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顔を真っ赤にしてる彼が面白くて、余計に笑いが止まらない。
ak「だって、急に鞄持とうとするから」
pr「ちゃうねん!」
pr「その……自然に出てもうてん!」
慌てれば慌てるほど怪しい。
友達は腕を組みながら、完全に面白がっていた。
mob「へぇ〜?」
mob「“自然に”ねぇ?」
pr「なんやその顔!」
mob「いや別に〜?」
にやにや笑われて、彼は「終わった……」とまた机に突っ伏す。
その耳まで赤いのを見ていたら、
なんだか可愛く思えてきてしまう。
ak「……ほら、帰るんでしょ」
小声で言うと、彼はゆっくり顔を上げた。
pr「……帰る」
しょんぼりした大型犬みたいな顔。
ak「元気出して」
pr「お前は笑っとったやん」
ak「ちょっとだけ」
pr「ちょっとちゃうやろ……」
ぶつぶつ言いながらも、
彼はちゃんとこっちの鞄を持ってくれた。
ak「やっぱ持つんだ」
pr「彼氏やし」
さっきまで恥ずかしがってたくせに、
そういうところだけ妙に堂々としてる。
ak「はいはい」
pr「その返事好きやな」
また二人で笑う。
教室を出ると、夕方の廊下は少し静かだった。
窓の外はオレンジ色で、
昨日と同じ時間なのに、今日はもっと特別に感じる。
彼は歩きながら、ちらっとこっちを見る。
pr「……今日、一日どうやった?」
ak「どうって?」
pr「付き合ってから初登校」
ak「あー……」
少し考える。
恥ずかしかったし、緊張したし、心臓はずっとうるさかった。
でも。
ak「……楽しかった」
そう答えると、彼はぱっと笑った。
pr「俺も」
その笑顔が嬉しくて、
こっちまで自然に笑ってしまう。
階段を降りながら、
彼は少し照れたように呟く。
pr「ていうかさ」
pr「今日だけで、前よりもっと好きになった気ぃする」
不意打ちだった。
ak「……また急に言う」
pr「ほんまのことやもん」
夕焼けの光の中で笑う彼が、
昨日よりずっと近く感じた。