前回までの続き
バスに乗って空港まで着いた雨花たち。
ここからは飛行機に乗ってアメリカへと向かう。
桃時「うぅ……」
雨花「どうしたの?」
桃時「アタシ飛行機酔いするのよ……」
紅蓮「お前体力だけじゃなくて健康面も大変なんだな」
兎白「薬あるぞ?飲むか?」
桃時「えぇ。お願い」
桃時は、兎白から薬を貰い、飲んだ。
紅蓮「あんまり無理すんなよ?」
桃時「どうも。……はぁ何でアタシ薬持ってこなかったのかしら」
兎白「忘れてたのか?」
桃時「そうなのよ……ここからどれくらいかかるのかしら」
雨花「十一時間だそうだよ?」
桃時「うへぇ……最悪……」
雨花「少し寝てたら?」
桃時「そうするわ。じゃあおやすみ」
桃時はすやすや寝てしまった。
兎白「寝顔も可愛いな」
雨花「はいはい惚気は良いから……今のうちに「TSLハイスクール」ってどんな学校なのか調べておこうかな」
紅蓮「あぁ、何と言うか「TSLハイスクール」には「天使」や「悪魔」がいるそうだぞ。特に「’天使」は完全な独善主義者たちらしい。完全に天使たちの管理下に生徒たちも一分の先生も置かれてるとか」
雨花「そんな学校にわたしたち行くことになるんですね」
紅蓮「仕方ないんだよ。うちは「TSLハイスクール」から多額な支援金を貰ってる。修学旅行先にアメリカを選んだのも、「TSLハイスクール」の「天使」の指示があったからだとか」
兎白「何でそんなことしたんだ?」
雨花「それはもちろん「天使」たちが……」
桃時「ピンキー!!!!」
兎白・紅蓮「おっ・わぁ!?」
桃時「それ……ギロチン……」
紅蓮「どんな夢みてんだよ」
兎白「あぁピンキーは拷問好きなので」
雨花「あのアニメ橙ちゃんと瑠璃くん青ざめながら観てたよね」
兎白「あの名作の何が恐いんだろうか」
紅蓮「不思議なカップル……」
一時間後
桃時「うーん……あらみんなご飯食べてるの?」
雨花「おはよう!桃時ちゃん!うん!機内食って奴だね!」
兎白「おはよう桃時」
紅蓮「っはよ!」
桃時「アタシも食べようかしら」
ぱくっ
雨花「どう?」
桃時「微妙ね」
雨花「微妙なの?!わたしはクソまずいって想ったけど」
兎白「俺は美味しい」
紅蓮「俺はそもそも食べない。カ○リーメイトがあるからな」
紅蓮先生は、紅蓮先生で食事をしていた。
桃時「もう飛行機乗りたくないわ」
兎白「でもまだ十時間くらいあるぞ?」
桃時「しれっと死刑宣告しないでよ!」
雨花「じゃあ暇つぶしに、トランプでもやる?」
桃時「そういえばあんたトランプ持ってきてたわよね」
兎白「トランプかぁ。子供の頃よく親と一緒にやったな」
紅蓮「オレはしばらくやってない……よし!やろう!」
雨花「でもわたしババ抜きと神経衰弱しか知らないんだよね〜」
桃時「じゃあ何で持ってんのよ。他にもあるでしょ?七並べとかダウトとか」
雨花「全部知らん!」
兎白「俺は一通り知っているが、七並べと神経衰弱はこの狭い席ではできないんじゃないか?」
紅蓮「じゃあ無難にババ抜きで良いんじゃない?」
雨花「わたしも賛成」
桃時「アタシも」
兎白「俺もだな」
雨花「じゃあ始めよう!」
十数分後
桃時「何であんたいつも最初に上がれんのよ!?」
雨花「えぇ〜分かんない〜」
兎白「俺も上がりだ」
桃時「早っ!」
紅蓮「じゃあ俺と一騎打ちだな」
桃時「望むところよ!」
桃時「(そう、そのままそっちに……あっ!違う!そっちじゃない!……そう!そこよ!)」
紅蓮「(…………さっきの闘いから想ってたが)」
「「桃時、顔に出すぎだな!?」」
しかし……
桃時「あっ!やったぁ!勝てた!良かった!」
兎白「良かったな。桃時。お前負けず嫌いだもんな」
桃時「また負けなくて良かったわ!ふははっ」
紅蓮「良かったな。桃時さん」
雨花「…………先生」
紅蓮「ん?何?」
雨花は紅蓮先生の耳元で囁く。
雨花「本当はさっきの勝てたけどわざと負けたでしょ」
紅蓮「げっ……バレたか……いやぁさっきから負けっぱなしだったから可哀想でつい……」
雨花「……そういうところが憎めないんですよ」
紅蓮「何か言ったか?」
雨花「あはっ!いいえ」
桃時と兎白ははしゃぎ、それに突っ込んだり、突っ込まれたりする紅蓮先生。
それをみ守る雨花なのであった。
【続く】
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