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#リゼロ
すず
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第51話『煉獄の焦土』
北西平原。
なおきりと黒牙将軍の戦いは続いていた。
ガァァァン!!
槍と黒槍がぶつかる。
なおきりの腕が痺れる。
しかし退かない。
じゃぱぱ軍も。
シヴァ軍も。
必死に黒龍軍を食い止めていた。
だが。
兵力差は依然として大きい。
「まだ来るんか!」
じゃぱぱが叫ぶ。
黒龍軍は次々と前進してくる。
その時。
遠方から一騎の伝令が駆け込んできた。
「報告!!」
息を切らしながら叫ぶ。
「南西部の大森林地帯が炎上!」
シヴァが振り向く。
「炎上?」
伝令は震えていた。
「村が十以上消滅!」
「防衛軍一万五千壊滅!」
「敵将判明!」
周囲が静まり返る。
伝令は叫んだ。
「黒龍四天王第二席!!」
「炎獄将軍です!!」
戦場がざわめく。
ついに現れた。
黒牙より上。
黄雷よりも上。
第二席。
一方その頃。
虹国南西部。
広大な森林地帯。
かつて緑で覆われていた森は。
今や火の海だった。
燃え上がる木々。
崩れ落ちる砦。
その中心に立つ男。
炎獄将軍。
異名。
『煉獄の焦土』。
赤黒い鎧。
巨大な長刀。
炎獄は燃え上がる森を見つめる。
「美しい。」
周囲の黒龍兵ですら近寄れない。
それほど異様な威圧感。
副官が報告する。
「南西防衛軍壊滅。」
「次の砦まで半日です。」
炎獄は頷く。
「遅い。」
「もっと速く進む。」
副官が驚く。
「しかし補給が…」
炎獄は振り返る。
「補給?」
そして笑った。
「燃やせばいい。」
副官が黙る。
炎獄にとって。
町も。
森も。
砦も。
全て燃料でしかない。
その頃。
王都。
軍議の間。
光金王の前に新たな報告が並ぶ。
東。
黄雷。
北西。
黒牙。
そして。
南西。
炎獄。
三方向同時侵攻。
のあが顔を上げる。
「まずい。」
「完全に分断されてる。」
もふも地図を見つめる。
「これが狙いだったんだ。」
敵は最初から王都だけを狙っていない。
虹国全体を切り裂き。
援軍を動けなくしている。
光金王は静かに言った。
「蒼厳はまだ動いていない。」
部屋が静まり返る。
黒龍四天王。
第四席・黒牙。
第三席・黄雷。
第二席・炎獄。
すでに三人が戦場に出ている。
だが。
最強の第一席。
蒼厳将軍。
『蒼天の統率者』。
まだ姿を見せていない。
その事実が何より恐ろしかった。
そして。
黒龍国本陣。
玉座の前。
黒龍王へ報告が届く。
「黒牙交戦中。」
「黄雷、王都到達。」
「炎獄、南西突破。」
黒龍王は静かに頷く。
そして玉座の横に立つ男を見る。
青い鎧。
冷たい瞳。
蒼厳。
黒龍王は微笑む。
「そろそろだ。」
蒼厳が目を閉じる。
「承知。」
短い返事。
その瞬間。
黒龍王国全軍へ新たな命令が下された。
それは。
虹国を絶望させるための。
最後の一手だった…。
コメント
1件
うわあ、これは堪らない展開ですね……。黒牙、黄雷に続いて炎獄将軍が登場し、しかも「補給?燃やせばいい」という台詞で彼の価値観が一発で伝わってくる。火力で全てを解決するタイプのキャラ設計、好きです。 それ以上に気になるのは第一席・蒼厳の存在感。まだ実戦投入されていないのに、「そろそろだ」の一言だけで絶望感が倍増する。軍の序列や戦略の配置がしっかり組まれていて、読んでいて「この世界は本当に動いている」と感じました。三方向同時侵攻で分断された虹国、ここからどう逆転するのか……続きが気になります。