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過去の男によって植え付けられた心の傷が、今なおこいつを苦しめているのだと思うと
その男への怒りが込み上げてきた。
俺の雪白に、そんな思いをさせるなんて。
「……っ!」
俺は思わず雪白を強く抱き寄せていた。
浴槽の淵から降りて、雪白と同じ目線になるようにしゃがみ込む。
腕の中で震える身体を温めようと力を込める。
雪白の細い肩が、俺の腕の中でさらに小さく震えている。
「お前な…そんな状態でよく俺の舐めれたな」
低く静かな声で告げると、雪白は驚いたように顔を上げた。
琥珀色の瞳から涙が一筋こぼれ落ちる。
その涙が、俺の胸に熱く染み込んだ。
「だって…たけるさんは、怒鳴ったりしないので…意地悪だけど、暖かい人だから……大丈夫だと、思ったんです……」
健気に答える雪白に心臓が鷲掴みにされたような衝撃を受けた。
こんな状況下でも俺のことを信頼してくれているという事実が嬉しくもあり
同時に、過去の傷を抱えながらも俺のために頑張ってくれたことに、切なさが込み上げた。
「な、なのに、尊さんの舐めてるのに、そんな元カレのこと思い出したりして、ごめんなさ───」
雪白の言葉を遮るように頭を自分の胸に引き寄せて
雪白の髪を優しく撫でた。
過去の男が残した忌々しい痕跡を消し去るように、何度も、何度も。
「俺はそんなことはしない。お前が怖がることは絶対にしないって誓ってやる」
雪白は人に嫌われるのを恐れてる傾向があるし、今も自分を責めてるのかもしれない
そう考えると、なるべく優しい言葉をかけてやりたいと思い、言葉を紡ぐ。
「トラウマなんだろ?だったらお前が謝る必要は一ミリもない、そんなことでお前を嫌いになったりしないから気にするな」
「…っ……たけ、るさん…っ」
俺の言葉に、雪白の体がわずかに緩むのを感じ
頭を離して目線を合わせる。
「フェラも、まぁ…まだ上手くは無いが、上手い舐め方なら教えてやる」
「すぐ上達できますかね…?」
「ふっ…いくら下手でも犬ころみたいで可愛いもんだろ」
「い、犬ころ?…犬、ころ…」
「なんだ、不服か?」
「たけるさんに可愛がられるなら、俺…なんでもいいかもですけど…ちゃんとたけるさんのこと気持ちよくできるように頑張りたいです………っ!」
少しだけ冗談めかして言うと、雪白の表情に微かな笑みが浮かんだような気がした。
…ひとまず震えと涙は止まったか、よかった。
「ま、だからこれからは不安になったらすぐに言え、なんでもお前のペースに合わせて躾てやるから」
雪白の体がピクリと反応し
「たけるさん……」と呟くと安心したように脱力した身体を俺に預けてくる。
その重みさえ愛おしかった。
俺の肩に顔を埋める雪白の髪から、湯気と石鹸の香りがした。
(まったく……本当に世話がかかる奴だな)
呆れながらも、胸の奥が熱くなるのを感じる。
雪白が俺を信頼し、過去の傷を晒してくれたことが何よりも嬉しい。
こいつの全てを受け止めてやりたい。
◆◇◆◇
「ほら、雪白」
俺は雪白の頬に軽く触れた。
ビクリと身構える彼に、柔らかい声音で続ける。
「無理はしなくていい。ゆっくりでいいから、俺の言う通りにしてみろ」
俺は雪白の顎をそっと持ち上げ、その瞳を真っ直ぐに見つめた。
「は、はい……!」
雪白はまだ少し不安そうな面持ちだったが
俺の言葉にこくりと頷いた。
その素直さがまた愛おしい。
そうして俺はゆっくりと立ち上がった。
雪白はまだ膝をついたままで、俺を見上げている。
俺は、その琥珀色の瞳に安心の色が戻っているのを確認し、そっと微笑んだ。
「じゃあ、続き始めるか」
俺がそう言うと、雪白は少しだけ顔を赤らめながらも再び俺の股間に視線を落とした。
湯上りの肌に冷たい空気が触れ、俺の陰茎は再び熱を帯びて硬く主張している。
雪白は、その先端にゆっくりと顔を近づけ、再び唇を開いた。
今度は、先ほどの怯えは消え失せ、ひたむきな熱意だけが感じられた。
「まず、舌を使うんだ」
俺の指示に従い、雪白は再び俺のモノに顔を近づける。
恐る恐る伸ばした舌が、ゆっくりと亀頭の裏側を舐め上げる。
「んっ……こうですか……?」
「そうだ。そのまま竿の方にも……そう、指で輪を作って上下に擦ってみろ」
雪白は言われるがままに動き出す。
拙いながらも懸命に奉仕する姿は、俺の興奮を否応なく高めていく。
「歯は当てるなよ」
雪白は息遣いが荒くなりながらも俺の指示に従い続けた。
時折こちらを見上げてくる眼差しには涙が浮かび、頬は赤く染まっている。
その健気さと艶っぽさに堪らなくなるが、ここで暴走すれば雪白を傷つけてしまう。
俺は深呼吸をして自分を落ち着かせながら、さらに指導を続けた。
「んっ……ふぅ……っ、たけるさんの……やっぱり大きっ……」
雪白が感嘆混じりの吐息を漏らす度に俺の中の嗜虐心が疼く。
それをグッと抑えて努めて冷静に答える。
「ゆっくりでいいから、な」と宥めつつも、内心では早く達してしまいたい衝動に駆られていた。
雪白の口淫は確かに巧みではない。
しかし、その一生懸命さと懸命さが何よりもの媚薬となって俺の理性を蝕んでゆくのだ。
「んっ……ふぁ……たけるさん……っ」
必死になって俺のモノをしゃぶり続ける雪白の姿を見れば見るほど愛おしく感じてしまい
思わず頭を撫でると、目を細めて幸せそうな表情を見せる。
「いいぞ、雪白。その調子だ」
素直に褒めると、雪白は恥ずかしげに頬を染めた。
褒められることには慣れていないようだ。
その初々しい反応を見るたびに新たな興奮が湧き上がってくる。
「じゃあ次は先端を舌で包み込むようにしてみろ。そうすると気持ち良くなる。できるか?」
(まったく……こんなにも愛おしい存在があるとは思わなかったな)
俺は込み上げてくる感情と共に更なる快楽を求め雪白へ指示を飛ばした。
やがて限界を迎えようとしたところで口から引き抜かせようとすると
抵抗するように首を横に振ってくるので仕方無しにそのまま受け入れる事にする。
「あ……たけるしゃんの……いっぱい……♡」
雪白は恍惚とした表情で口元についた白濁液を舐め取っていた。
その様子を見た途端俺の中の欲望は限界を迎えたようだ。
雪白を強く抱き寄せると噛み付くようなキスをする。
「んんっ!!」と驚く声が聞こえるのもお構いなしに何度も角度を変え貪っていくうちに
徐々に蕩けていくような感覚に陥り始めてきたので、一旦唇を離すことにしたのだった。
「たけるさ……んっ……」
名残惜しげに俺を呼びかける声を聞きつつ再び押し倒してしまう。
最早、理性などどこかへ行ってしまったような感覚だった。
この腕の中で乱れている雪白の姿だけで満たされるような錯覚すら覚え始めてしまっているぐらいだ。
俺は本能の赴くままに雪白を組み敷いた。
「あっ……んっ……たけるさ……ん…のぼせ、ちゃう」
雪白の甘い吐息が浴室に響く。白い肌は湯気と羞恥で紅潮し
潤んだ琥珀色の瞳が扇情的だ。
その濡れた唇から零れるのは「のぼせちゃう」なんて可愛い抵抗。
そんなものが俺に通用すると思っているのか。
「たけるさん……おねがぃ……ベッド……行きたい……」
上目遣いで懇願する雪白。
その懇願が逆効果だと分かっていないところがまた可愛い。
この状況でそんなことを言われたら余計に興奮するだけだというのに。
「じゃ、寝室行くぞ」
俺は今すぐ抱き潰したい衝動を抑えて
両腕で、雪白の身体を包み込むように持ち上げ、バスルームから寝室に移動した。
ササッとタオルで体を拭いた雪白をベッドにドサっと降ろすと、すかさず覆い被さる。
「ひゃ……んっ……」
雪白の小さな悲鳴を聞き流しながら、その柔らかな髪を撫でる。
まだ湿っている髪からは甘いシャンプーの香りが漂い、俺の鼻腔をくすぐった。
「たけるしゃ……んっ……あっ」
甘えた声で俺を呼ぶ雪白に応える代わりに唇を塞ぐ。
最初は触れるだけの優しいキス。
そして徐々に深く舌を絡ませていく。
舌先で歯列をなぞり、上顎をくすぐると、雪白の身体がピクリと跳ねた。
「ふっ……んんっ……はぁ……」
キスの合間に漏れる吐息は甘く、俺の劣情を刺激する。
雪白の瞳はトロンと蕩け、焦点が定まっていない。
完全に俺に身を委ねているその様子は、支配欲を満たしていく。
「たけるさ……ん……好きぃ」
掠れた声で紡がれた言葉に、心臓がドクリと脈打った。
無自覚だろうか。
この男は、俺の心を掴む天才だ。
そんなことを言われたら、我慢できるはずがない。
「雪白…フェラ上手くなりたいか?」
意地悪く問いかけると、雪白はコクンと頷いた。
「なら、たまにはシックスナインでもするか」
と提案すると、雪白の頬がさらに赤く染まる。
シックスナインは初めてなのか、戸惑いを隠せていない。