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『…志望理由…ですか?』
「えぇ、雑用係とはいえ、それなりの理由は必要ですから。」
薄暗いモニター室に帝襟アンリさんと私は1対1で座っていた。
にしても志望理由かあ…
『…借金、返済のためですかね…』
「……は?」
青い監獄で今日も私はお金を稼ぐために働く
時は遡ること1時間前ー
ガタンゴトンと電車が揺れる音がする
「ー次は_駅〜_駅〜」
お父さんの借金返済のために、私はあるプロジェクトに参加することにした
ブルーロック
昔から私はサッカーが大好きだった
毎日1回はボールを蹴らないと蕁麻疹が発生するぐらいには
お金を稼げる、好きなスポーツに関わっている仕事ができる…なんて一石二鳥なんだろう!
まあ…そんなに上手くはいかないと思うけど…
それでも、何もかも挑戦が大事だ!
「…ま、ボールを1日1回蹴らないと蕁麻疹起きるぐらいにはサッカー好きっぽいし、大丈夫っしょ」
「本当ですかねぇ…。それでも、父親の借金を肩代わりしているんですよ?しかもまだ高校も卒業していない…。警察に通報した方がいいんじゃ…」
それって…!
『…!そ、それはやめてください!』
「…?!」
『そ、そんなことしたら…!』
そんなことしたら…
『サッカー…出来なくなっちゃうじゃないですか!!』
「…うん、エゴいから採用でいいんじゃない」
「絵心さん面倒くさくなってませんか?」
『やったぁ!』
「…ひとまず、棟の紹介は終わりました…。何か質問は?」
『はいはい!私はサッカー出来るんですか?!』
「できません」
『…えっ』
こ、ここってサッカーする場所だよね…?
なんで…
『あぁっ…蕁麻疹が…』
「何も出てませんよ…」
アンリさんが呆れたように私を見る
『えー…でも少しぐらい蹴ったっていいじゃないですか〜』
「何言ってもダメですよ。それより、これから選手は試合なので、部屋の掃除をしてもらいます。」
『そんな雑用係みたいな…』
「だから貴方は雑用係なんですよ。」
『う〜んお腹減りました〜。何かありません〜?』
「絵心さんのカップ麺なら…」
「なんで俺も巻き込もうとしてんの」
『うっわひっろ…! 』
外から見た時も思ったけど…やっぱ監獄と言われるだけあるな…!
えーっと…ここの部屋は2人部屋か…
『…きたなっ』
ベッドの2段目生乾き臭するし…結構汚いな…
はぁ…せっかくサッカーできると思ったのになぁ
そう不貞腐れながらも私はシーツや布団を回収して洗濯カゴに入れた
『…アンリさん、絵心さん、朗報です』
「どうしましたか?」
一通り全部屋の掃除が終わり、選手達も試合が終わったようなので私はモニター室に戻った
『選手達の部屋を掃除して10分後になんと…!100円が出てきたんです…! ! 』
「…それがなにか?」
『てことはこのペースでいくと2ヶ月後に借金を返済出来るかもしれないんです!!』
「どういう計算したらそんなことになるんですか?」