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放課後終わりの式典を少し強引に終わらせた後、逃げ出した姫の後を追い駆けた為に、全て教室に置きっぱなしになっている。
学園と寮どちらに向うべきか考えたが…結局、学園へと戻る事にした。
戻って来た事は、生徒はおらず辺りは暗くなっている。
夜の学校、ホラー嫌いであれば何も無くとも、恐怖で叫んでしまいそうな雰囲気はある。
俺は平気だが……姫はどうなのだろうか?
後を振り向くと平然な顔をしていた。
「お前は怖くないのか?」
「全然楽しい!」
姫の目がキラキラと輝いている。
「そうか…」
(どうしたんだ俺、残念だなんて思って)
まずは教室に寄って鞄取ってくるかと、靴を履き替えて歩き出す。
向かい側からやって来たのは、深澤先生と岩本先生だった。
「お前ら、こんな所にいたのか!?」
岩本先生が驚いていた。
「式典の後、走って2人共何処かに行ったから探してたけど無事で良かった(笑)」
「学園から、繁華街まで行ってしまった姫を追い掛けてこの時間に」
「『繁華街だって』」
(余計な事を言ってしまったかもしれない…)
深澤先生は姫の両肩を、掴んで詰め寄った。
「どうしてそんな所へ行ったんだ?危ないだろ。しかもその格好は尚更」
今の姿を確認するように視線を下から上に向ける。
口を結んでいた姫はその問に関して、
「フラフラ宛もなく彷徨ってたら、いつの間にか、繁華街に来てしまって」と正直に答えた。
「俺がちょうど発見した時は、酔っぱらいに絡まれて、ホテル街の方に連れ込まれてしまう所でヒヤヒヤしてしましたが、相手を口で言い負かし逃走した為無事でしたので、学園には報告しないでくれませんか?」
「既に危ない所だったんだな」
深澤先生は眉間にシワを寄せた。
「岩本先生!もっとお前が怒らないと、体育教師なんだから」
「古いですよ、その考えは深澤先生」
「仕方がない、養護教諭として生徒を叱る前に、まずはメンタルケアが大事だよな。大人ましては何するかわからない酔っぱらいに、怖い思いしたよな」
俺の隣に居る姫は無言で頷いた。
「今日の所はいいけど、ちょっと話し聞かせてほしい。だから明日放課後に保健室来るように約束」
「はい」
姫と深澤先生で小指を絡ませて指切りをしていた。
「そうそう会長も来るように」
学園には報告を見逃してくれるらしい、その代わり保健室へ明日向かう事になった。
鞄が教室にある為取りに戻って来た事を話すと、深澤先生と岩本先生も付いて来てもらい、机に掛かったままの鞄を取った。
これで今日も勉強出来る。
「次は佐久間の教室か?」
「オレは置き勉してるから別に……ヒィィ」
姫は俺を見て顔色を変えた。
そんな2人の生徒の後ろ側でコソッと耳打ちをする。
「深澤先生いいんですか?会長に関わって」
「状況が状況だから仕方ないし、まぁ岩本先生だけじゃなく俺もいる大丈夫!口で乗り切って来た男だろ」
(確かに…恐れ多い会長に、対等に話せそうなのは深澤先生しかいないかもしれない)