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部屋に戻ると、コーヒーの香りがした。
ミユウ「あっ、お兄ちゃん。おかえりー」
顔を上げると、未夢がコーヒーを両手に持ち、キッチンにいた。
自分「コーヒー作ってたのか?」
ミユウ「喉乾いたからね。それよりも、インスタントしかないじゃん!栄養偏るよ?」
未夢のその発言に僕は
「別に、問題ないさ。」と答えた。
「もー。」と未夢は口を尖らせる。
ミユウ「そういえば、どうだったの?」
未夢がコーヒーを啜りながら話す。
自分「何が?」
ミユウ「お姉ちゃんと喧嘩してたじゃん?」
自分「あぁ。もう大丈夫だ。」
ミユウ「そう?」
ミユウ「ちゃんと仲直りした?」
自分「したさ。」
「ほんとかなぁ。」と未夢は信じていない様子だった。
そんな未夢を横目に僕はコーヒーを啜る。
暖かい。いつもは面倒でぬるくなっていたから新鮮だ。
僕は改めて、妹がいることを実感した。
ドンッと大きな音が轟く。
部屋の扉が勢いよく開く。
モブA「大変だ!」
モブA「学園の奴らが攻めてきた。」
モブB「避難するぞ!」
部屋の扉を開けた奴や他の奴が口々に言う。
ミユウ「お兄ちゃん。」
未夢が腕を掴む。
その体は震えている。
自分「大丈夫。すぐに終わる。」
ミユウ「ほんと?」
自分「もちろん。」
僕は部屋の外を見る。
そこでそいつの姿が目に入った。
アカリ「あれ?まだ避難してないの?」
自分「当たり前だ。今知ったんだよ。」
アカリ「そっかぁ。」
朱里と話すのは久しぶりな気がするな。
それよりもまず、未夢を安全な場所に連れて行かないとな。
自分「朱里、悪いが未夢を連れて避難してくれないか?」
アカリ「いいけど、あなたはどうするの?」
自分「学園を倒してくる。」
アカリ「そう?気をつけて。」
ミユウ「お兄ちゃん?」
未夢が心配そうに見つめてくる。
自分「大丈夫、悪者を倒してくるだけだよ。」
ミユウ「気をつけてね!絶対だからね。」
自分「分かってる。」
そう言い残して、僕と未夢は反対に走るのだった。
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