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あの火災から一夜明け、瑠衣はカーテンから差し込む陽光で朝が来たと感じた。


ただ目を閉じていただけの睡眠、ほとんど眠れなかった状態。


隣で寝ていたはずの侑は既にいない。


思いの外疲労が溜まっているのか、気怠さが半端ない。


今頃になって眠くなってきた目を軽く擦りながら、瑠衣はゆっくりと身体を起こした。


寝室を出て、階段を降りていくと、侑は既に着替えを済ませており、コーヒーを片手に朝の報道番組に目を向けている。


パタパタと階段を下りている足音に気付いた侑が、顔だけをこちらに向け、『起きたか』と声を掛けた。


「おはようございます……」


「おはよう。眠れたか?」


瑠衣が小さく横に首を振った後、彼は再びテレビ画面へと目を向ける。




『次のニュースです』


画面は昨夜の火災の画像が大きく映し出され、『赤坂見附の屋敷で火災、四人死亡』とテロップが打ち込まれている。


『昨夜二十一時頃、東京都の赤坂見附で大規模な屋敷火災が発生し、この火災で四人が死亡しました』


女性アナウンサーの無機質な声に、瑠衣は穴が開くほどテレビを見つめた。


画面が切り替わり、亡くなった四人の名前と年齢、顔写真が映し出されている。


「り…………凛華……さ……ん…………」


昨夜、散々泣き腫らしたのに、今もまだあの惨状が脳裏に焼き付いて離れない。


瑠衣の視界がぼやけていくと、目尻から涙が伝い落ちる。


『現場は今から二時間ほど前に鎮火し、現在、警察と消防による現場検証が行われております。火の気のない一階の洋室付近が特に酷く焼け跡が残っている事から、警察は、この火災が放火の可能性が高いと見て、現在捜査を進めています』


「ほ…………放……火……?」


茫然自失となった瑠衣を見た侑がリモコンを取り、テレビを消す。


「…………無理して見なくていい。コーヒー淹れるからソファーに座ってろ」


「……はい」


拙い様子で階段を下りつつ、瑠衣は洗顔を済ませた後、ソファーの隅に腰を降ろした。

もう一度、きかせて……

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