※この物語はフィクションです。
実在の人物及び団体等とは一切関係ありません。
〈5話〉
顔を上げると、ウサギが――。
ウサギが、うつ伏せに倒れていた。
「ちょ、ちょっと……?」
おそるおそる声をかけると、返事の代わりにウサギのお腹が鳴った。
ぐう、と間の抜けた音に、目を丸くする。
ウサギはしばらく倒れたままの格好でいたけど、やがて小さく唸りながら仰向けに転がった。
「……不覚。まさか、こんなところにトラップがあるなんて」
「ここ、あなたの家でしょ」
思わず強めに言っちゃって、慌てて口を塞ぐ。
けれどウサギの 綻(ほころ)んだ唇からは、控えめな笑い声が漏れた。
邪気のない穏やかな声は、私の心の緊張を少しだけ緩めた。
それでも警戒を解くまいとしてたのに、またウサギのお腹が鳴って、緩んだ緊張の糸はしばらく元に戻せそうもなかった。
ウサギの傍には、ビニー********
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