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『初日の出より先に、くっついてました』
Pr視点
テレビから流れる除夜の鐘をBGMに、部屋の中は妙にそわそわしていた。
年越しそばの匂い、みかんの皮、こたつのぬくもり。
全部が「もうすぐ新年ですよ」って顔をしてる。
「なぁちぐ」
俺は、こたつの中で足をもぞもぞ動かしながら声をかける。
「んー?」
ちぐはこたつに突っ伏したまま、スマホをいじっている。
画面には、初詣スポットまとめ。気が早い。
「年越しの瞬間、何するん?」
「え?普通に……あけおめ言うだけだよ?」
「それだけ?」
「なに、期待してるの?」
にこっと笑われて、嫌な予感しかしない。
「いや……まぁ……」
そのとき、テレビの音が少し大きくなる。
カウントダウンが始まる合図だ。
「10、9、8――」
ちぐは勢いよく起き上がって、俺のほうを向いた。
「ぷりちゃん!!」
「なんや急に」
「一緒にジャンプしよ!!」
「は?」
「年越しジャンプ!新年の瞬間、地面にいなかったら年取らないらしいよ!」
「誰情報やそれ」
「俺情報!」
「信用ゼロや!」
そう言いながらも、俺は立ち上がる。
「せーので跳ぶからね!」
「はいはい」
「3、2、1――」
「――今!!」
どん!!
二人同時にジャンプ。
着地と同時にテレビから「あけましておめでとうございます!」の声。
「……どう?」
ちぐがキラキラした目で見てくる。
「……俺、年取ってへん?」
「たぶん取ってない!」
「根拠雑すぎやろ」
でもちぐは満足そうに頷いて、俺の腕に絡んできた。
「これで今年も若いままだね、ぷりちゃん」
「それより腰大丈夫か」
「愛があれば大丈夫!」
意味はわからんが元気や。
そのまま勢いで外に出て、初詣へ。
夜の空気は冷たいけど、人の笑い声と屋台の明かりで不思議と寒くない。
「見てぷりちゃん、たい焼き!」
「さっきそば食ったやろ」
「別腹!」
「年明け一発目から別腹使うな」
たい焼きを半分こして、甘酒も飲んで、手が自然と繋がる。
「なぁちぐ」
「なに?」
「今年の抱負とかあるん?」
ちぐは少し考えてから、にこっと笑った。
「ぷりちゃんと、いっぱい笑う!」
「ざっくりしとるな」
「でも一番大事でしょ?」
……それを言われたら、何も言えへん。
帰り道、空が少しずつ明るくなってくる。
初日の出にはまだ早いけど、もう夜じゃない色。
「なぁぷりちゃん」
「ん?」
「今年もさ」
ちぐは俺の袖を引っ張って、顔を覗き込む。
「一番最初に触れた人、俺でよかった?」
「……何言うてんねん」
俺はちぐの頭に手を置く。
「当たり前やろ」
ちぐは照れたように笑って、俺の胸に額を預けた。
「そっか。じゃあ今年も安心だ」
新年一秒目からジャンプして、
年明け数分で屋台食べ歩きして、
気づいたら手を繋いで帰ってきてる。
騒がしくて、くだらなくて、でも――
「なぁちぐ」
「なに?」
「今年も俺の隣、予約済みやからな」
「え、キャンセルできる?」
「できへん」
「じゃあ一生で!」
笑いながら言うちぐを抱き寄せて、俺は思う。
初日の出より先に、
俺らはもうくっついてた。
それで十分すぎる新年や。
🎍✨あけましておめでとうございます✨🎍
昨年はたくさんの応援や温かい言葉、本当にありがとうございました💐
画面越しではありますが、皆さまと同じ時間を共有できたこと、心から嬉しく思っております☺️
今年も感謝の気持ちを忘れず、皆さまに楽しんでいただけるよう頑張ります🔥
本年もどうぞよろしくお願いいたします🫶💕
コメント
7件
明けましておめでとう!💚🩵 今年初めて小説ちゃんがかちちゃんが書いたぷりちぐで良かった😌🫶🩵 今年もよろしくねぇぇ!!🫰😘
あけましておめでとう! 新年早々栄養補給prtgありがとうございます!
あけましておめでとうございます!🎍 なんとなくmtorの配信見てたら通知きたからソッコーで見ちゃった!笑 新年早々尊い小説をありがとう!