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「…………」
純の問いに、恵菜は眉根を下げながら、顔を逸らしてしまった。
「…………恵菜?」
ほっそりとしている首の下に筋張った腕を通し、彼は彼女を包み込む。
綺麗に筋肉の付いた純の胸に顔を埋めた恵菜が、鼻先を擦り当てた。
「…………肉割れ線……」
声にならないような囁き声で、彼女がポツリと漏らす。
「結婚してた頃……急激に太って…………痩せた時に見たら……身体に付いてて……。もう……本当に恥ずかしい……」
今にも泣きそうな声音で、独りごちる恵菜。
(彼女の過去の傷跡…………綺麗な身体にも……残ってしまったのか……)
彼女を思うと、彼の胸の奥が、握り潰されたように苦しくなってしまう。
純は、苦悶の表情を浮かばせ、恵菜を仰向けにさせて視線を絡めさせると、緩くうねる髪を撫でた後、強く抱きしめた。
「恥ずかしいなんて思わなくていい。俺は…………恵菜の全てが……好きなんだから……」
純は、腕を緩めると、恵菜の身体をうつ伏せにさせ、尻に残っている痕跡に唇を伝わせた。
「っ…………はぁぁっっ……あぁっ……」
恵菜が甘美な吐息を零しながら、純の舌使いに身体を捩らせている。
瑞々しい白桃を撫で回しながら、彼女の傷を癒すように、彼は、尻に刻まれている曲線状の印を舐め上げ続けた。
彼女にとって、過去の汚点を背後から愛撫されているせいなのか、恵菜の色白の背中が泡立っている。
「じゅ…………純……さっ…………んんっ」
悦楽に蕩けそうな声音で純を名前を零す恵菜が、愛おしくてたまらない。
「俺だけに…………恵菜の声……聞かせて……」
舌先を尖らせ、破線状の刻印に這わせると、恵菜の身体がプルプルと震える。
寝室に静かに響く、純が立たせているリップ音と、恵菜の扇情的な声。
彼は、再び彼女を仰向けにさせ、腹部の痕跡に唇を寄せた。