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陽翔のことが好きだと、気づいてしまった
(男同士なんて…)
陽翔を見つけるだけで鼓動が速くなる。
近くにいるのに、遠い。
(話しかけたいな、)
そんな勇気なんてない。
毎日連絡は取ってるのに、直接話しかけるのはどうしてもハードルが高い。
「蒼空!」
ドクンと心臓がはねる
(陽翔だ!)
「どーしたの?」
「見つけたから声かけただけ笑」
「なんだよ笑」
少し話しただけなのに、胸の奥がじんわり熱くなる
《ドクンドクン》
「蒼空、なんか顔赤くない?」
「そ、そうかな、気のせいじゃ、?」
「そーかぁ?」
気持ちがどんどん隠せなくなっていく
(この思いに蓋をしなくちゃ)
「気のせいだって笑」
「んー、あ!もういかなきゃだ」
「うん、ばいばい」
「じゃーまた!」
誰にもこの想いは相談できない
あれから学校で会うと時々話すようになった
苦しくなると陽翔のもとへ逃げるようになった
あんなに苦しかった学校が楽しくなった、早く学校に行きたくて仕方なくなったんだ
「あ!陽翔!」
「あ、おはよー」
(今日もやっぱりかっこいい)
「今日話したいことあるんだけど、昼とか時間ある?」
「あるよ」
「んじゃ、また昼迎えに来るわ」
「わかった」
なんの話だろう、
なんか進展あったのかな、最近上手く行ってるみたいだし
「蒼空いるー?」
「今行くー」
朝からずっと緊張してる
「ここで食べるか」
「う、うん」
「朝言ってた話なんだけどさ」
ドクンドクンと胸がひどく痛む
「最近紬といい感じって話してたでしょ?」
天野紬(あまのつむぎ)陽翔の幼馴染で好きな人
可愛くて、優しくて、気遣いができて、非の打ち所がない完璧な女の子。
ーー僕とは違う。
「なんか進展あった? 」
(上手く笑えてるだろうか)
「実はさ、昨日……告白したんだ」
「え、」
思わず声が漏れてしまった
すぐに陽翔の方を見る
(良かった、気づいてないみたい)
「ど、どうだったの、?」
「振られちゃったんだ笑」
嬉しかった。
一瞬でも、ホッとしてる自分がいる
最低だ。
そんなのわかってるのに気持ちは止められない。
「そ、そーなんだ」
「そういうふうには見れないって言われた」
「でもさ、俺まだ諦めれない、諦めたくないんだ」
(あぁ、そうか。
この人は本気で紬ちゃんが好きなんだな)
「陽翔なら絶対大丈夫だよ」
「だって今はそういうふうに見れないってだけなんでしょ?これからのことなんて誰にもわかんないよ」
「そうだよな、俺やっぱり蒼空に言ってよかったわ、ありがと」
「力になれたのならよかった笑」
本音なんて、一つも言えなかった。
部屋に入った瞬間、体中の力が抜けてベッドに倒れ込んだ
苦しかった、僕が選ばれるわけない、そんなの、わかってる。わかってるのに。
ピコン
「蓮…」
水無瀬蓮(みなせれん)僕の唯一の幼馴染
ふと思った
(蓮には相談してもいいんじゃ?)
誰かに、この気持ちをぶつけたかった。
出来ないってわかってても、なかったことになんてできない。
でも、蓮なら僕のことバカにしない。
メッセージを開く
【今度遊ぼーよ】
いつも通りの蓮に安心した
【いいよ 】
【予定決めたいから電話していーい?】
【うん】
そう送ってから気づいた。
僕は今泣いているんだと
(今電話に出るとばれちゃう)
プルルルル
かかって来た
意を決して電話に出る
「もしもし」
「もしもーし蒼空?」
「い、いつあそぶの…?」
上手く声が出なかった
「蒼空?!何があった?」
「なんでもないよ」
「今から行くからまってろ!」
プツン
通話が切れた
「……がち?」