第27話 最初のミッション
前回までのあらすじ
謎のところに連れてこられた。以上。
とりあえず、ここから出なくてはな。
「それで、まずお前が誰か知りたいんだが?」
祐が強気にそういった。そしたら、スピーカーから声が聞こえた。
[そうか。我の名前か…適当に、黒野(くろの)とでも呼んでくれ]
「そうか。それと、今シイ達はどこにいる?」
それは僕も知りたい。
[女子チームは今君たちの隣の部屋にいる。とりあえず、その目の前の扉を進んでくれないか?]
そう言ったら、目の前に扉がでてきた。ゲームじゃないんだよ。この世界は。いや、今は別の世界だから扉が突然出てきても不思議じゃない…か?
にちのうcv.黒野
「そうだ。リスとやら。お前の『固有力』はなんだ?」
扉を進んだ先の廊下をサンダーで照らしながら歩いていたら、突然祐がそんなことを言った。
「あぁ。俺の『固有力』は『時を刻む』能力だよ。それと、君の『固有力』も教えてくれないかい?」
「俺の『固有力』は『何かを取り出す』能力だ」
「そうだ。僕の『固有力』も言うね。僕のはね、『時を無くす』だよ」
「ラキの『固有力』初めて聞いたな」
確かに。祐には言ってなかったな。
「それと、女子チームの『固有力』も共有しとくか。美里さんの『固有力』は『時を創る』。シイさんの『固有力』は『何かを入れる』だよ。ユメさんのは…分からないや」
「そうなんだね。あ、カナは『時を消す』。凜は『何かを消す』だよ」
刻むの反対は消すなのか?おい作者。《…》作者?寝てるんかな?
「あぁ。刻むの反対は消すなんだって疑問に思ってるでしょ?」
バレてる。
「彫刻ってあるだろ?あれは掘って作ってるんだよ。その掘ったやつを消してる。そう考えた方がいいよ。『掘った』って言う事実を『消す』ってね」
なるほど。分かりづらいな。
ゴツンッ
「いって〜。上見てなかった。パイプがあったのか」
[おーそこまでたどり着いたのか〜。早いね〜。女子チームも同じくらいかな?]
「それで、なんだここは」
[そこは登りパイプ。シンプルにパイプの上を登るんだよ。命綱?そんなんないよ。落ちたらゲームオーバーさ]
「わかった。祐、ちょっと僕達に掴まって」
「え?なんで?」
「…。なるほど。ラキ。よく考えたな」
「任せろって」
ガシッ ガシッ テテーン
「よし。せーのでジャンプするぞ」
「任せとけって」
「「せーのっ」」
ビューーん
ストッ
「フー。疲れた」
「なるほどね。超能力があるなら使っていこうって事ね」
「女子チームは大丈夫かな?」
「無理無理無理!死ぬって絶対!」
「大丈夫だよシイさん!私を信じて捕まって!」
「うぇーん!お姉ちゃんこわいよぉー」
「大丈夫だよ。凜。私が着いてるからね」
「こんなところ、全く誰が連れてきたのだァー!」
[俺だよ]
〜男子チーム〜
「まぁ、大丈夫か。さ、次行こー」