「………」
とてつもなく気まずい。
「あ、あの…」
「………」
相手は目を閉じ腕を組んで壁に寄りかかっている。
俯いている為その表情は全く見えない。
「(…俺、この人と接点ほぼねぇんだけど)」
柔らかいベッドは横になれば一瞬で眠りに落ちることができるであろう。
硬く寝心地の悪いベッドよりは全然マシだが。
「……」
「……」
このままでは埒が明かない。
俺もこの人も、この部屋にいつまでも閉じ込められたままのわけにはいかない。
「………」
相変わらず表情も、顔すら見えない。
全く読めないその人の動き。
微動だにせず、壁に寄りかかったままだ。
「疲れないんですか」
「……大丈夫だ」
一般人とは言い難い雰囲気と見た目。
「……」
会話はそこで終了した。
小さく溜息をついて、仕方ないと赤い箱に手を伸ばそうとした。
「やめておけ」
「っ、うわびっくりした」
パッと顔を上げると、深く被っていた制帽から覗く鋭い目つきに驚いてしまった。
「10番、それを食べるのはやめておけ。得体の知れん物は口にするな」
「…リアム看守、…でも、食べないとここから出られないじゃないですか」
「お前が食べる必要はない」
赤い箱を手に取り中身を手に取った。
まさか食べる気かと思いぺいんとから聞いていたことを思い出す。
「…そういえば甘い物好きなんでしたっけ?」
「…それとこれとは今は関係ない。俺の方が薬に対する耐性がある、ただそれだけだ」
「おぉう…見事な正論…」
場を少しでも和まそうとした俺の発言はぴしゃりと跳ね除けられた。
リアム看守は白手袋を外し、1粒それを摘んだ。
そしてそのまま口に入れ噛んで飲み込んでしまった。
眉一つ(制帽で見えないからおそらく)動かさず。
「……」
「(やっぱり、手すげー)」
リアム看守は外した片方の手袋をじっと見て、はめ直すのがめんどくさくなったのか胸ポケットへとしまった。
日頃から警棒やらなんやらを振ったり握っている為か背の割には無骨な手をしている。
「(大きな手だな、身長の割に)」
「……10番、今、俺に対して失礼なことを考えなかったか」
「へ⁈いやいや!そんな滅相もない!リアム看守にそんなこと思うわけないじゃないですか!あははは…」
咄嗟に嘘をついたが、人のことよく見てんなと感心する。
俺も自慢ではないが観察眼はある方ではある。
それを上回るのは職業柄というものか。
「……」
じとりと睨みつけられる。
ただ、これは確かに怖いわ。
しにがみさん、超怖いって言ってたもんな。
「……」
制帽に隠れて表情も読めない。
目付き悪いと損することが多いけど、この人にとってはある意味メリットなのだろうか。
「…お前も早く食べろ。俺は忙しいんだ」
「そりゃ、俺だって…」
「ならさっさとしろ」
ここまで叱責されるのは何故なんだと思いながら青い箱からチョコを取り出し食べる。
口に入れた途端、苦味が広がる。
「にがっ…」
苦さに顔を顰めているとカチリと小さな音がした。
「ん、?あ、開いた、か…?」
立ち上がって確認しようとしたらリアム看守に止められた。
「待て。10番は座っていろ。俺が確認する」
「いや、でも…」
「警官ではないが、俺には一般人のお前を守る義務がある」
腰に下げている剣の柄を持って俺の方を見るリアム看守。
ホントに正義感や義務感で言ってるようだった。
「ゎ、かりました」
大人しくベッドに座り直す俺を見て、扉の方に向き直るリアム看守はドアノブに手をかけた。
「……?」
首を傾げたリアム看守はもう一度ドアノブを回す。
「………」
「看守?どうかしたんですか」
「…どうやら食べただけでは開かないようだ」
ドアノブを回すのをリアム看守は見せてくれた。
確かにそれは空回ってるように見える。
「じゃあ、さっきの音は一体…」
「条件を満たしたことでひとつの鍵か何が開いた音だろう」
はぁ、と彼は苛立たしげに溜息をついた。
「10番」
「はい」
「もし、俺がお前に危害を加えるようなことがあれば殴れ」
「はい?」
よく見ればリアム看守の肌は少し赤みがかっている。
「…かなりきつい媚薬だ。…お前に食べさせなくてよかったよ」
首元を緩める看守は俺と一定の距離を保っている。
重く感じるのか腰に下げる剣も外して壁に立てかけた。
「どうして殴る必要が…」
「お前の力ならば俺を少しの間押さえることができるだろう。ただ、それもそこまでの時間は稼げん」
「……」
ふっ、と息を吐くと最初と同じように壁に寄りかかった。
「俺が口に入れた物が何か分からないほど、お前は無知ではないだろう」
「…はい」
「ならば俺には近付くな。解錠の条件が分からん以上は無駄な体力は使わない方がいい」
「あなたは、そうやって耐えるんですか?ひとりで」
「?、耐えねばならんだろ」
見るからにしんどそうだ。
ぺいんともクロノアさんも言ってたけど、怖い人だけど真面目で優しいって。
超怖いと言ってたしにがみさんも不器用だけど優しい人だって言っていた。
「は…ッ、」
制帽を取ったリアム看守。
その顔を見るのは初めてだ。
そもそも俺とこの人の接点は面会時の短い会話と持ち物検査の時だけだったから。
まともに会話をしたのも今日が初めてくらいだ。
「(へぇー、こんな顔してんのか)」
顔が見えないようにしてるから何か隠したい傷でもあるのかと思ったらそんなことはなく、精悍で綺麗な顔立ちをしている。
みんなの話を聞くところ、強いからこの人が囚人に傷を付けられるわけないとは思うけど。
身長も平均以上はある。
俺よりちょっと低いだけで。
「10番…?お前、また何か失礼なことを考えていないか…?」
「!!、してないです!」
この人、マジで観察眼やばすぎだろ。
「……」
鋭い眼光は、媚薬のせいで少し潤んでいる。
「(こういう人を色気があるとか色っぽいとか言うんだろうな)」
前髪を掻き上げる姿に不覚にもどきりとした。
女性にはモテるだろうけど、好意には鈍感そうだ。
仕事一徹だもんな。
目をまた閉じて、媚薬による熱に耐え忍んでいる。
「……」
どうすれば扉が開くのだろうか。
メモには食べればと書いてあるのに。
俺のことはこの際いいとして、苦しむリアム看守をどうにか早く部屋から出してあげなければ。
何かないかと探す。
「?、あれ…?」
メモのあったチェストの下部分の隙間から何かが覗いていた。
「ん?」
それを取ると紙だった。
メモと同じような大きさの紙。
「…?、…っ、!!…は⁈」
「?、…どうした」
「……」
「10番…?」
手に持つもう一つのメモには恐ろしいことが書いてあった。
閉じ込められた者たちが3回射精しなければ開かない
「なん、つー…」
「おい」
「っ!!」
「何が書いてあった」
一瞬、破ってしまおうとしたが解錠の条件がそれしかないのであれば見せるしかない。
躊躇いつつも手を伸ばしてメモをリアム看守に渡す。
「………どうやら、ここに俺らを閉じ込めた人間はよっぽど死刑にされたいみたいだな」
こめかみに青筋が浮いている。
「…趣味の悪い」
メモを粉々に破り捨てた。
その残骸を忌々しげに踏んだ。
「…2人とも、ということですかね…」
「だろうな」
ふと湧いてはならない興味が湧いた。
今思えば好奇心なんかに負けるのではなかったと後々、後悔するはめになるのだが。
「……リアム看守」
「…どうした」
ぐっと組んでいる腕を握りしめている。
どうにか耐えようとしてるのが見て取れる。
「…えっと、」
いざ言葉にしようとするけど、恥かしさが勝って声にならない。
「……」
目の前の人が冷静さをなくすとどうなるのかとか、どういう風に人に触れるのかが気になった。
それをどう言っていいのか分からなくて。
「………ふっ」
顔を再び上げるとリアム看守は小さく笑っていた。
笑った顔も見たことないから正直固まった。
「10番、」
「は、ぃ…?」
「そんなに俺に触れて欲しいのか?」
「っ!」
「お前は、自分が今どんな顔をしているのか分かってないだろ」
俺の方に歩み寄り、目の前で止まるリアム看守はいつもの悪い笑みを浮かべて見下ろしてきた。
「物欲しそうな顔をしているぞ」
好奇心は猫をも殺す、そんな言葉を思い出す。
元々はイギリスのことわざが日本にそう伝わったのが由来らしいが。
なんてことはどうでもいい。
興味も好奇心も抱くべきではなかった。
押してはならないスイッチを押してしまったようだ。
「ち、違っ…」
「俺に口答えをするのか?…あいつらの仲間だけあって、悪い囚人だな」
気付いた時には背後を取られ、ベッドに押し付けられていた。
「!!?」
「奴らの中ではお前が一番身体能力が高いようだが、俺からすればまだまだだな」
後ろ手に回された両手首に本家本元の手錠がかけられ拘束される。
「い゛っ⁈」
「こんな簡単に拘束されるなんてな。潜入先でよく捕まらなかったな、10番、…いや?トラゾー?」
背後を取られ、俺の上に乗るリアム看守のソレがちょうど後ろに当たる。
「ひっ、…」
「ん?どうした?俺なら反応なんてせずお前の無意識の挑発にものらないと思ったか?」
この人もちゃんと人間だったのかと、男だったのだと意識させられる。
ぐっと押されて腰が跳ねる。
「ひぅ⁈」
「あぁそうだ、己の発言を反故してしまったことは謝らないとな。すまない」
危害を加えそうになったら殴れというやつだ。
この格好ではそれをすることができない。
「ぅ、うそつき…っ!!」
痛みで涙目になった俺は上に乗るリアム看守を下から上目に睨みつける。
「……この系統の尋問や拷問はしたことないが……お前なら楽しくやれそうだ」
「ぃ、っゔ…」
俺を押さえてない方、はめたままだった白手袋を口で外し床の方へ放った。
さっきから一つ一つの動作が様になっていて、きゅっとお腹が疼く。
「はっなんだ、お前期待しているのか?」
「!、ぅあっ⁈」
「すまないが、俺もいちを健全な成人男子なものでな」
後ろ手に拘束された腕を引かれ、リアム看守の端正な顔が近付く。
「好意を抱く者が目の前で物欲しそうにしていれば期待にそってやらねばならんだろう?」
耳元で低く、チョコのように甘く囁かれた。
「俺の確固たる理性を崩したのはお前だ。その責任を果たす義務がお前にはある」
「ゃ、ッぁ…」
「俺も自身で食べた責任があるからな。…お前にとっても俺にとっても悪い結果にはならない。win-winだろう?」
「そ、こっ、やっ…!」
ズボンの上からさっきの無骨な手で触られる。
「直接がいいのか?10番は淫乱だな」
「ひゃうっ⁈」
下を全て脱がされ、腰だけを高く上げた恥ずかしい姿にさせられる。
「ほぅ、ちゃんと反応しているな」
「ゃめ、リアムかんしゅ…だめですッ!」
「駄目?駄目ではないだろ、こんなに濡らして」
「ぁ゛ゔ⁈」
「そう言えばさっきお前が食べた方のチョコは苦そうだったな」
ベッド横に置いていた赤い箱に手を伸ばすリアム看守が1つ手に取った。
「口を開けろ」
「ゃ、れす゛…っ」
「開けなければ別のとこに入れるぞ」
後ろを撫でられびくりと体が強張る。
恐る恐る口を開けるとチョコを摘む手が突っ込まれた。
「はッぅ゛⁈」
「歯は立てるなよ?」
口の中でリアム看守の指がチョコを溶かすように掻き回される。
「ん、っぅあッ…」
「ふっ、だらしないな」
喉を鳴らして飲み込む。
指を抜かれた時には、肩で息をしていた。
リアム看守がきついと言うくらいだから俺にとってそれは毒に近いものだ。
効きも早い。
「はッ、ァ?♡♡⁇」
「…はッ♡、イイ顔だ」
後ろに手を伸ばされ、何かを入れられた。
「ひゃっぁ゛⁈」
「折角だ。やはり残すのも勿体無いからコッチで食べてもらおうか」
残り一つの媚薬チョコだった。
「ゃ゛ん、ぁあ゛ぁ♡!らめぇ!ナカッ、だめれ、すぅう…♡!」
ナカの一点にチョコが押しつけられる。
「っっ〜♡!!?」
「イッたか?」
足が震え上半身から力が抜ける。
下半身はリアム看守に腰を掴まれている為、依然腰だけを上げた格好のままだ。
「雌猫みたいだな」
笑われてカッと顔が熱くなる。
ひっくり返され、後ろ手に拘束されている為腰が浮く。
「ふっ、…」
「みなぃれ、くらさ…ッ♡」
恥ずかしい格好だ。
見られたくないのに、見せたくないのに。
媚薬のせいでもっと見て欲しいと感情が湧いてきた。
「言っただろう?お前に好意を抱いていると」
お腹を撫でられ、リアム看守は悪い笑みを浮かべる。
「俺のものが10番のここまで入ると思うと、…すごくイイな?」
お臍の少し上ら辺をぐっと押される。
「ゃぁ゛⁈」
「奥まで挿れて、俺のことだけ考えさせてやる」
制服の上着を脱ぎ捨てネクタイを緩めたリアム看守は俺を見て目を細めた。
無意識にじっと見ていたらしい。
「どうした?そんなに早く欲しいのか?」
「っっ♡⁈ちがぁ…!」
「そんなに急かさなくても、きちんと挿れてやる」
ベルトを緩め、ズボンを寛げる姿を見ることしかできない。
でも、ソレが早く欲しくて、早く奥を突いて欲しくて。
掻き回して欲しくて。
「ははっ、お前快楽に弱いんだな。なぁ?10番」
ぷつりと何が切れた。
「♡??っ、りぁむ、かんッしゅっ♡、ほしぃッ!はゃく♡くらはぃッ、ちょーらぃ♡♡!」
「ふっ……、可愛いな?…トラゾー♡?」
腰を掴まれ、最奥まで突かれた。
「♡♡♡ッッ!!き、たぁあ…っ♡!」
「っ、は…気持ちいいか?」
「きもちぃ♡です…ッッ♡」
お臍の上のあたりを強く押されて、目の前に火花が散る。
「や゛ンぅゔぁ──っ♡♡!!」
「もう、っ、離してやれないし、…あいつらの元へも、返してやれんな…っ」
「ぉれ、!りあむかんしゅと、ッ♡、ずっとぃましゅ♡いたぃれふっ♡!!」
3人のことが頭によぎり消えていった。
もうこの人だけがいればいいとカラダもアタマも刻み込まれていく。
「ッッ─!…本当に可愛い奴だな、お前は♡」
「りぁむさんッ♡すきっ、だぃすきっっ♡!!」
「あぁ、俺はお前を愛しているぞ」
奥がきゅっと締まる。
「嬉しいのか?健気だな、トラゾー?」
「ぅれしぃ♡ッッ♡、!」
「仲間思いのお前がいなくなるとあいつら悲しむかもな?いいのか?」
「いぃ♡ぉれッ♡ぁなたッッ、らけれ、♡ぃい!」
「可哀想に、…8番や9番はお前のことが好きだから泣くだろうな?」
「♡???」
「お前の方が人の好意に鈍感じゃないか」
ぐりぐりと奥を押され女の子のような声が出て首が仰け反った。
「ハジメテのくせにメスイキか?射精しなければ開かないらしいが…これはカウントされるのか?」
「ど、っでもぃい♡ぁかなくてぃぃッッ!!♡♡!」
「…それは困るな。…俺にも看守という仕事があるからな」
「♡、あ゛ぅゔッ、ぃじわる…ッッ♡♡」
「俺は意地が悪いらしいぞ?」
対面に座らされて、もっと奥までリアム看守の熱いモノが入ってくる。
「ひゃぁ゛ん♡」
「俺が10番のナカに3回出したら扉が開くだろう」
「じゅ、ばんッ、じゃなぃい♡!」
「!、あぁ、悪いな。トラゾー」
名前を呼ばれて嬉しい。
無意識に笑っていた。
「♡♡♡!りあむ、かんしゅっ♡」
「看守?」
「りぁむぅ…ッッ♡」
「…イイコだ♡」
俺のナカで大きくなって硬く熱いソレからもっと熱いモノが出される。
じわりとナカで広がっていく感覚に自身のカラダの熱が上がっていく。
どこかでカチリと音が聞こえた気がした。
「鍵がまたひとつ開いたみたいだが……どうする?いちを確認してきてやろうか?トラゾー」
「まらッ、!さんかぃ、いっれなぃっ♡!たりなぃ♡ッッ♡!は、なしッ、ちゃやぁあ♡」
カチッと後ろで音がして両手が自由になる。
上の服も脱がされ、熱くなった肌に空気が触れる。
その瞬間、リアムに抱きついた。
「お、っと」
そう言う割には全く微動だにしない体幹。
「ぉれの、ナカ、♡ッッ、いっぱぃにしてくださぃ♡♡しゃんかい、じゃ♡たりにゃい♡♡!」
「、、♡、孕むくらいまで満たしてやろう。お望み通りな♡」
きゅんとお腹が悦んでいる。
俯瞰して見た時に俺の目は蕩けきってハートになってることだろう。
「りあむッッ♡♡らぃ゛ひゅき♡♡!」
「俺もトラゾーのこと愛してる。奴らの元へも返さん。もう離さないからな?仮に泣いて嫌がったら、啼かせて悦ばせて堕とす」
「はひっ♡♡!」
首筋を噛まれて後ろが締まってリアムのモノを締め付けた。
「ッ、…俺以外の人間のことを考えたら、そいつらは監獄行きののち死刑にするからな?優しいトラゾーはそんなことしないな?」
「しなぃ♡ッッ!りぁむだけっ!」
「ふっ…しない、というよりできない、か?」
制帽をとって手袋と上着を脱いだだけのリアムにむっとした。
「ぉれだけ、♡、ぬぐの、やぁあ゛♡!」
「、おっと…気が利かなくて悪かった」
緩めていたネクタイを外し、シャツを脱いだ。
「♡♡ッッ⁈、すげ…っ♡♡」
鍛錬を積んできた体だ。
均衡の取れた筋肉。
「惚れたか?」
しにがみさんは華奢な体つきだし、ぺいんとも平均的な体つきだ。
クロノアさんは身長のことやその動きからそれ相応の体つきをしている。
「…今、俺以外のことを考えたか?」
この人の観察眼舐めていた。
目敏く察したリアムはぐっと奥と感じやすい一点を同時に押した。
「ぅひゃ゛♡⁈」
リアムは外したネクタイを再び手に取り俺のソレの根本を縛った。
「⁈ッッ♡、なん…♡♡⁈」
「奴らはどのみち死刑送りにする。トラゾー、お前にはお仕置きだ♡」
メスイキした時と違って、出したくても出せない感覚に後ろがきゅぅと締まる。
「足りないんだろう?俺の体力についてこれるか分からんが、自分で言ったことだ。イイコなんだから責任は果たせよ♡?」
「ひゃい♡♡」
リアムの溶けた鋭い目に射抜かれ、びくりと腰が跳ねる。
「ふむ、視線だけでイクのか?ワルイコなのかイイコなのか…まぁ、俺の前だけならどちらでもいいか」
「わりゅい♡ッこ♡?」
「あぁ、ある意味では俺を堕とした悪い子だな、……じゅ、う、ば、ん♡?」
「ひゃぁ゛ぅぁあッッッ───♡♡♡!!!」
チカチカと目の前が点滅する。
「ほら、トラゾー?こういう時はなんて言うんだ?」
「ごめんなしゃぃい♡♡、りぁむ、っのころ、ッぉとひへ♡、ごめんなひゃいッッ♡♡♡」
「それと?」
「おれを、ッッ♡ぉとしてっくれへ♡♡ぁりあとう、ごらぃまふ、ぅっ♡♡!」
「…よくできた」
頭を撫でられて、リアムにぎゅうとしがみつく。
素肌同士が触れてそれも気持ちいい。
それにお互いの鼓動が分かるくらいの密着度に幸せを感じる。
「さぁ、もっと俺のでもっと腹を膨らませてやるからな」
「ぅんっ♡!」
ココロもカラダも満たされていく感覚に笑うとリアムも見たことがないくらい優しく笑い返してくれた。
自分の本来の場所はここなのだと、黒く塗りつぶされていく3人が頭から消えていく。
頭に残ったのは俺を堕としてくれたリアムだけ。
この人さえいてくれたらいいと思うのだった。
コメント
2件
ポン酢さんは神ですか?私リアトラも好きなんですけどマジどストライクですし性癖にも刺さりまくりなんですけど…♡ というか続きが出されるたびに性癖に刺さっていくのでこれ以上のコメントができるかどうか…と言いつつコメント打つ手といいね押す手は止まらないっていうね、敬語無くなってるし毎度毎度、長文で申し訳ないです…