コメント
2件
とってもよかったです‼ 墓地はどこにしよっかな〜♪Ω\ζ°)チーン
魔が差した 和中+飯豊
R-18じゃないデースケドガー!!(すいません)
飯豊はまだ変身前です
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夜の街はただでさえ揉め事が多いのだが、数日前から続く連休に堅気の客も浮き足立ち、いつも以上に喧嘩や諍いが目立っていた。
それに加え、人足の多い連休が狙い目だと考えたのであろう半グレが違法な薬を売り捌こうと目論見、そちらの対応も同時進行でしないといけなかった。
街を取り仕切る天羽の組員が仲介や粛清に飛び回り、勿論和中もその一人。
今朝方まで動き回っていたのだが流石に疲労している事をそっと指摘され、次のシノギの時間までの間仮眠室で休んでいた。
約束の時間が近づいても姿を表さない兄貴分を呼びに来たのは飯豊。
彼は和中とあまり関わる機会がなく、話した回数もそう多くはない。
事務所に偶然居合わせてしまったため、起こしに行くようにと別の兄貴分から指示され、気が進まないと眉を寄せながら扉をそっと開いた。
側まで近づくよりも前に、掛け布団がもぞもぞと動き、寝ていた和中がゆっくりと上体を起こしてベッドの上に座った。
飯豊『お、おはようございます、和中の兄貴』
和中『……ん……ぅ………』
飯豊の声にこく、と頷いた和中だが未だ眠さは抜けないよう。
眉間に皺を寄せ、片手で顔を覆うようにして目を瞑って息を吐いていた。
飯豊『っと、兄貴……約束してる時間が近づいてるんスけど…』
和中『……起き、る……起きてる…』
飯豊『ほ、本当に起きてますか?!』
目を閉じてウトウトしている様子の和中の近くまで寄り、ベットサイドから顔を覗き込む。
後ろに撫で付けている髪が少し乱れて顔に陰を落とし、手を緩慢に動かして目元を擦る。
普段の凛とした彼とは真反対の姿はやけに幼く見えて、ほんの少しドキッとしてしまう飯豊だが、自分は和中を起こすという使命を与えられているのだと気を取り直す。
飯豊『和中の兄貴、起きてください!』
和中『むぅ……揺らすな…起きてる』
飯豊『起きてねぇッスよぉ』
ぼんやりと眠たげな眼差しで上目遣いに見られ、妙に色っぽく感じてしまった飯豊の心臓がドキドキと早鐘を打ってしまう。
赤い瞳にじっと見つめられた飯豊は頬をじわじわと熱くして兄貴分を前に固まってしまった。
ーーーーー近…つーか美人すぎだろこの人ッ!!
狼狽えて動けない飯豊に和中は少し首を傾げて口を開く。
和中『……なんだったか…えぇと…名前…』
飯豊『な、名前、ですか、俺は__』
和中『ぐるぐる、してる…パンの…』
飯豊『はい???』
何て?とつい聞き返そうとした飯豊の、渦を巻いた髪の中心。
腕を伸ばした和中は、一本だけ立てた指をすっとその中に入れて。
和中『…こう……チョコが、入っている…』
飯豊『あぁ、チョココロネっスね!甘くて美味しいパン……って、誰の髪がチョココロネですかッ!!!』
和中『うわっ』
至近距離での(ノリ)ツッコミを受け、和中はパチリと目を瞬かせた。
全力で怒鳴った飯豊をポカンと眺め、数秒後に寝惚けすぎた自分の発言を自覚して……ぶわりと顔に熱が集まる。
羞恥で真っ赤に染まった顔を両手で覆い、ベッドの上で俯いた和中は小さく「すまん…忘れてくれ……」と呟いたのだった。
飯豊は「無理っスよぉ」と笑って返した。
❦ℯꫛᎴ❧ーー終わり
(チョココロネは酷いッス)
(証拠隠滅…してもいいか……)
(わわわ忘れます!もう忘れましたんで!刀仕舞ってくださいッ!!)
(なぁんで仲良くなっとるんじゃあ…?)
↑野田