閉じ込めてみた

📡×👑

👑はﾔﾛ赤髪

🐙は恋のキューピット

「お前らってさー、付き合ってんだよね？」

ゲーセンアジトにて、2つくっつけたコタツの誕生日席を陣取った夕コ。隣合って座る2人を見て、思いついたようにそう言った。

「んまあ、そうだね。」

「こっち来てからだっけ、付き合いだしたの。」

思い出してみれば懐かしい。街に着いてすぐの頃、「なにお前夕コのこと好きなんw？」とからかわれ、（いやお前しか見えてませんけどね！？）と心の中で叫んだのを覚えている。

こんなノンデリのどこを好きになったのか、と聞かれても、いつの間にか好きになっていたとしか言いようがない。

まだ続いている2人の雑談を尻目に、牢王蓮は1人溜息をついた。

なぜって、付き合えたのは良いものの、まだ進展がほとんどないのだ。さりげないアピールは気づいて貰えず、こっそり恥ずかしがり屋な可愛い俺にはこれ以上は無理だった。

パーソナルスペースが広いレダーの隣に座れているだけでも万々歳である。そう言い聞かせている。

「そいでどこまでいってんの？」

「はい？」「え？」

「進展報告。聞かしてよ。」

ぴしりと空気が固まって、俺もレダーも動きが止まる。

「…えーと、それはァ…、」

気まずそうに頬を掻き、俺をチラリと見るレダー。

「…まさか何もしてないなんてことはねぇよな？キスくらいはしたろ？」

「…………。」

「はあﾞ！！？？信じられん！お前ら付き合って何ヶ月だよ！？」

「いや、こっちにもペースってもんがさ、」

「おい蓮くん！？もっとワガママ言え！コイツ察して事に及ぶなんて器用な事出来ねぇんだから！！」

「う…そう、よな。アー…、」

物凄い剣幕で捲し立てる夕コ。と思えばニヤリと笑って立ち上がる。

「もういい、分かった、決めたわ。」

「？」

「お前ら進展するまでここ出るな。せめてキスくらいしろ。」

「はい！？ちょ、おい夕コ！」

「んじゃ、入口塞いどくから～。」

「ちょっと待って夕コ！！」

颯爽と言い残し去っていってしまった。

残された俺たちはというと、非常に、気まずい。

「アイツっ本当に扉塞ぎやがった…！」

忌々しそうに頭を搔いて、深く溜息をつくレダー。いちいち仕草がかっこいいのなんなんだよ、ずりいよ。

レダーはゆっくりとコタツに戻り、同じ位置に座り直す。煙草を1本取り出し、少し迷う素振りをしてまた懐に戻した。

「…ろーれんはさ、俺と、そういう事したいって思ってくれてるの？」

優しい、甘い声で諭すように言う。

「まあ、そりゃ…もちろん。恋人……だし。」

「そっか。」

再び訪れる静寂が居心地悪くて、天板に視線を落とす。するとレダーが、柔らかく頭を撫でてきた。

「俺ね、やっぱお前よりだいぶ年上じゃない。」

「うん。」

「そんで…俺なんかと結ばれるより………ろーれんは引く手数多だったろ？あんまりさ、自信なくて。」

「俺はレダーが好きだよ。」

「…うん。ありがとう。俺も好き。」

優しく抱き寄せられて、隙間がなくなる。ふわふわした髪が当たってくすぐったい。

初めてのスキンシップ。今絶対顔赤い。

恐る恐る背中に手を回し、俺からも抱きしめる。そしたら一層強く抱きしめられる。

「俺…俺も、最初はなんでこんなおっさん好きになったんだろって思ってた。」

「うん。」

「まだ理由分かんないけど…好きってだけでもいいなら、俺はレダーと、そういう事がしたい、です。」

ぎゅう、と更に隙間が埋まって、このまま1つになっちゃうんじゃないかってくらいくっついて。レダーが俺の首元で深く溜息、というか息を吐いた。

「…キスしていい？」

「…もちろん。」

また隙間が少し空いて、今度はなくなる。

唇が触れて、また啄むように口付けて、俺の全部が満たされていく。

「…はあ、んッ…。」

今日で初めてをいくつ更新するんだろう。好きな人とのキスは、甘くて、痺れるくらい気持ちいい。

「ぁ…ふ、」

「…ふ、顔真っ赤。………ほんとは舌入れたいけど、おいおいね。」

唇が離れ、ふわふわした思考のままレダーに凭れる。また頭を撫でられて、体中が温まってく。

「…ね、レダー。」

「うん？」

「夕コどこまでさせるつもりかな…。」

「………折角だし、行ける所まで行く？」

「…お手柔らかに。」

…その後、リミッターの外れたレダーによって俺は散々泣かされる事になり、

夕コからは進展報告を何度も訊ねられることとなるのだった。

zakiさんリクエストありがとうございます！

意外にも筆が乗って書けました…こんなんで良いのだろうか

ﾔﾛ赤髪さんの伏字って👑？⛓️？🪷？

みなさんどれ使ってるんでしょう…？

久しぶりにリクエスト書けて楽しかったです！ありがとうございました！