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第11話:おそろいの請求書
日曜の昼。ミユはスマホを開いて固まった。
「ご利用明細のお知らせ」
差出人は某決済サービス。
明細には、身に覚えのない定期課金。
(また……?)
困っていたのはミユだけじゃなかった。
その夜、グルチャにハルが投げたスクショ。
「この“レビュー広告”って……何?」
それはNaPointに投稿されたレビュー。
“ユメの名前”で書かれていた。
文章の最後には、小さく──
「紹介:ミユ・ハル・ミナ」
(……タグ付け?)
続けて、ミナからも通知のスクショが送られてくる。
明細の金額は、3人ともほぼ同じ。
月額課金、サブスク登録、アプリ経由の購入履歴。
「……なんで、うちらだけ?」
誰も答えを出せないまま、通話が沈黙に変わる。
そのとき、ミユの部屋に鳴り響いたのはNaPointの通知。
「あなたの“紹介スコア”が上がりました」
画面には、
ユメの笑顔アイコンとともに、
3人分のユーザー名が並んでいた。
ミユは画面を閉じた。
でも、そのあと数分間──手が震えて止まらなかった。