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刻の碧律

14 - 第11話 「影を裂く閃光」

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2025年02月19日

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第11話 「影を裂く閃光」



🚀 シーン1:静寂の前兆


夜の街を覆うように、濃密な静寂が広がっていた。

ゼイン(然)とナヴィスは、高層ビルの屋上に身を潜め、遠くに展開するヴェール・バインドの部隊を見下ろしていた。


「……かなりの数がいるな」


ゼインが低く呟く。

彼の黒い戦闘ジャケットの裾が、夜風に揺れる。

その左腕には、碧色の刻印が淡く脈打っていた。


「まぁな」

ナヴィスは軽く肩をすくめ、無造作な黒髪をかき上げる。

彼の青い瞳が、ネオンライトを反射して鋭く輝いていた。


「でも、いつも通りやるだけさ」


ゼインは目を細める。


“いつも通り”——それがどれほど難しいことか。


ヴェール・バインドの戦術は、確実に進化している。

数日前の戦闘では、**“寿命を燃やして強化する技術”**を導入し、彼らは明らかにパワーアップしていた。


「さて……どうする?」


ナヴィスが問うた瞬間——


「——撃て!」


鋭い声と共に、光の閃光がビルの屋上を焼き払った。




🚀 シーン2:開戦


「チッ、強引に来やがったな!」


ナヴィスが叫びながら、素早く宙へと跳躍する。

ゼインもそれに続き、着地と同時に左腕の刻印を光らせた。


「《オーバーライド》」


ビルの端に設置されていた監視カメラと電子制御装置が、一斉に機能を停止する。


「いいぞ、ゼイン!」


ナヴィスは手をかざし、青白い防壁を展開する。


「《リバースバリア》」


ヴェール・バインドの兵士たちが放ったエネルギー弾が、空間に弾かれ、逆方向へ跳ね返る。

敵の一人が反射弾を受け、吹き飛ばされた。


「……ふざけんな!」


残った隊員たちは、特殊な装甲スーツの力を解放する。

その身体が青白く輝き、加速する。


「また来たな、**“寿命ブースト”**か」


ゼインはナイフを逆手に持ち、身構える。

高速化した隊員たちが、一瞬で距離を詰めてきた。


「遅い——!」


ゼインは最小限の動きで回避し、敵の腕を掴んだ。


「《オーバーライド》」


——敵の身体がピタリと停止する。


「なっ……動け……ねぇ……!」


ゼインは刃を閃かせ、敵の装甲の隙間に突き立てた。

青いスパークが弾け、装甲の機能が完全に停止する。


「次!」




🚀 シーン3:戦場の駆け引き


「やるな……だが、こっちはまだ終わっちゃいねぇぞ」


通信機から、ヴェール・バインドの指揮官の声が響く。


「新兵器、起動——」


その言葉と同時に、ヴェール・バインドの後方部隊が展開した。

一瞬後、ゼインとナヴィスの足元に、奇妙な違和感が走る。


「……なに?」


——空間が歪む。


「チッ……新しいやつか」


ナヴィスが舌打ちする。


「《アンチ・フラクタル・フィールド》」


——フラクタルの発動が制限される領域が展開された。


ゼインの腕の刻印が淡く光るが、それ以上の反応がない。


「マズいな……」


ナヴィスが拳を握る。


「フラクタルが使えねぇ……」


敵がじわじわと距離を詰める。

このままでは、戦う手段が制限される。


「なら、殴るしかねぇか」


ナヴィスは軽く笑うと、拳を握りしめた。

ゼインもナイフを構え、迎撃の態勢に入る。


「やるしかねぇな」


戦場は新たな局面へと突入するーー

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