シーンとした、誰も喋らない会議室
どんよりとしていて、暗かった
それは何処か自分という存在を否定するみたいで苦手だった
何よりも、何人かが僕を睨みつけるのがこのシーンとした空間を作るきっかけであろうが
睨みつける人らも居るが泣きそうな不安気な顔をしている人も居る
何なんだ?と思っていると固く閉じていた口を1人話し出す
gr 「…、鬱、お前裏切り者だったのか?」
『…ぇ〜?僕が?んな訳ないやん、!!』
gr「…鬱と言うより、シャルルと言った方が良かったかな?シャルル・ウツー」
あぁ、…そうなんだ
『…そこまで分かってんだ…、なら、早く殺した方が身のためじゃない?』
『…少しお話でもしようか…、本当に俺はスパイだ』
『まぁ、…総統却下はきっと俺をスカウトした時から知ってたんだろ?』
『ほんま、笑えるよな…、』
『分かっているのに、国が危機な事も知っているのに、ソレを野放しにしておく 』
『本当にすごい御方だなぁ?』
『…失敗したのは、アレやったけどな、…まぁ、だからといって成功したとしても失敗したとしても俺のやるべき事は変わらない』
『グルッペン・フューラーの殺害』
『ここまで聞いたお前らは俺に対し、何を思う?』
『絶望か?怒りか?』
『まぁ、もうどうだっていい』
『…作戦がバレてしまった以上、此処でのこれ以上の滞在は危険と見なしたと本部から連絡があった為1時退去する 』
『我々、×国は我々国に宣戦布告する』
『次会うのは、戦場で…だな』
zm「逃がすかよッ!!」
バリンッ大きな音をたてて窓が割れる
大きな風が吹いた事によって髪が揺れ動く
『…またな』
俺は走って、走って自国へと戻って行った
キィィィ、音をたてて王へご報告する
『…今回の任務、失敗してしまいました』
「知っている 」
「……これぐらいなら出来ると思っていたんだがな…、w…、」
『…主様、…どうか、私を殺してはくれないでしょうか』
『貴方様のお力にもなれず、ただただ醜い私を、どうか…、』
「殺す価値もない」
『…ぇ?』
「話は済んだな、早く部屋へ帰れ」
『……貴方様の為に、…』
殺す価値も無いそう言われてしまった
もう、ここにも居場所がないのか、…
目の前を向くと、
「お前さ、何回任務失敗してんの?、w」
「帰ってきたと思ったら、またそれかよw、」
なんて言われながら、ダンっと殴られる
あぁ、あぁ、…ごめんなさい、…
怪我の手当をして、すぐに走る
キャスターを窓側ですぅーっと吸いながら、考える
貴方様に拾われたという御恩さえも俺は、返すことなく生涯を終えるというのか?
いや、…明日の我々国と我が国の対戦にて、俺は主様のことを全力でお守りしよう、…
どうせ、我が国は負けるのだ
なら、…全力であの方を………、
庭に咲いたユーフォルビアという植物が咲いていた
あの葉の花言葉は…、なんだったか、…
なんて考えていると
宣戦布告の旗が振られた
兵士は皆、武器を掲げて相手の国へと潜入する
前線部隊よ、後戦部隊よ、
国の為に命を尽くすのだ
なんて言っているが、呆気なく、我らの国は血の海が広がっていく
爆撃も、銃弾も、切り傷もすべて痛いだろうに、…あぁ、可哀想に…、
俺は、どちらの国を応援することも出来ない
おれは、…裏切り者なのだから、…
だけど、拾われた恩だけを尽くさなければ
もう、城の中に幹部達が入ってきていると通信が来た
何故か総統も居るらしい
バンッと音をたてて主の部屋へとはいる
そしてドアを閉める
『主様…』
「あぁ、なんだ…お前か、…」
「どうせ、この国はもう終わる」
「お前も早く逃げろ、…」
『…そんなの嫌です…、主様、…私は貴方様に恩を返すまでは此処から離れられません』
『私は、恩を返すのは、敵国が来た時命懸けで貴方様を守るというものだと判断しました』
「…そうか、…なら、…最後まで全力で頑張って欲しい」
「…、シャルル」
『はい、?』
「お前に聞きたいことがあった」
「今回潜入した国では、お前が有利であったはずだ…、なのにどうして失敗した?」
『情が…湧いてしまったのです』
『皆さん良い人達で、…この国よりもあの国の方が良いとそう、…勝手に判断してしまったのです 』
「それでは、…ここを裏切れば良かったじゃないか?」
『それは、…それだけは嫌だったんです』
『貴方様を裏切る事は、…』
「ふふ、…w…、そうか」
そんな話をしている時、バンッ、強い力で扉が開かれる
「おや、…もう来たのか、…」
「我が兵は、強く育てたつもりだったのだかな…、」
『やぁ、皆もう来たんだ 』
『もうちょっと遅い到着だと思っていたんだけどな』
『さ、俺とお前らの最終決戦や』
すると、トン氏、コネシマ、ゾム、シャオロン、ロボロが前に出てくる
gr「あぁ、諸君、…今回は私にやらせて貰えないか?」
tn「ばっ、…お前ッ、それは危ないやろ!?」
gr「守られてばかりは、性にあわないのでね」
といいながら、スタスタとこちらに向かってくる
gr「見ておくがいい」
『グルッペン・フューラー』
「もう、グルちゃんと呼んでくれないのだな、…」
『それは、そうだろう…お前と俺は敵同士、』
『…仲間などではないのだ』
「…、そうか、…なら存分にやれるな」
ナイフと剣を2人で見合い、ダッという効果音がつきそうな程の力を足で踏ん張り、
ぶつかり合う
「お前ッ、こんな動けたんだなっ、…!」
『そうやでッ!!』
相手の剣を弾き飛ばし、グルッペンの腹に剣を突き立てた
勝ったなそう確信した、その瞬間、
「…お前は、甘いんだよ」
ナイフが、自分の腹に刺さった
『あ”ッ…い、っ…ぅ…』
ドロっとした血が流れる
自分の体はふらり、倒れてしまった
『ゲボッグホッぁ、…』
口から血が出てくる
視界が歪む、だけど…俺は、…
幹部達が国王の元へと、主様の元へと…行ってしまう
あの人が死んでしまう…、
あの人に何も恩返し出来ないまま、俺の役目は終わってしまう
あぁ、あぁ、…それだけは…、嫌だから
無理矢理にでも、体を動かす
『カヒュ、ケホッゴホッ、 』
彼奴ナイフにバラ科とかの毒塗りやがったな…、くそが、ッ、…
体が思うように動かない
立ち上がれよ、…なぁ!!?
立ち上がって足に力を入れて走る
貴方の元に、…貴方様のお力に…、
ナイフを片手に
貴方様の首元に刃物が、…
貴方様の…、お力に…、…
「近づいてくるなッ!!! 」
体が動かなくなる
どうして?俺は、貴方様に…、
「俺の死に様を邪魔するなッ!!!」
『…、主さま…、』
グルッペン・フューラーがその手で、俺の目の前で主の首を落とした
『………、また、…失敗しちゃった…なぁ、…』
力が抜けて崩れ落ちる、…あぁ、…駄目じゃないか…、罰を与えなければ…、
「なぁ、鬱…、また我々と一緒に来てくれないか?」
そう言われて少し距離を離す
『………グルちゃん、…』
『嬉しいけど、…それお断りさせてもらうね』
青色スーツのジャケットを歩きながら綺麗に畳む
そういえば、これも主様が笑いながら僕の為に買ってくれたものだったな、
『…僕さ…無能には、罰が必要だと思うんや』
gr「何を言っている…?」
tn「お前ッ!!?」
kn「やめろッ!!!!!」
そう、僕が離れたのはこの為なんや、…
にこりと笑って、銃を頭に付けて
スパイの俺は
『皆、大好きやった…』
そう呟いて、引き金を引いた
引いたのに、銃弾は撃ち込まれなかった
弾切れだったのだ、…
バンッとショッピくんが僕の銃を撃ちそのまま銃は飛んでいく
ゾムが僕の体を押さえつける…、
いや、抱きつかれている?…
『なんでッ、…!!?』
「あぁ、お前の主様…だっけか?」
「それから最後の命令や」
「_”-_/”-”/_」
『…ぇ、?』
sha「俺らには、こんなこと言われたわ」
「”-__”_…_-____/__”_-」
『…あるじ、…さま、…』
「じゃあ、帰るぞ…、」
ユーフォルビアの葉がふわりと俺のことを包み込んだ
『…、ありがとうございます、主様 』
目の前がキラキラと光った気がした
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