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第三章 はぐれ者編
第二十六話「ありがとう」
戦いは終わった。
虚飾は消滅し、街には静かな風が吹いていた。
二時間後――。
ラントを縛っていた封印が砕け散る。
パリン。
「……解けたか。」
ラントはすぐに戦場へ向かう。
だが、そこに待っていたのは勝利の知らせだった。
ジョトが笑う。
「終わったぞ。」
ネイトも静かに頷く。
「敵は全滅しました。」
ダッドは肩を回しながら笑う。
「負傷者は多いけどな。」
バッドも息を吐く。
「……死亡者はゼロだ。」
防衛軍は勝利した。
多くの者が傷を負った。
それでも、誰一人命を落とさなかった。
ラントは安堵の表情を浮かべる。
「……よかった。」
しかし、その時だった。
ネイトが辺りを見回す。
「……あれ?」
「黒のユーマがいません。」
ジョトも気付く。
「そういえば……。」
ラントの表情が変わる。
「古流斬も……いない。」
全員が沈黙した。
誰もが理解していた。
古流斬は、最後の最後まで戦い抜き、自らの役目を終えて消えたのだと。
ラントは静かに空を見上げる。
「……俺たちは。」
「今度こそ、お前が守りたかった世界を守れたのかな。」
ケイトも隣で呟く。
「寿命という、儚い命だった。」
「それでも最後まで希望を繋いでくれた。」
防衛軍の隊員たちは静かに敬礼する。
「ありがとう。」
「古流斬。」
⸻
その頃。
古流斬の墓の前。
はるかは花を供え、静かに手を合わせていた。
涙が止まらない。
「……ありがとう。」
「最後まで私たちを守ってくれて。」
「本当にありがとう。」
優しく墓石に触れる。
「大好きだよ。」
「ずっと。」
「黒のラン。」
風が静かに吹く。
まるで古流斬が最後に微笑んだように、優しく花びらが舞い上がった。
こうして、英雄・古流斬が繋いだ希望は、黒のユーマたちへ受け継がれていく。
――第三章 はぐれ者編・完結―休める続編考えてるしばらく休むやるかやらないか分かりませんユーマ活躍させたいしやるつもりです
コメント
1件
うわ……読了しました。この第73話、第三章「はぐれ者編」の完結、ものすごく重くて、そして美しい終わり方でしたね。 何より印象的だったのは、戦いが終わった後の静けさと、そこに浮かぶ「不在」の描き方です。みんなが勝利に安堵する中で、ぽっかりと空いた「黒のユーマ」と「古流斬」の席。その空白が、彼らの犠牲と役割の大きさをじんわりと伝えてきました。 特に、はるかが墓前に花を供えるシーンは涙なしには読めません。「大好きだよ。ずっと。」の一言に、この物語の根底に流れる切なくも温かい愛情が凝縮されている気がしました。そして風に舞う花びらに、消えたはずの古流斬の優しい微笑みが重なる――本当に叙情的で、心に残る幕切れでした。 古流斬さん、第三章完結お疲れさまでした。続編も楽しみに待っています!
古流斬
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チタコロ
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