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夕食には見覚えのある物も出てきた。
銀杏とムカゴが入った炊き込み御飯とか、
アケビの皮の肉味噌炒めとか。
他はカボチャと鶏肉の煮物、カブと豆腐のみそ汁という感じ。
「このアケビと、御飯の中のムカゴは、今日採ったものですよ。銀杏もこの前処理したものです」
との事。
食べてみると、アケビの皮はちょっと苦め。
でもそれが山菜らしい感じでいい。
ムカゴは御飯と炊いたからかホクホク。
銀杏もやっぱり美味しい。
「こうやって食べると、結構美味しいものが自然に生えていたり実ったりしているのを感じるのだ。普段は気づかないだけで」
「アケビなど、最近は栽培している農家もあるくらいですしね」
「でも簡単に採れるドングリが、あんな簡単に食べられるとは思わなかったのだ。銀杏も臭いけれど、美味しいのがよくわかったのだ」
「野草だけでなく野菜も旬は美味しくなるぞ。魚なんかも」
川俣先輩がそう言ってにやりとする。
「そんな訳で先生。予定には入れていないのですが、明日は早朝、ちょっとお願いしてもいいですか。ちょうど日曜日なので」
何だろう。
日曜日早朝って、何か憶えがあるけれど。
「いいですよ。二崎朝市ですよね。川俣さんが言っているのは」
思い出した。
七橋先生や柾さんに連れていってもらった処か。
「どうせなら、あれで旬の野菜や魚なんかも見てみようじゃないか。クルミ拾いは、どうせ午前か午後だけで出来るから」
「朝市とは、どんなところなのだ?」
亜里砂さんは、行った事が無い模様。
「魚や野菜、その他色々なものを、農家や魚屋さんなんかが安く売っているところだよ。安くて新鮮なのが多いんだ」
「何か楽しそうなのだ」
「実際に楽しいのですよ。お小遣いで余裕で買えるのに、大きい魚とかもあるのです」
「また、あの袋詰め放題、したいですね」
あれは楽しかったな。
色々な魚があって。
「魚だけでなく、野菜なんかも新鮮なのが出ているしさ。未亜は前に油揚げを買っていたけど」
「油揚げは、大豆加工品の頂点なのです」
未亜さんは、油揚げ好きなのを隠そうともしない。
でも、僕も楽しみになってきた。
「なら、明日は4時起きね。4時半には出発するから、そのつもりでね」
「朝市って、そんなに早いのなのか?」
亜里砂さんの疑問に、残り全員が頷いた。
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