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1 - 第1話 たそがれの夏の高校

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2025年03月09日

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8月某日、夏。Y私立c高校は夏休みを終え二学期が始ってから数日が経った。

◦「おっはよお翔一ぃ‼︎」雄叫びと共に後ろから抱きつかれ、勢いがあまり校門前で2人転倒する。毎日のことだ、誰なのかは言わずもかなわかっている

・「おっまえ…毎朝毎朝機嫌がいいな…」彼は浅蔵宗介(あさくらそうすけ)僕の幼馴染だ。

◦「いやぁお前に突進しないと1日が始まった気がしなくてさあ〜?」

・「さぁ?じゃない!重い!降りろ!」強引ながら宗介を退け、服についた土をはらいながら起きため息を吐く。

・「はぁ…僕もお前みたいにお気楽に行きたいよ…」

◦「あ〜、今日補習か、かわいそうだな。」

・「他人事だな…」

◦「他人事ですから。」そう言いながら宗介は嘲笑していた。

そんな会話をしながら、各々の教室に別れ、今日の授業を乗り過ごす。そんな日常を繰り返していた。


放課後


・(やっと補習終わった…)赤点まみれの自分を憎みたくなる。でも、毎日の楽しみがこれから待っている。

『あ、補習終わったんだね。お疲れ様。』優しい笑顔をした彼女は天音和透香、甘いものが大好きな、僕の彼女だ。付き合って四ヶ月と16日、僕の自慢の彼女。クラスが違うので、帰りにしか2人でいれないのが少し寂しいが。

・「ごめん待たせて…なかなか返してくれなくて、」僕は謝罪をしながら帰る支度をする。

『全然、夕陽を見てたから、時間なんて考えてなかったよ。じゃあ、帰ろっか。』机に座って照れくさそうにそう言う彼女は夕陽に照らされそこまでも透き通っていた。


8月某日、夏。僕たちの帰る海が見える道は、まだ暑さの余韻が残り、蝉の鳴き声と車の通る音が交差しながら、全てがオレンジ色に輝いていた。その中で僕ら2人は、何気ない会話をいつも通りに話す。

『昨日は休んじゃってごめんね、ちょっと体調が悪かったらしくて。』

・「全然、気にしないで、今は大丈夫?」

『うん。お陰様で、ぴんぴんだよ。』眩しい笑顔を向けながら言う

・「体は大事にしてね。何かあった後じゃどうにもならないから。」和透香は体が弱いらしく、昨日までも体調が悪かったらしく、今日も午後から登校していた。

・「そういえば、横須賀駅に新しいケーキ屋が出来たらしいよ。今度行かない?」

『え、ほんと?行こ!』そう言った和透香はより笑顔が輝いて見えた。多分、陽に照らされているからだろう。

僕たちは帰る時に、毎日浜部に行く。お互い海が好きだから、こうして毎日のように黄昏の海を観にくる。

『いつ観ても綺麗だね。』浜辺に座りながら彼女は続ける『もし、自分が死ぬんだったら、どんな死に方がいい?』

・「え?」あまりにも突拍子のないことに僕は口を開ける

『やだなあ、心理テストだよ。』

・「ああ、なんだ。」安心して続ける。「うーん…普通に幸せに死ねたら、それでいいかな、」

『へぇ、あんまり欲しがらないんだね。』和透香は少し期待はずれだったような顔をしながら、ゆっくりと話す。

『私はね?海と一つになって死にたいな。どうせ死ぬんなら、成仏できるような場所が良い。』

・「へ〜、しっかり考えてるんだね。あ、心理テストって言ってたけどこれで何がわかるの?」

すると和透香は意地悪な顔をして言う

『ん?秘密だよ〜』

・「えええここまで話したんだから教えてよ!!」

『まあそんな大したことじゃないやつだから〜』

・「大したことじゃないなら教えてよ…」

『さ、夜がくる。そろそろ行こっか。』そう言って黒い制服のスカートについた砂をはらいながら立ち上がる。それにつられるかのように僕も立ち上がって、再び歩みを始めた。さっきまでのオレンジ色はすっかり暗い青色に変わり、1日の終わりが始まりかけていた。そうして、いつもの別れ道に着いてしまった。

『じゃあ、また明日。』そう言いながら和透香は寂しそうな顔をしながら手を振っていた。

・「うん、また明日。」それに返すように、僕も手を振って、各々の家路に帰る。

そうして1日が終わる。

君のせいでまだ夏の暑さが消えない。

君のせいだよ。





︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎【2年4組女子グループライン(#^.^#)】

︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎   ⦅ねえw良いこと思いついたww⦆

︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎  ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎既読15

⦅なになにww⦆

⦅教えてよ!w⦆

⦅焦らすなってww⦆


︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎  ⦅和透香とかいう陰キャちゃんいるじゃん?⦆

︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎  ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎既読15

⦅あー地味だよねww⦆

⦅あーwあいつに翔一取られたのまじムカつくw⦆

⦅それな!wあの顔でよく行けたよなってww⦆

⦅ふしぎちゃん感まじムカつく⦆

⦅なんか自分高嶺の花です感あるよねww⦆

⦅であれがどうかしたん?⦆

⦅午後登校とかいうサボり魔⦆

⦅あの陰キャがどうかしたの?w⦆

⦅振られた?wようやくw?⦆

⦅いや今日も帰ってたしないっしょ⦆

⦅笑笑笑⦆

⦅何早く教えてよーーw⦆


︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎⦅かわいそうだから机デコレーションしてやんない?ww⦆

︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎  ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎既読15






︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎1話終

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