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イタリア・コルトナ
私(ヨマリ)は、今、イタリアからサウスコリア(韓国)・ソウル特別市へ向かおうとしている。ソウル特別市の、ある組織にインベスティゲーション(調査)を依頼されている。それは、特別市から3時間程の場所にある、Gタウン3333地区の調査だ。組織はいわゆる『宇宙生命』のデータを収集しているグループだ。Gタウン3333には、『不思議な事』がよく起きている。実のところ、私はその地区に少女時代、住んでいた。それが、私が休暇を過ごしていたイタリア・コルトナから呼び出された所存だ・・・・・・・・・・。
イタリアは、いい処だ。祝福された時間を感じる。
私は、そんなイタリアのコルトナに居た。
休暇を過ごしているのだ。
ここでは、あの映画『トスカーナの休日』のような日々が普通にある。
悠久の町を歩いているだけで、それは至福の時間だ。
小さな町なのだ。
私が居る丘の上のオールドタウンは、すぐに一周できる。
その中央広場には、オーガニックの店などがある。
私はオーガニック石鹸を買って、近くのレストランで、ラムとオリーブのパスタを食していた。
そこへ、ある電話が・・・・・・・・・・。
わたしは、ヨマリ・・・探偵
電話は母からだ。
私は、おもてむきには芸術家・画家となっているが、本業は私立探偵なのだ。それで世界各地を飛び回っている。趣味のひとつに、ユニバーサル/ワールドラリーなどに出場することもわりと、ある。父は退職して、母とコルトナに隠居している。そこは、かつて女子修道院だった家の近くだ。私は、時々、休暇を取って両親の家で過ごしている。その家には90歳で天に召され帰天した伯母の部屋がある。その部屋はゲストルームにもなるが、今は両親の飼っているダックスフントのリチャードがよく昼寝している。伯母の使っていたベッドの上で昼寝するのがリチャードは好きらしい。伯母はわたしにとても優しかった。わたしは、休暇を伯母の部屋で過ごし、伯母が使っていた毛布に休暇中はくるまって寝る。わたしは安心に包まれたような気分になる。リチャードはよくその毛布に潜り込んでくる。私は、イタリアのコルトナで、そんな休暇の過ごし方をしてきたのだ。
家に居る母からの電話は、『私を呼びだすハイパーポケベル』のことだった。
私は休暇中は基本的に仕事用の電話をもって歩かない。仕事で私を呼びだすことが出来るハイパーポケベル3333システムも、部屋に置いたままだった。それが鳴っているらしい。(母の携帯電話を持って散歩していたのだ。)
3333システムで連絡を取って来るグループはそう多くない。このところ、連絡をしてくる可能性のあるグループは、そう、サウスコリアのグループだ。
運命のいたずらか、彼らは、かつて私が少女時代に住んでいた、あの町、『Gタウン』の話をもちかけてきた。まだ、ことの核心には至っていない、・・・・・・・・・・彼らの話がまだ呑み込めていないのだ。
彼らは、『Gタウン』データを送付する、と言っていた。
その『ハイパーポケベル』は、きっとそのことを知らせる内容だ。
分かっている。
データは、伯母の部屋に前に設置したPCシステムで受信できるだろう。だが、長丁場になりそうだ。わたしは、オールドタウンから少し下りたところにあるチャイニーズで、『リソ・カントネーゼ』の『TO GO』を買って帰ることにした。部屋でコークとリソでも食べながらデータを閲覧しよう。
テイクアウトして店を出るとき、店のオーナーが声をかけてくれた。
「ヨマリ、あんた、ここのリソ・カントネーゼがそんなに気に入ったんだね。ありがとよ!」
そうだ、私は休暇中の三日に一回は、ここのリソ・カントネーゼを食べていた。
「そうよ、ヤミーよ。やみつきになっちゃうわ」
サウスコリアのグループからのデータ閲覧
わたしは、部屋に戻ると、紙袋からリソ・カントネーゼとコークを取り出し、PCをONした。
Gタウンというサウスコリアの或る町にて起きた出来事。
その記録が送信された。
送信したグループは、ソウルにヘッドクオーターズを置いている。グループは、昔からこの無限に広がる宇宙の『宇宙生命』を捜索してきたところだ。すでにアメリカは、UFOの存在を認めている。太陽系の外からの宇宙生命と交流していく時代になっている。とおいとおい銀河系からの来訪者もいるだろう・・・。彼らは地球と違うロジックで生活しているだろう。彼らは地球で『謎の行動』を起こすかもしれない。
このグループは『馬画酢ディビジョン』(仮名)。世界各地に探査機クラフトを出し、データ収集をしている。探査機は、通称Bトレーラー・シリーズで空輸される。探査機1つ1つに愛称がついていて、今回のデータは『パトリック7号』【IDSS‐03・ホバータイプ調査クラフト】からのものらしい。『Gタウン3333』で、このところ、不思議な現象が起きているようだ。
レポートによれば、Gタウンを流れるY川支流北。
データは、Y川支流北のミドルブリッジでの主観映像だ。クラフトはY川支流の水面に降りる。クラフト、支流を北へ向かい移動。水面を撮影しながらクラフトは進んでいく。
そして、古代恐竜のような水棲生物に遭遇・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
これは、古代のバイオスフィアだ。『彼ら』と、その古代バイオスフィアは、関係があるのだろうか。
私がかつて生活して居たセカイ。
小さな町。Gタウン。
Gタウン サウスコリアのメモワール
Gタウン。それは、このレポートの中の呼び名。仮名でもある。
だが、Gタウンという呼び名で記す。
Gタウンは半世紀以上前、ストロベリーファームで賑った。住民は当時五万人は居ただろう。町自体は、大韓帝国期以前からあり、商業も栄えていた時代があったと歴史は語る。それは遥か昔の日々だが、私の幼少期は高度成長期のフルーツブームと同期しストロベリー栽培流通が町の一大産業のひとつだった。もともと密林・原生林の多様なゾーンでもあったのだが、当時のバブル経済の為に無用な開発と造成によって削り取られた山々もあった。
私は12歳だった…。小学生だ。それらの状況を見て、おぼろげに記憶しているだけだ。記憶が本当にあった事かさえ、もう定かではなくなってきている。私は長い間、世界を放浪していた。イタリアにいることは、比較的多かった。わたしは、イタリアのアートと車を愛した。イタリアはロンバルディア州の田舎町モンザンバーノのグイドのカーストレジには私の愛車を預けている。非常に小さい町だ。だが、こころ落ち着く教会があり、好きだ。
そして、わたしは、今回、仕事でGタウンへ戻ることになるのだ。
長く世界を放浪していると記憶が混乱する。わたしは三十八歳になっている。
だが、十八くらいの気分だ。
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