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(1話完結編)
「prちゃ~ん!(微笑」
って笑いかけてくれるのは君だけで。
君は俺を優しく包み込んでくれて。
「わぁ~、綺麗~!(目輝」
って君はイルミネーションを見ている。
雪の世界に俺ら2人だけのようで。
雪を眺めている君は凄く美しい。
「ねぇprちゃんもこっち来なよ!(微笑」
って君だけは俺を誘ってくれる。
白い息を吐きながらこっちへ走ってくる。
その様子は子犬のようで。
「prちゃん?(顔覗」
って君は俺の顔を覗いてきて。
その顔があまりにも可愛くて。
俺はぎゅっと頬を握ってしまう。
「も~辞めてよぉ~!(笑」
って君は笑ってくれて。
お互いに頬は赤くて、指は悴んで。
寒いはずなのに何か暖かくて。
何故か君だけ俺を分かっている気がして。
君以外、俺には無いんだって思って。
君だけを想っていて。
お互い幸せで。
「ごめんね!(作笑」
って君は笑顔を作るようになって。
俺の大好きな君の笑顔は消えていて。
「へ~き、へ~き!(作笑」
って君は毎日無理をしていて。
昔から毎日俺は虐められていて。
だから君だけが救いだったのに。
なのに君もどこか苦しそうで。
「い”た”ッ……いッ」
って君が苦しんでいるのを見てしまって。
俺は凄く悔しくて。
怖くて、泣きたくて。
救いたいのに足が動かなくて。
俺は走って逃げ出してしまっていた。
俺はそんな自分に失望してしまって。
自分に嫌気が刺してきて。
今日で最後の登校にしようと決めた。
なのに君は
「だいじょ~ぶッ?」
って心配してくれて。
もう少し生きてみようと思ってしまって。
気づけば君の優しさに溺れていて。
君の作り笑顔を見る度涙が溢れそうで。
帰りを誘うと
「ごめん、無理だ~!(作笑」
って断られるようになってきて。
最近は嫌われてるんじゃないかと心配で。
君は俺から離れていって。
最近君の傷が増えていて。
腕にチラつく包帯が気になってしまって。
毎日毎日赤い染みのある包帯。
俺は察していた。
リスカ、してるんだなって。
俺だってリスカやODをしてるから。
その気持ちは痛い程わかる。
だから更に苦しくて。
俺は君に恋をしているのに。
俺は君を生涯支える覚悟があるのに。
なのに今動けなくて。
いつか君が消えてしまいそうで怖くて。
何も行動に移せない俺にムカついて。
「prちゃん、ごめんねッ……!(作笑」
って君は謝ることが増えてって。
無理して笑いかけてくれて。
君は隠せているつもりなん?
君が、今すぐにでも消えそうなことを。
君は優しいから。
だから君は自分なんて放っておく。
だから君は早く壊れてしまう。
そこが好きだけど、そこが嫌い。
矛盾してるけど、仕方ないんや。
自分はカースト1番下なんよ、君は。
自分が1番自分を大切にしてない。
「prちゃん、大好き!(笑」
って心から笑う君は素敵だ。
でも君を俺は恋愛対象として見てる。
きっと君は違うけど。
だって君は友達にだって好きだって言う。
でもそんなところも俺は大好きだ。
君は俺が命をかけて守り抜きたい。
そう思ったんだ。
「ひ、や”ッぅぁッ…やめ”ッ」
君は今日も虐められていて。
俺より酷い虐めの内容に足が震える。
俺は恐怖の感情よりも先に体が動いた。
「やめろよッ……!」
って俺は虐めを止めていて。
「prちゃッ!?なんでッ…!?(驚」
って君は目を驚いていて。
目には涙が溜まっていて。
「ごめんなッ……(声震」
って俺の声は震えていて。
情けない程に弱々しい俺の声。
虐めてる馬鹿野郎に届かないだろう。
それでもいいんや。
君が少しでも楽になったのなら。
結局2人で一緒に殴られた。
でも、お互い半分こだからマシなんだ。
赤信号はふたりで渡れば怖くない。
君もそう思っているんかな。
俺が虐めを止めたあと、君はこう言った。
「俺のせいで、ごめんね!(作笑」
俺は咄嗟に
「tgを虐める彼奴らが気に食わんかった」
って返していた。
君は顔赤らめて
「ありがとう!(照」 って。
可愛い。可愛すぎん?そう思うやろ?
これで終わりと思った俺は馬鹿野郎だ。
君は更に笑顔が消えていた。
学校にも来なくなって、会えなくなった。
君に会う口実が欲しかった。
だから先生のプリント渡しを引き受けた。
久しぶりに会った君は痩せていて。
目の下は隈がすごくて。
今までの君ではなくなっていた。
「prちゃんッ!?な、なんでッ……!?」
って君は驚いていて、そして焦っていた。
俺はそんな君を見るに堪えなくて。
プリント渡してさっさと帰ってしまった。
俺は適当にブラブラ歩いていた。
彼女は居ないし、暇だったから。
tgのために彼女の席は空けてある。
なのにまさかの出来事に遭遇した。
高い建物の上に君が立っていたんだ。
死ぬ気で走った。
「間に合わなければ君が消えてしまう」
そう本能が理解した。
「tgッ……!(息切」
俺は声を張り上げた。
天まで届きそうな程に。
今日はクリスマス。
イエス•キリストの誕生日。
いつもより凄く寒い。
下ではカップルがイチャついている。
「なんで、prちゃんが……?」
死んだ魚のような目の君。
少し悲しげに俺を見つめてくる。
「なぁ、死のうとしてるん?それ」
俺は確認で聞く。
嘘だと言ってくれ。
ドッキリなんだって笑ってくれよ。
「あー、そう!(苦笑」
君は苦しげに顔を歪めた。
その顔があまりにも苦しそうで。
この一瞬、息をするのも苦しそうだ。
「いやー、ごめんね、prちゃん(作笑」
君はまた謝ってくる。
「tg、もし、さッ……」
俺は泣くのを堪え君に問いかける。
「俺のせいで虐められてるんだったらッ…」
そう口にした途端、頬に痛みが走る。
君に頬をビンタされたんだ。
「ばかぁッ!!!!!」
「そんな訳ないじゃんッ……!」
君は怒りの目を俺に向ける。
「prちゃんのせいじゃないよ……ッ」
「責任勝手に感じないでッ……」
君に初めて怒られた気がする。
「ごめッ…」
俺は咄嗟に謝っていた。
「ううん、いいよッ……」
君の目は優しい目になっていた。
「prちゃんも俺を思ってくれてだから」
君は優しく俺を見つめる。
「ごめんね、prちゃん」
「謝らないとなのは俺だけだ!(作笑」
君は無理に明るく振る舞う。
「今から、死ぬからさ……ッ(声震」
君は声が震えていた。
手遅れなのかな。
俺は諦めかけた。
でも無理だろ、諦めるなんて。
俺の大好きな人だ。
俺は咄嗟に声に出していた。
「好きだッ!」
いきなりの愛の告白。
予定より少し早いけど仕方ない。
「へ……????」
混乱している君、いや、tg。
「俺は、tgが好きだッ!」
「大好きなんだッ!!!!」
「世界で1番、tgが大好きだッッッ!!!!」
「だからッ……」
俺は気持ちを正直に伝えた。
きっと答えはNoなんだ。
でもそれでいい。
tgが生きようと思ってくれるならそれで。
でも予想は大きく外れた。
あまりにも予想外すぎる。
tgは俺と付き合ってくれる……?
「ま、マジでッ……?」
俺から告ったにも関わらず信じれてない。
「マジだよ(笑」
tgは心から笑ってくれた。
「あ、雪……」
tgが空を眺め呟いた。
「綺麗やね、雪も、tgも」
俺はtgを褒める。
嬉しさで冷静で居られなくなっている。
「も~、prちゃんやめてよ!(照」
tgは顔を赤くし照れている。
「月が、綺麗ですね」
tgがゆっくりと言う。
「あぁ、月、綺麗やな」
今夜は満月だ。
明るく月が俺らを照らす。
「prちゃん、俺もう少し生きるね」
tgか決意を示す。
「その方が長く一緒に居られるしな」
俺は安堵と幸せを隠すように言う。
今、幸せを噛み締めている。
ここからが始まりだ。
俺らは未来に向かって歩き始める。
「愛してる、tg」
俺はtgに愛を伝えた。
「俺もだよ、prちゃん」
俺は君の笑顔を守り抜くと神に誓った。
そして今。
俺はtgと幸せに過ごしている。
ふたりで社会人として頑張っている。
大学を卒業する時俺はtgに改めて告った。
俺らは今、夫婦となった。
毎日毎日が幸せで、最高だ。
あの日から君の笑顔は守っている。
そして最近は、 君だけでなく………
「パパ、だっこ!」
「よいしょっと(抱上」
「きゃきゃ、たかーい!!」
「ふふ、暴れないでね~!(笑」
一人の娘の笑顔も守っているつもりだ。
あの日、俺は変わった。
一人の愛人のために。
あの時の自分に感謝してる。
もうあの時みたいに苦しませない。
絶対に君の笑顔を守り抜く。
今までも、そしてこれからも、な。
コメント
6件
お互いがお互いを好きでいたから苦しさも全てを忘れるくらいの愛を言ったんやな〜(((←語彙力 クリスマスにこれを書くそらちはやはり天才だな〜☆☆もう好き♡(((