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「残りは明日の朝でも大丈夫でしょうか?」
ユリアスはそう俯きつつ気分が悪そうに告げ、国王陛下は心配そうだ。
「どうした、ユリアス。今日は食欲がないな。」
「ユリアス王子殿下も人間です。そういう日もあるのでしょう。」
俺はそう言ってユリアスをかばうと国王陛下は無理に納得したような素振りを見せる。
「…そうだな、ユリアス。おやすみなさい。」
「おやすみなさい、国王陛下。そしてアルヴィアン侯爵代理。」
ユリアスはいつもよりも気だるげな声で俺たちに挨拶をして立ち上がる。
「ゆっくり休んでください、ユリアス王子殿下。」
俺がそう好ましい貴族の笑みを浮かべて言うとユリアスは一瞬光悦そうな表情を浮かべるが慌てて取り繕い去っていく。
「おそらくユリアス王子殿下は俺と国王陛下に気を遣ったのでしょう。彼は直感的なものに優れています。俺個人としても、国王陛下が今日俺だけを招いた理由を聞きたいですね。あるいは俺をこの屋敷から帰らせたくないのかを。」
目の前に新しく置かれた瓶から血のように赤いワインを俺のグラスに注いだ後、俺は目の前の国王陛下の目を見つめるように質問をする。