テラーノベル
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ご本人様には関係ありません。
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朝。
「照、準備できた?」
「うん、できた。」
阿部が小さくため息をつく。
「ホントに行くんだよね?バレたらどうなるとかわかってんの?」
「わかってる。でも、約束したから。」
照が迷いなく答える。
「…分かった。バレた時は全部照が責任とってよ?」
「分かったよ。」
「なら、早くふっかのこと迎えにいくよ。」
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牢屋の扉が開く。
「ふっか」
「ん?おー、照と阿部ちゃんじゃん。どした?ラーメン連れてってくれるとか?、わら」
「え?ちょっと照!ふっかに言ってなかったの?」
「え、ちょ、どしたの?」
「…約束、覚えてる?」
「約束?え、あのみんなに会いに行くってやつ?」
「そう。」
「え、あれマジで行けんの?」
「うん。どう、今から行くけど、行きたくなかった?」
「んなわけねぇだろ。行くに決まってる。」
迷いのない、決意の目
「わかった。なら、これ着て、これ履いて」
差し出されたのは、パーカーとスニーカー
「さすがにそのTシャツじゃ目立ちすぎるし、裸足はさすがに…」
「着たら行くよ。舘さん達、先に待ってるから」
「ん、着替えた。」
「じゃあ行こう。」
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「あー、遅い!遅すぎひん!?どんだけ待たせんねん!」
「もー、康二くんうるさい!」
「まぁまぁ、2人とも落ち着いて。」
「ごめんっ!お待たせ。」
「遅いわっ!」
「よし、じゃあ行こう。ふっか案内してもらってもいい?」
「ん、おっけー」
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壁の外れ、
人目につかない森の奥。
「なぁ、ほんまにこっちにあるん…?」
心配そうな康二。
「ある。あとちょっと。」
水瀬菜音
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ふっかが立ち止まる。
「ここ。」
「ここ?なんもないけど…」
ふっかは地面にしゃがみこみ、落ち葉をどける。
そこには、小さな取ってのついた蓋のようなものが。
「うわ…」
ゆっくり引き上げると、地下へ続く階段が現れる。
「こんなとこに隠し通路が…」
阿部が驚いたようにつぶやく。
「阿部ちゃんも知らなかったの?」
ラウールが不思議そうに言う。
「こんなの、資料になかった。」
「早く行こ。」
6人は地下へ降りていった。
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長い通路を抜ける。
目の前に光が見えた。
「着いた。」
外へ出た瞬間。
「……」
ふっか以外の全員が言葉を失った。
青い空。
人々の笑い声。
市場には美味しそうな野菜や果物が並び、子供たちは笑いながら鬼ごっこをして遊んでいる。
自分たちの国と全く変わらない。
本当に…
「…普通だ。」
照が思わず口に出す。
「だから言ったじゃん。」
ふっかが笑う。
「俺らの国も普通だって。」
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「ここが俺たちの家。」
「俺”達”?」
「そ。俺の他に3人。照には話したことあるんじゃない?」
「いや、一緒に住んでるとは…」
「あれ?言ってないっけ。」
その時、扉が開く。
「うわぁっ!!って、ふかざわぁ!!!」
そこには少し小さいピンクの髪をした青年が。
「お前っ、どこ行ってたんだよ!みんな心配してたんだぞ!」
「ごめんごめん。」
「まじで何してたんだよ!心配させんな!」
「もぅ、うるさい…」
「うるさいじゃねぇ!!!」
その後ろからもう2人が歩いてきた。
うさぎみたいな顔のヤツと、センター分けのイケメン。
「深澤くん、おかえりなさい。無事で良かった。」
「…本当に、心配したんだからな、。」
「え、翔太がデレた。」
「うるさい…//」
「どしたのぉなべぇ?わら」
「黙れ!」
照達は思わず顔を見合わせる。
誰も武器を持っていない。
誰も殺気立っていない。
ただ、友達の帰りを喜んでいるだけだった。
「紹介する。」
ふっかが照たちを見る。
「俺の、新しい友達。」
その言葉に3人は一斉に照たちへ視線を向けた。
一瞬、空気が凍る。
「…こいつら、ヒーローだろ、?」
うさぎ顔の方が言葉を漏らす。
その一言に、照は息を飲む。
「大丈夫。」
ふっかが言ったのはその一言だけだった。
それだけで、3人は何も言わなかった。
「…深澤くんが言うなら、。」
「あ、で、こっちが俺の仲間ね。」
自己紹介、とふっかが3人に促す。
「アニメオタクの佐久間大介でーす!よろしくー!」
「目黒蓮です。よろしくお願いします。」
「渡辺翔太。よろしく。」
「あの、俺らもした方がいいよね?」
「うん。」
「岩本照です。えーと、一応、国家英雄特殊部隊隊長です。」
「筋肉すごいっすね。」
「だな。」
「宮舘涼太です。国家英雄特殊部隊副隊長です。よろしく。」
「お美しい!まさに貴族のよう!」
「佐久間うるさい」
「阿部亮平です!国の情報係長兼照のお世話係です!阿部ちゃんとか、阿部って呼ばれてます!仲良くしてください!」
「…かわいぃ、めっちゃかわいい」
「何ボソボソ喋ってんの?怖いんだけど」
「蓮が壊れたぞー」
「向井康二です、!照兄ぃと、舘さんと一緒の部隊にいます。」
「ラウールです!1番年下です!よろしく!」
「多分こいつらが下2人だな。」
「うん。なんか雰囲気が漂ってる。」
「ま、こんな感じ、こいつら全員いい人達だから。仲良くしてね、わら」
その瞬間。
「ぐ〜〜」
誰かの腹の虫が鳴る音
「っ、///」
「犯人は、この中にいる!」
「佐久間くんうるさい。」
「ひどい!」
「えーと、何か作ろうか?」
「え、お前なんか作れんの?」
「まぁ、多少は。」
「よっしゃぁ、久しぶりにちゃんとした飯食える!」
「ちゃんとした…?」
「え、みんな普段何食べてるの?」
「あー、俺ら全員ご飯作れないからさ。だいたいカップラーメンとかお惣菜とか、そういうのばっか。」
「体に悪いよ?」
「まぁ、無理なもんは無理だし、」
「分かった。じゃあ、台所借りてもいい?」
「まじで作ってくれんの?!」
「うん。じゃあ、借りさせて貰うね。」
「俺も手伝います!舘様!」
「ちょ、俺も手伝わせてやぁ、」
舘さんの後ろを康二、佐久間がついて行く。
「えーと、」
3人がその場に居なくなった後、最初に口を開いたのは阿部だった。
「ほんとに、普通だね。」
その呟きにみんなが頷いた。
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「よし、できた。」
舘がテーブルへ次々と料理を並べていく。
「えっ……。」
翔太が固まる。
「え、なにこれ。」
「美味そう……。」
目黒が思わずつぶやいた。
「舘さんって料理できるんだ。」
「少しだけね。」
「少しだけちゃうやろ!」
康二がすぐにツッコむ。
「この人、国の料理大会で優勝したことある。」
「えぇ!?」
「照、それ言わなくていい。」
「いやいや、言うでしょ!」
思わず笑いが起きる。
さっきまで張りつめていた空気が、少しずつ柔らかくなっていく。
「いただきます!」
全員で手を合わせる。
一口食べた佐久間が目を見開く。
「……うまっ!!」
「でしょ?」
阿部が得意げに笑う。
「なんで阿部ちゃんが自慢げなん?」
康二がツッコむ。
「だって舘さんの料理だから!」
「理由になってへんわ!」
また笑いが起きる。
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食事が進んだ頃。
「なぁ。」
翔太が照を見る。
「ヒーローってさ。」
部屋の空気が少しだけ変わる。
「俺らのこと、やっぱり悪いやつだと思ってた?」
照は箸を置いた。
「……思ってた。」
隠しても意味はない。
「でも今は違う。」
「そう。」
翔太は少し笑う。
「ならよかった。」
「俺らもさ。」
目黒が静かに口を開く。
「ヒーローってもっと偉そうで、俺らを見た瞬間捕まえるような人達だと思ってた。」
「お互い様だね。」
阿部が苦笑する。
「偏見ばっかだったってことやね。」
その一言に全員が小さく笑った。
コメント
3件
待ってました! なんかヴィラン側の人選良すぎてびっくり🙄🙄 次回も無理なく更新まってる!
第4話、読みました!地下通路から一気に異国の光景へ——「普通の日常」が何よりも衝撃的なんだなって思いました。ふっかの仲間たちとの出会いも良かったですね。最初の殺気立った空気から、料理を囲んで笑い合うシーンへの切り替えが自然で。特に「大丈夫」の一言で全てを飲み込むふっかのチームの信頼関係が伝わってきてじーんとしました。阿部ちゃんの「お世話係」自称、ツボです(笑)。次回も楽しみにしてます!