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捏造、少し不穏、お母さんが亡くなります。
ご本人様には全くもってご関係ありません。
軍パロです。それでもいい人はどうぞ
朝おきて、窓の外を眺める。
今日は、大雨だ…。
すたすたと、玄関に向かう。
tn「…大先生どこ行くん?」
『…あ、とんち、…少し外に行ってこようかなって』
「…、…傘もってけよ?」
『分かっとうよ』
なんて言いながらも、傘なんてささずにそのまま大雨の道を進んでいく。
木花が綺麗に、雨粒に当てられ揺れ動いている。
あの日もこんな日だったな………。
凄い雨のすごい日に手をフリフリと空へ向けてふる
小さく童謡の曲を歌いながら、
『あめあめふれふれ母さんがじゃのめでお迎え嬉しいなピチピチチャプチャプランランラン』
ザーッ、ザーッ、…音は止みそうにない。
青髪が少し目にかかる、…うざったい…でも、…母さんが迎えに来てくれるはずだから…。俺は傘をささない…
母さん、ねぇ、…母さん?
何時になったら、迎えに来てくれる?
『…もっと、雨ふったら』
迎えに来てくれるのかな…。
ザーッ、ザーッ、雨はまだまだ止みそうにない。
下を向いて、ずっと母さんを待ち続ける
そんな時、すっと雨が止まる。誰かに傘をさされたみたいだ。赤色の傘…。
母さんも、赤色の傘を持ってた。母さんが迎えに来てくれたんだ。期待の目でそちらを向いても、それは母さんじゃなかった。
『…とんち?』
「…だいせんせ。」
悲しい瞳が少し、自分を揺れ動かす
『…、』
「…帰ろっか、大先生」
『……おん、』
今日もお母さんは来なかった。
マフラーに包まれ、軍基地に向かいお風呂に入れられそのまま寝かされる。
「…ねんねんころりよ おころりよ
大ちゃん はよい子だ
ねんねしな
ねんねのお守りは どこへ行った
あの山こえて 里へ行った
里のみやげに なにもろた
でんでん太鼓に 笙しょうの笛
起きゃがり小法師こぼしに 振り鼓
起きゃがり小法師こぼしに 振り鼓」
優しい声の子守唄、…母さんに歌ってもらえてるみたいで嬉しくなった。
優しくて、暖かいところ…瞳を閉じる。
「…大先生…、」
大先生と俺は、幼なじみだった。幼なじみだからこそ知ってる話…。
俺と大先生は、小さい頃…今で言う保育園、幼稚園と同じような場所にお母さんたちが忙しい時は居た。
雨の日にお母さんたちは迎えに来てくれる。
雨の日以外は、バスが出ていてバスでいってくれるのだが、…雨の日はバスが出ないのでお母さんたちは迎えに来てくれる。
お母さん達が来るまでずっと2人で待ってたり、遊んだり、笑ったりしてた。
幸せだった。でもこんな幸せなんて物は続く訳も無かった。
その日は、雨の酷い日だった。
俺のお母さんは遅めに迎えに来たのだが、俺がいってしまうと大先生が最後の一人でずっと待たなくては行けなくなってしまうため、大先生のお母さんを俺のお母さん、俺、大先生で待ってたんだ。
2人で、あめあめふれふれ母さんが、じゃのめでお迎え嬉しいな。チピチピチャプチャプランランランなんて歌いながら、…。
お迎えに来てくれるのは、雨の日ぐらいしか無いからずっと雨の日が楽しみだったのかもしれない
お母さんと大先生のお母さん遅いねなんて話していた。太陽が沈むまで待った。
だけど、大先生のお母さんはずっと迎えに来なかった。
後から知った事なのだが、大先生のお母さんは雨の日…飲酒運転の軽自動車に轢かれてしまったらしい。
あの日から、彼奴は雨の日に母さんを待ち続けている。まだあいつの中には母さんが生きているんだ。
tn「…、」
gr「寝たのか」
「…おん、」
gr「……待ち続ける側は辛いのだな」
「…そうやろ、」
gr「……何時か、迎えに来てくれれば良いな」
「お前が期待を持たせるから此奴はずっと、お母さんを待ち続けてしまうんやで、?」
gr「…しょうがないだろ、だってあぁ、やらないと彼奴が持たないんだから…、」
「…そうやなぁ、…」
彼奴の寂しさを埋めるように…雨はずっと、ずっと振り続けている。