テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
上野文
9,423
畝澄ヒナ
119
#短編
五來 小真
29
0
どこにでもありそうな昔ながらの古本屋。
その店内を奥へ進むと、やがてバラの咲き乱れる小さな中庭に出る。
バラの間を縫うように舗装された小さな道の先には古い日本家屋が建っており、その軒先の看板には、達筆でこう書かれていた。
『魔法百貨堂』
そしてガラスの引き戸にはボロボロの紙片に、これまた綺麗な、けれど可愛らしい丸文字で『萬魔法承ります』と貼られていた。
引き戸を開けた先には如何にも古そうなカウンター、その後ろの大きな棚には、怪しげな品々が所狭しと並べられている。
やがてパタパタと足音が聞こえ、店の奥へと続いているのであろう暖簾をくぐって現れたのは、一人の若い女性だった。
「いらっしゃいませ。どのような魔法をお探しですか?」
そう言って、彼女はにっこりとほほ笑んだ。
コメント
1件
うわあ、すごい世界観ですね!「どこにでもありそうな古本屋」から始まって、バラの中庭、達筆の看板、そして「魔法百貨堂」。この導入のグラデーションのつけ方が絶妙で、一気に引き込まれました。店主の女性の「どのような魔法をお探しですか?」というセリフも品があって素敵。20話も公開されてるんですね…この第0回から続く物語、めっちゃ気になります。