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るな
185
M.S
780
えれめんたる
44
内容…それが困ったことだな。
「その、男の人と付き合ったことがないまま死んじゃったみたいで…その…色々してみたいんだって」
アニメとかでありそうな話だ。
「その、お祓いとか…離れさすことは出来ないんですか?」
「わかんない。出来るのかもしれないけど…ああいうのこそ信じられないっていうか。あっ」
「え?」
「怒ってトモくんの頭を叩いてる。すり抜けてるけど」
そうだった。見えないけどここにいるんだ。
「そもそもどうしてアユさんに取り憑いたんですか?」
「それが…憶えてないんだけど、電信柱の下に供えてあったお花に同情してたから、なんか話を聴いてくれるんじゃないかって思ったって」
「憶えてない?」
「うん」
幽霊も勘違いをするのか?
「じゃあ地縛霊だったのが、アユさんに憑いてその場から離れたってこと?」
「私はそういうの詳しく…あ、頷いてる」
そんなことあるのか?まぁ俺もそんなに詳しいわけじゃないけど…未練があって、その未練が晴らせる希望を持って着いてきたってところなのか…
「それで…じゃあ俺が、見えないけどデートとかしてあげたらいいのかな?」
「うわっ」
「え?」
「すごい嬉しそうに頷いてる」
「そういえばアユさん、声が聴こえるんじゃ?」
「あぁ、二人?きりの時は聴こえるんだけど、他の人がいると聴こえなくなるみたい。身振り手振りで伝えてくるの」
知らないことばかりだな。
「それと、私が了承すれば私の中に入って、私の体で五感を感じられるんだ。お願いされて今まで三回試したの」
「憑依…?」
「あ、そう言うの?」
「それって危ないんじゃ?もしそのまま乗っ取られたら…」
「え!?そうなの?あっそっぽ向いてる!」
「その時はどうだったんですか?」
「その…目標達成したら元に戻ったの」
「なるほど、決められた目標までっていう制限付きなのかもしれませんね。ちなみにどんな目標だったんですか?」
「甘いジュースとポテチを食べたい、とお風呂に入りたい…」
「あ、割と普通なんですね」
「…うん」
「ん?あと一回は?」
「言わなきゃだめ?」
「え?言いにくいことなんですか?」
「その…イ…」
「い?」
「イってみたい…って」
「どこに…?」
「〰️!おもちゃで!」
「あっ!えっ!?そういう!…!」
かわいい女子高生像が…なんとなく思い描いてたのと違ってた…まぁ、あるよな。
「私が意志疎通する前にその…自分でするとこ見られてたみたいで…その…してみたいって…」
「ああっ!いいです!大丈夫です!聞いてすみませんでした!」
思わぬことを聞いてしまった。
そうなんだ…アユさん、一人で…
いやいや、今はいったん忘れよう…いや、忘れられるか!
「それじゃアユさんに憑依した状態でデートしてみるってことですかね?」
「うん、そうしてあげて」
恥ずかしいことを白状してちょっと投げやりになってない?
「アユさんは土日休みですよね?俺、明日、明後日と空いてるんで」
「じゃあ明日。時間は…13時にここでいい?」
「わかりました。明日、13時にここで」
こうして明日のデートの約束をして、今日は帰ることになった。
コメント
6件
第5話、読みました!幽霊の設定が意外と細かくて面白いですね。憑依の条件や「記憶があいまい」なところとか、地縛霊が移動できた理由にもなるし、世界観の設計がしっかりしてるなと。それにしてもアユさん、おもちゃで…って(笑)。真面目なトーンと急に来る生々しい願いのギャップが効いてます。明日のデート、どうなるんでしょうね。続きが楽しみです!