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#ほのぼの
「ん……っ」
彼に開発されてすっかりそこでも感じるようになった私は、小さな声を漏らす。
最初は乳首なんて触り慣れていないから、特に敏感な器官なのもあって、与えられる刺激が気持ちいいんだかそうじゃないんだか分からなかった。
けれど涼さんは決して、自分の満足のためにAVみたいな乱暴な行為をしない。
女性にとって子供に母乳を与える大事な場所だと分かった上で、丁寧に愛撫してくれていた。
別の機会で聞いた時、こんな事を言っていたっけ。
『男でも性的な事に慣れていないと、敏感な部分って強くしても痛くなるだけなんだ。その感覚は分かるから、大事に扱っているだけ』
そうやって、エッチの時でも欲望に流されず、相手を思いやれる彼を素敵だなと思う。
「可愛いね、恵ちゃん」
涼さんは口癖のように言い、乳首をねっとりと舐め、吸う。
ときおり軽く歯を立てる事もあるけれど、本当にちょっとだけなので、それすらも気持ちいいと感じてしまう。
彼は乳首を吸いながら両手で私の体を撫で、脇腹や太腿に触れられると、ゾクゾクしてしまう。
不思議な事に、体に触れられているだけでお腹の奥が熱くなり、秘所が潤っていくのを感じる。
きっと、これが涼さんじゃない相手なら何とも思わないだろう。
ただ一人、異性として好きだと思う相手だから、どんな事をされても感じてしまう。
(……体、ポカポカする)
気持ち良くなった私は、トロンと表情を緩ませる。
その時、涼さんは秘所に指を這わせ、ヌルヌルと秘唇に触れてきた。
「あ……っ」
ハッと我に返った私は体を強張らせるけれど、涼さんに「大丈夫」と言われてリラックスしようと試みる。
「恐くないよ。気持ち良くなるだけだからね」
彼はそう言って優しく秘唇を撫で、そこからは次第にクチュクチュと濡れた音が立つようになった。
「ん……っ、んぅ」
恥ずかしくなった私は両手で顔を覆い、表情を歪めて快楽を堪えようとする。
――こんな気持ちいい事、知らなかった。
ずっと〝女〟になる事を拒否していた私は、愛されるという行為に翻弄され続ける。
(こんなんでいいのかな? 変じゃないかな)
愛されている時も、普段も、涼さんといると心が掻き乱されて、次々に知らない私が顔を見せる。
――私、こんなキャラじゃない!
少女漫画のヒロインみたいな、ドキドキトゥンクな自分をあとから自覚すると、恥ずかしさのあまり爆死しそうになる。
けれど、そんな私に変化を与えてくれたのは涼さんだ。
彼と一緒に生きていくと決めたなら、変わっていく事を受け入れないとならない。
この人は、どんなに恥ずかしい姿を晒しても、決して嗤わない人だから。
――だから。
「……気持ちいい……っ、――――好き……っ」
両手で顔を覆ったまま思い切って言うと、微かに涼さんが息を呑んだのが分かった。
(勢いで言っちゃった! どうしよう! 切腹したい!)
真っ赤になってプルプル震えていると、涼さんは私の手首をそっと掴み、顔を露わにする。
(こんな顔見られたくない……っ)
グググ、と両手に力を入れようとしても、「はい、オープン」とされてしまった。
おずおずと見た涼さんは、頬を紅潮させてとても嬉しそうな顔をしている。
「もっと恵ちゃんの素直な気持ちが知りたい。嬉しいから、もっと教えて」
その目は喜びでキラキラ輝いていて、眩しさのあまり目が潰れそうだ。
「ウウ……」
「照れてる顔も可愛い。全部可愛い。普段のツンツン塩対応も可愛いけど、ベッドでの反応も隠さずにすべて教えて」
「~~~~っ、そんなオープンにこないでください。そっと覗き見する程度でいいじゃないですか。こっちはこの恥ずかしい顔面を見せないように、必死なのに」
「顔をモロだししてエッチな気分になる、変態みたいな事言わないで」
涼さんは横を向いてクックック……と笑い、私にキスしてくる。
「ん……っ、う……」
キスをしている間も、涼さんは秘唇を撫で続け、そのうちツプ……と指を挿し入れてきた。
「んぅーっ」
思わず下腹部に力を入れて声を漏らすと、彼は下唇を甘噛みしてきた。
「痛い?」
ヌプヌプと指を前後させて尋ねられ、私は涙目になって小さく首を横に振る。
今さら痛いなんて事あり得ないのに、やっぱりこの人ずるい。
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