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〜はじめのコックリさん〜
私、”如月 幽華(キサラギ ユウカ)“はどこにでもいる普通の高校一年生。よく忘れ物をしたりたまに遅刻したり…そんな毎日を送っていた。でもある日、
私の人生は大きく変わってしまう。
瑠璃「幽華〜最近私気になってることがあるんだけどさ〜…」
この子は私の大親友の”飯塚 瑠璃(イイズカ ルリ)“。元気で可愛くて優しい。こんな最高の友達に出会った私は幸せ者だ。
幽華「気になってること?」
瑠璃「都市伝説のこっくりさんって知ってる?」
幽華「知ってるけど…それがどうかしたの?」
瑠璃「私、こっくりさんやってみたいんだよね〜……」
そう言いながら瑠璃はニヤリと笑い幽華を見る
幽華「もしかして…私も一緒にやれってこと…?」
瑠璃「流石幽華!その通りだよ!」
幽華「え〜…私怖いの苦手なんだよ…」
瑠璃「大丈夫大丈夫!あんなのただの都市伝説だって〜」
幽華「ならやらなければいいじゃん…」
瑠璃「でも気になるんだもん!お願いっ!」
手を合わせ、頭を少し下げて言う。こんなにお願いしてくる瑠璃は初めてだ。
幽華「はぁ…ちょっとだけだよ?」
瑠璃「やった〜!幽華最高!天使!神様ー!」
そう言って埃が光る教室で元気に飛び跳ねる。よほどこっくりさんをやりたかったのだろう
瑠璃「準備とかは私がやるから!今日の夜に教室でやろう!」
幽華「えっ!?夜って…先生に見つかるでしょ…」
瑠璃「見つかっても言い訳とかも考えてあるから!」
満面の笑みでピースをして
幽華「うーん…でもどうやって校内に入るの?」
瑠璃「それは…その時に考える!」
幽華「適当だなぁ…」
キーンコーンカーンコーン
瑠璃「やばっじゃあ、また次の休憩時間で!」
そう言って瑠璃は急いで自分の席へ座る。
幽華「(こっくりさん…まあそんなの”ただの都市伝説”だよね)」
そんなことを考えながらやり忘れていた次の授業の準備をする。そしてこの考えは、
これから絶対にしなくなる
『校門の前で待ち合わせね!』と瑠璃に言われたため、涼しいけれど、どこか気持ち悪いような夜風にうたれながら校門の前で瑠璃を待つ。その間にスマホをいじり始める
幽華「女子高生3人が行方不明…この学校近くの学校じゃん…怖いな」
たまたま行方不明事件の記事が目に入る。
幽華「その女子高生の机には紙が一枚あっt」
瑠璃「おーい!!幽華ぁ〜!」
スマホをいじっていたら瑠璃が走ってこちらに向かってくる。夏だからといってへそだしの服に短パン。夏でも夏の始まりの頃なのに寒くないのだろうか
瑠璃「本当にごめん…一回忘れ物しちゃって…」
全速力で走ってきたため、息切れしていて
幽華「大丈夫だよ。遅刻なんて私もするし…水でも飲む?」
瑠璃「ありがとう…でも大丈夫!あ、あと2人誘った人がいるんだけど…」
龍樹「あ、2人とも〜!」
悠「…」
“神宮寺 龍樹(ジングウジ タツキ)“は幽華の好きな人、”西宮 悠(ニシミヤ ユウ)“の友達で、幽華が悠のことが好きなのを知っている。
幽華「ちょっと!悠くん来るなんて聞いてない…」
瑠璃「いいじゃん〜好きなんでしょ〜?」
幽華「聞こえるからっ!」
龍樹「俺が説得して連れてきたんだから感謝しろよ〜」
一瞬近くにきてそう言う。
幽華「もう…2人とも…」
悠「どうしたの?」
後ろから話しかけてくる。瑠璃と龍樹は2人からすぐに少し離れる
幽華「ゆ、悠くん…(やばい…ドキドキしてきた…)」
悠「怖かったら近くにきてもいいからな。」
幽華「ありがとう…(近くって…)」
心臓がうるさくなってくる。このまま近くにいけばこの心臓の音が聞こえてしまうだろう
悠「じゃあ、行こう」
瑠璃&龍樹「ゴー!」
幽華「(4人もいるし…大丈夫だよね)」
だが、そんな考えは甘かったのである。キャラメルフラペチーノより甘i(((すみません!
瑠璃「夜の学校…楽しくなってきたーっ!」
瑠璃は懐中電灯を持ちながらスキップして教室に向かう。
幽華「そんなに早く行かないで〜っ」
幽華は瑠璃を追う。
龍樹「うわぁ…結構怖いかも…」
悠「…」
瑠璃「到着ッ!」
ジャンプして教室に入る。教室のカーテンは海月のようにヒラヒラと舞う。
瑠璃「この紙を〜」
早速準備し始める。五十音や、はい、いいえ、鳥居などが描かれた紙を瑠璃の机に置き十円玉をポケットから取り出す
龍樹「本格的だな〜」
瑠璃「すごいだろ〜!」
幽華「本当にやるの…?」
瑠璃「当たり前じゃん!ここまできたんだからー」
瑠璃と龍樹は紙の鳥居の場所に置かれた十円玉に人差し指を置く
悠「はぁ…」
幽華「…っ」
それに続き幽華と悠も人差し指を置く
瑠璃「よしじゃあ、みんな言うよ!」
幽華&瑠璃&龍樹&悠「こっくりさんこっくりさん、おいでください」
そう言った瞬間、十円玉が「はい」のところに1人でに移動する。さっきまでノリノリだった瑠璃も蛇に睨まれた蛙のように固まる。
瑠璃「だ、誰か動かしてる…よね!?」
龍樹「動かしてねぇよ!」
幽華「(本当に…本当にいたんだ…)」
怖がってる幽華を見て悠が空いてる手の方で幽華の空いてる手を優しく握る
幽華「!?」
悠も手が震えている。
悠「…………」
瑠璃「と、とりあえず質問!考えてきたから…」
瑠璃「こっくりさんこっくりさん、私は…」
質問の途中で、喋るのをやめる
幽華「瑠璃…?どうしたの?」
その瞬間、風が立っていられないほどに吹く。
幽華「風っ!?」
吹き飛ばされて瑠璃以外の3人は十円玉から手を離してしまう
龍樹「………俺たち…離して…」
幽華「る…り……?」
風が止み、瞬きをして目を開けた瞬間、瑠璃がいた場所に誰かがいる。目は異常なほど離れていて腕は床につくくらい長く、髪は液体のようになっていて、和風らしきものを着ている。それを見た瞬間、時が止まったようになる
幽華「(あ…これから死ぬんだ…)」
〜第一話、はじめのコックリさん 終〜