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???「やっと手続き終わったな!」???「町のみんな分の戸籍作ってそれぞれにあった仮住居をあげるって作業は確かに大変だね〜」
???「全然疲れてるようにみえないがな。お前」
ここは、冥府。「紫雲雨花」、「兎白」、「瑠璃人」は保護した妖怪たちのあの世で過ごすための手続きを終わらせたところである。
雨花「でも、これからの方が大変だよ。ひとまず妖怪の方々を集めて仮住居は作ったけど、働いて貰わないといけないし、働くのもいきなりわたしたちと一緒のところでは働けないし。それにいずれ、自分たちの慣れ親しんだあの町に帰さなきゃいけないし、だからといって前みたいに完全に「妖怪たちだけ」っていう町づくりをしたら私たちの望む妖怪との共存ができなくなるし。」
兎白「…………検討しないとだな」
瑠璃人「そうっすね」
そして、ひとまず雨花たちはそれぞれの家に帰ることになった。
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???「お疲れ様です。雨花さん」
???「おつ〜雨花」
雨花「桃時ちゃんも来てたんだ!乙!」
ここは、橙の家。「不山橙」と「桃時」が雨花を出迎えてくれた。
桃時「やっと町長全員倒せたんでしょ?お疲れ様と想って、あんたの好きな辛いスナック買ってきたわよ。」
雨花「え!マジで!?やったぁぁ!ありがとう!きゃあ!わたしの恋人!」
橙「スナックが恋人なんて……なんだか寂しいですね……」
桃時「しかもその恋人をバリバリ食ってるし」
早速、袋を開けて食べ始める雨花。
雨花「ふぃほぉふぃほとほぉへたあほのほふぁふぃはほふぃしふぃね(一仕事終えたあとのお菓子は美味しいね)」
桃時「そう。良かったわね」
橙「だから何であなたたちは食べながら会話できるんですか?」
雨花はお茶をゴクリと飲んだ。
雨花「くぅ〜癒される〜ずっと細かい文字を読んでたからね。事務作業はやっぱ大変だね」
橙「そういえば今日は冥府の方に行ったんでしたっけ?」
桃時「妖怪たちの戸籍と住居を用意したんでしょ?あいつらあの世に住んでるのに戸籍すらなかったのね……」
雨花「逆に戸籍無い方が好き勝手暴れ回れるから都合良かったんじゃない?」
橙「でも戸籍を今回作ったなら妖怪の方々もあまり悪行しなくなるのでは?」
雨花「でも、今までみたいに自由に動けなくなるからそれで溜まって爆発する妖怪はいるかもしれないね。だからそのためにも、妖怪たちが自由な気持ちで過ごせて、かつ人間や神と楽しく交流し合える環境にしないとあの世が目指してる『人間や神と妖怪との共存』というのができないんだよね……」
桃時「……あんたは目指してないの?」
雨花「ん?」
桃時「『人間や神と妖怪との共存』」
雨花「…………こういう壮大な話はわたしはなるようになれればそれで良いんだよね。そこまで興味ないし」
橙「…………」
桃時「…………そう」
雨花「だってぶっちゃけ言うけど、この世だって地球温暖化とか少子高齢化とかの危なさを国民に説いてるけど、誰も危機感なんて持ってない。SDGsだって真面目に取り組んでる良い子ちゃんなんてわたしはテレビではあっても実際はみたこともない。みんな社会の波に流されてるじゃん。みんななるようにしてなるべくって感じなんじゃないの?」
橙「でも、その中にも反抗する雨花さんの言う「良い子ちゃん」も確かに存在してる。雨花さんだってやってるじゃないですか。単独で『無法地帯』に忍び込んで町を一つ救ったんですよ?あなたもちゃんと反抗してますよ。雨花さんにとってそういう存在は、綺麗事なのかもしれないけど、でも綺麗事でも磨き続ければ、救えることもあるって前に言ってたじゃn」
雨花「うん。ありがとう。橙ちゃん。もう充分だよ。わたしには……わたしにはね……そういう人たちは……」
「「良いことして自分の自己満足に浸ってるようにしか想えないんだ」」
橙「……そうですか」
雨花「でも、ありがとう!橙ちゃんなりに気を使って励まそうとしてくれたんだよね?それで充分だよ。橙ちゃん。わたしには……綺麗すぎて、恐いものだけれど、でも気持ちが嬉しいよ。ありがとう」
橙「…………」
雨花さんは
きっと自分の汚さとそういう人たちの綺麗さを比較してしまうんだろうな
周りには「汚い方が人間味があって良い」とか言うけれど、自分に対してだけはそう想ってない。いや、想えない。
それが雨花さん……なんですよね
桃時「はい!この暗い雰囲気はこれで終了!橙もあんまり深く考えない!そして雨花も橙を悩ませたとか言って罪悪感を感じない!はい終わり!」
橙「ふふっそうですね!」
雨花「あはは!桃時ちゃんありがとう!」
桃時「とにかく今日は沢山女子会しましょ!」
「いつもやってない?」」「いつもやって良いのよ。楽しいことは!」「私お酒用意しますね!」「ま、また酔うんじゃない?橙ちゃん」「あんたあの時の動画みせなさいよ!」「あの動画みせたらまたしんみりとした雰囲気になるんじゃない?」「そ、それもそうね……」「沢山飲みましょう!」
女子会は朝まで続いたとか。