第3章「学園祭に潜む亡霊」その3
結局――企画は決まらなかった。
企画の案自体は色々出たのだが、どれか一つに絞るところまではいかなかったのだ。
「『先が……思いやられるね』」
一度解散し、修介は岡島と男子寮に戻るところだった。
「『ちゃんと決まるかなぁ、企画』」
「なんとかしないとな」
苦笑しながらボードを出す岡島に、修介は同じような苦笑で応えるしかなかった。
それから少し、沈黙が続く。
元々岡島は喋らないので、よくあることだが――
「……」
「……どうかした?」
「っ」
妙に視線を感じたので声をかけてみると、岡島は驚き、戸惑った顔をした。
「『ううん、なんでもないよ。ちょっとぼーっとしちゃってただけで』」
「そ、そっか」
と、納得してみせた修介だが……その割に、真剣に見られていたような気もしていた。
何か聞きたがっているような――
「――お疲れ様」***********
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