◇◇◇◇◇
少し待っていると、護衛の人が来た。
「お待たせしてしまい申し訳ございません。
私はクレアと申します。
よろしくお願いいたします。」
うわー!この人!BPが3000オーバーやんか!今まで見た人の中で一番BPが高い。
しかも、バインバインやんか!素晴らしい!
ちなみに、エメ様が即位後の近衛兵団長だそうです。
「はい、ユメと申します。
こちらから、ハガネ、コガネ、モニカ、エマ、肩に乗ってるのがカグヤ様です。
よろしくお願いします。」
「「「「私たち黒の軍団デス!!♡☆」」」」
ここでもやるの?
メロイックサイン流行るんかな?
「エマ様!ご無沙汰しております。」
「クレア!お久しぶりね。
私、黒の軍団に入ったの!いいでしょ!」
「黒の軍団!……。
って、聞いたことないですけど……。
どの辺りで有名なんですか?」
「クレア!黒の軍団はもうすぐ有名になるわ。
私も入りたいんだけど、入れないのよね。」
「エメ様も入りたいんですか?
それはすごいですね。
そう言われれば、美少年美少女で黒ずくめ、なんかかっこいいですね。」
もうすぐ有名になるってどういう意味?
「それじゃ、行きましょうか?
ユメさんたちはどこに行きたいの?」
「よくわからない!
行きたいところある?」
「この辺りで狩りするなら、地図は欲しいです☆お頭〜!」
「お頭〜♡なんか食べに行きましょうよ!」
「なんでもいいんだよ!」
「私もなんでもいいですね!」
「それじゃ、食事はここで準備してるから簡単なものを食べに行きましょう。
それと地図は冒険者ギルドね。
あと欲しいものがあるから商会にも行きましょう!」
エメ様とエマの道案内で街にお散歩です。
めっちゃ贅沢じゃね?
「まずは、トランネコ商会に行きましょう!」
「どこにでもありますね。」
「そうね。だいたいの街にはあるんじゃないかしら?
本店はウサール王国の王都にあるから、ウサール王国の方が多いと思いますよ。」
「へー、すごいですね。
イガタウン支店も品揃えも良いし、サービスも良かったですよ。
ここはもっと大きいんでしょうね。」
トランネコ商会カナール王都支店。
やっぱり大きいね!日用品がメインに売ってる感じかな。
何買おうかな?なんか便利なものないかな?
「これは、エメ様!いらっしゃいませ。
相変わらずお美しい。
今日はちょうど会長がいますので、応接室へお越しください!」
応接室に会長と思われる人が。
この人見覚えあるな。
初日にイガタウンにいてたぞ!
めっちゃ移動してるやん!」
「エメ様、お久しぶりでございます。
我が商会をご利用いただき、誉れにございます。
今日はどのようなものをお探しでしょうか?」
「その前にひとつ情報を持ってきました。
日ごろお世話になっているので、いち早くお知らせしておこうかと思いまして。」
「ほう、これはありがたいことです。
商売に情報はかかせませんゆえに。
どのような情報でしょうか?」
「今、王都に3人の王女が集結しています。
これでお分かりでしょうか?」
「……。
なるほど、貴重な情報をありがとうございます。承知致しました。
我らは商売人ゆえ、需要があれば供給いたします。それ以上の意図はございませぬゆえ、ご承知おきくだされば、幸いにございます。
さらに情勢を見ることも商いには重要なこと。いただいた情報から、今後の動き方も十分に理解いたしました。」
「会長も大商会を一代で築いたお方、話が早くて助かります。
その話はそれくらいにして、アクセサリーで良いものがあれば、見せていただきたいのですが。」
「はい、ただいまお持ちします。
少々お待ちください。」
会長自ら取りに行ったよ。
「エメ様、今の会話で通じてるんですか?」
「そうなの!すごいでしょ!ね!ユメさん!
私ってすごいのよ。ふふふ。」
「すごいです。」
オンオフの変わりようがすごい!
「エメ様はアクセサリー買うんですか?」
「そうよ。形だけでも、なかま入りするのよ。
みんなにもプレゼントするから一緒に選んでね!」
「あ、そういうこと!
エメはもうなかまじゃないけど、なかまだね!」
「そうでしょ!エマ!もうなかまなのよ。
わかってるじゃない!」
うーん、これほど好意を持ってもらうとありがたいし、申し訳ない。
なかまシステムには入れないけど、なかま入りしてもらおう。
「エメ様!そうですね。
エメ様には、黒の軍団の特別顧問ということでどうですかね?」
「え!それで良いよ!やった!」
こういうところが可愛いね。
トランネコさんがいろんなアクセサリーを持って戻ってきた。
やっぱり女性はこういうのは好きなんやね。
黒の軍団のみんなも、あれがいい、これがいいと盛り上がってる。
ただ、お揃いで戦闘に邪魔にならないようにということで、結局シンプルなブレスレットにすることにしたらしい。
でも、フィットするように魔道具で選んだので、それなりの値段みたい……。
「会長!これにします。これと同じものを7つ作っておいてもらえますか?
それとこれと同じマークを入れてください。
後日、王城に届けてくださいね。
よろしくお願いします。」
「はい、お買い上げありがとうございます。
出来上がり次第、王城にお届けいたします。」
「では、今日は失礼しますね。」
みんなでトランネコ商会を出た。
「これでお揃いだわ!ふー!待ち遠しいわね!
私も黒の軍団デス!」
やっぱり、オンオフすごいね。
でも、こんなに喜んでもらってすごく嬉しいな!
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