二日酔いの朝

ツアー最終日の翌日は全員オフ。打ち上げと目黒の壮行会をするという予定で、全員のスケジュールを合わせてあった。

全員そこそこにお酒を飲んだが、深夜には解散した。

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宮舘涼太は薄ぼんやりと目を開ける。

湿度60％を保つ寝室はいつも通りの霧の中。

ゆっくりと昨夜の記憶を取り戻そうとする。

(あぁ、そうか、打ち上げと壮行会だ。)

そこまで思い出して久しぶりの二日酔いに顔を顰める。しばらく目を閉じこめかみを押さえるが、水でも飲もうと思い起き上がる。

…と、いつもと違う格好にギョッとする。

(あれ？俺、なんでこんな…)

ロンＴにパンツ。いつもならたとえお酒を飲んでも上下しっかり寝間着に着替えるのに。

…とりあえず水を飲もうと布団をまくってさらにギョッとする。

(は！？え！なんで？)

💙ん〜、りょぉたぁ？

潜り込んで寝ていたのは、パンイチの翔太だった。

💙ちょ、さむいからぁ…

❤️え、あ、ごめん！

慌てて布団をかけ直してあげて、逃げるように寝室を飛び出した。

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へ

なんで、なんで、なんで…えっと、昨日帰りは…いつも翔太の面倒を見てる目黒は準備のために一人で帰ったし、号泣して潰れた阿部を佐久間と向井が送ったのか？照と深澤とラウールはスタッフと二次会行ったんだっけ？、、で、俺が翔太と一緒に？？？

飲んでも記憶はとばさない方だし、ほとんど二日酔いにもならないのに。

水を飲みながら一通り考えるが答えの出ない疑問に余計頭を痛める。

💙涼太〜、おれもみずのむぅ。

寝室から聞こえる甘えたような翔太の声で我に返る。(……まぁ、いいか、休みだし)と誰ともなしに呟き、はぁいと返事を返すと、水を持って寝室に戻った。

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翔太は、かろうじて目が開いたというところだろうか。横になったまま目頭を押えて頭痛に耐えているようだった。

❤️お待たせ、はい、水

💙ん、さんきゅ

と、伸びてきた腕は2本。

💙起こして…

❤️！

突然の言動に一瞬驚き固まるが、今にも寝そうな翔太を見て慌てて上体を起こす。

❤️翔太、お水

💙はぁ〜、うまぁ〜

❤️ねぇ、翔太？なんでうちに居るの？

翔太の動きが止まった

💙なんで、なんでって、

みるみる真っ赤になっていく翔太は、いつもと様子が違う。

💙り、涼太、が、さ、…

❤️俺？…なに？

💙舘が誘ったんだろーが！

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え？おれ？てゆーか、今の今まで涼太って言ってたのに急に「舘」ってなにそれ、、、。でも、ここで翔太の機嫌を損ねたら何にも分からないと考え直し、もう少し翔太を泳がせることにする。

❤️俺も珍しく体もバキバキで二日酔い気味なんだよね。で、昨日のこと教えてくれる？

💙……俺の方が体痛いんだけど？

❤️え？…あ、転んだとか？

💙ちg////…おい、マジで言ってんの？

翔太は「ふん！」と言って顔を背け、それきり貝になってしまった。