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霊「そうして、今はここに居る訳、さっきまでは少しでも情報を集めるため、妖精とか妖怪とかを探してたの。まぁ、一体も見つからなかったけど。」
なるほど、そんな事情があったのか。
サ「確かにそんな状況でオイラたちに会っちまったら分身だと思われても仕方ないな。」
永「それに関しては私のせいね。申し訳ないわ。霊夢が帰るまで連絡手段が無いから、帰り次第伝えようと思ったの。」
イ「連絡のしようがないなら仕方ないよ気にしないで。」
そんなこんなで白麗の巫女との和解が済む。
だが、なるほど。他人を、しかも人数関係無く操る存在か。
サ「何人もの人種を青い糸だけで操る存在なんて、心当たりあるか?インク。」
念の為質問する。犯人が『サンズ』である事を断定させる為だ。
イ「あぁ、1人だけ居るよ。というかその1人が犯人で間違いないだろう。」
イ「恐らく犯人は『エラー』。仮に僕が光なら彼は闇、僕が守護者なら彼は破壊者。」
イ「創造と守護が仕事の僕とは真反対の支配と破壊を生業にする彼が、特徴的な面でも今回の犯人で間違いないと思う。」
おいおい、こりゃ名前を聞くだけでもとんでもない存在だな。
サ「なるほどな、だが犯人がそいつだと分かれば、後はぶっ倒すだけでいいんだろ?お前さんが居ればなんとなりそうだな。」
イ「そうだね、でも彼に近付くには今のままじゃ戦力が少な過ぎる。あと何人か力を持つ仲間が欲しいな。」
永「そこでこれからの作戦よ。まず初めに私達がやることは、戦力補強もとい、残った私たち以外の生存者の救出をしましょう。」
永「目指すのはひとまず、紅魔館。あの吸血鬼達なら誰か1人は生き残っていると思うわ。これを。」
そう言って、永琳がオイラに手渡したのは2つの小瓶だった。
サ「こいつは?」
永「吸血鬼の数多い弱点の1つに日光があるの。その薬を飲めばその弱点を数時間は克服できるわ。」
サ「そんなもの、一体どうやって…」
永「能力よ。性質さえ理解してしまえば、どんな薬でも作れてしまうの。その代わり、薬の効果が増大な程、材料はかかってしまうけどね。」
性質を理解し、材料があればどんな薬も作れる…なるほど、こりゃぶっ飛んだ能力だ。
霊「そんじゃ行きましょう。こんな状況じゃ数秒が命取りよ。あのスキマ妖怪が居ない分、時間もかかるんだし。」
スキマ妖怪?
永「八雲紫、この幻想郷の存続を目的とした妖怪よ。今回は彼女の出るレベルのはずなのだけれど、それを予測されてか、地上全体に結界を張られてしまってね。スキマや冥界、旧地獄に地獄などへは行けないし向こうも来れないの。」
そいつが更に面倒くささを加速させてんのか。そのエラーってのは幻想郷の知識があるのか…
永「正直、そこのインクが来た時は驚いたし、警戒したものだわ。彼だけワープが出来るんだもの。」
イ「同じサンズだから対策があってね、でもあまり呼び過ぎても世界を変えちゃうかもだから僕からの増援は期待しないでね?」
霊「まぁ、理解してるつもりよ、とりあえずは紅魔館に行って、吸血鬼の2人組が居たらその薬を飲ませて連れ帰る。移動方法は…」
サ「そいつならオイラにとっておきの近道を知ってるぜ。」
霊「ならそれで。それじゃ行きましょうか。 」
イ「レッツゴー!」
永「気を付けて。」
そうして、竹林の中に入って数秒後、無事竹林を抜け、抜けた先は紅魔館前だった。
霊「これも随分デタラメな能力ね。」
サ「これでも数ある芸のひとつだぜ?」
霊「末恐ろしわ。」
そうして、話しながら歩いていると、目の前に妙な違和感。
瞬間、1つの塊が飛んでくる。
シュン!!
そんな音と共に、紙一重でそれを避ける。
サ「氷!?」
そう思った瞬間、霊夢が叫んだ。
霊「チルノよ!氷妖精!!」
端的な説明だが、理解した。
それと同時に、この突然な攻撃が異常なことも悟り、構える。
サ「お前さん…悪いが安静にしてもらうぜ。」
チ「……」
そうして、対峙したチルノは、悪夢にうなされるかのような表情で攻撃を仕掛けてきた。
左、右、左上、右下。
一つ一つ潜るように避ける攻撃には、微かな隙がうかがえる。
やはり、3人への同時攻撃は骨が折れるらしい。それにより出来た一瞬の隙を付き、片手で骨を生み出し、少し強めに後頭部を殴る。
チ「きゅ〜」
そんな声と共に倒れたチルノを見て、ため息をつく。
サ「こいつはまずいかもな。」
頷くように霊夢が応える。
霊「そうね、どうやら永遠亭の結界も気付かれてたのかも、永遠亭以外を先に潰そうと動いてたなんてね。」
イ「ここまで知識があると、永琳の能力も知ってるのかも、だから最後に叩こうと考えてたとか…」
サ「なんにせよ、急ぐ理由ができたな、バレない内にあの屋敷に入ろうぜ。」
そうして、オイラたちは獲物は逃がすまいとする妖精や、妖怪の操り人形達にバレないように、屋敷に入っていった。
サ「なんとか入ってこれたな。」
霊「本当、面倒臭いことしてくれたわね。」
イ「とりあえず一呼吸。」
そうして、休んでいると…
?「ようやく来たのね、待っていたは白麗の巫女、博麗霊夢。」
そんな声が聞こえたのだった。