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夜の風が冷たく吹き抜ける無限城。柱のように佇む童磨の背に、猗窩座は無言のまま近づいていった。
「また来たの? 猗窩座殿」
「……用があるから来た」
童磨は振り向き、にこりと微笑む。相変わらずの笑み、だがその裏に何が潜んでいるかは誰にも読めない。猗窩座は眉間に皺を寄せて、彼を睨んだ。
「君、怒ってる? いやだなぁ、僕はただ……君と話したかっただけなのに」
「嘘をつくな」
その声は低く、冷え切っていた。それでも童磨は笑顔を崩さない。
「本当だよ。だって、君がいると楽しいんだ。戦いも、強さも、全部──君だけが僕にくれる刺激なんだ」
「ふざけるな……」
拳を握りしめた猗窩座の手が震えていた。怒りか、あるいは……それ以上の感情か。童磨はその様子に、興味深そうに首を傾げた。
「ねえ、君が人間だった頃……愛って、信じてた?」
「……くだらん」
そう呟いたはずなのに、胸の奥が痛んだ。それに気づいた童磨の瞳が、どこか優しさを孕んだ色に染まった。
「じゃあ、僕が教えてあげようか……君にだけは、嘘をつかないよ」
そう言って近づいてきた童磨の手が、そっと猗窩座の頬に触れる。思わず動けなかった。その手が、あまりにもあたたかくて。
「君が壊れるまで、僕が全部あげるから──ね、猗窩座」
拒絶も、怒りも、今はもう何も口にできなかった。静かに目を閉じた猗窩座の耳元で、童磨が囁く。
「夢でもいいよ。君が僕を望むなら……」
童磨の手が頬から首筋へ、まるで壊れ物を扱うように撫でるたび、猗窩座の瞳が揺れていた。
「ふふ……こんな顔もするんだね、猗窩座。可愛いよ」
「黙れ……!」
声は震えていた。感情が噛み合わない、許せないはずの存在なのに、身体は童磨の温度を拒みきれなかった。
「ほら、また震えてる。そんなに怖い? それとも……僕じゃないと満たせないの?」
「……ッ」
答えられない沈黙に、童磨の瞳が細められる。
「じゃあ試してみようよ。僕のこと、嫌いなら……ここで斬ればいい」
いつの間にか童磨の手に現れた扇が、猗窩座の胸元にそっと触れる。
「でも……できないでしょ?」
童磨の指先が、猗窩座の心臓の位置をなぞる。鼓動は早かった。怒りではない。そう、確実に──欲望。
「愛してるなんて言わない。でも、君の痛みも孤独も、僕になら分かる気がするんだ」
「……やめろ」
「やめないよ」
囁きは唇のすぐ近く。
「ねぇ、壊れていいよ。僕が全部拾ってあげるから」
ふっと、唇が重なる。拒むよりも早く、息が止まった。ぬくもりと狂気の混ざったその口づけは、あまりに甘くて。
「堕ちてごらん、猗窩座──君だけは、僕の特別なんだから」
無限城の闇の中、誰にも届かない場所で、ふたりは静かに溶けていく。破滅と愛の境界線なんて、とうに消えていた。
「やだ……ッ童磨、やめ──っ」
「やめてほしいの? 本当に?」
低く囁かれた声が耳に触れるたび、猗窩座の身体はびくりと震える。
「や、め……ろ……ッ、ん……ぁッ///」
首筋にキスが落ちた瞬間、理性がふっとかすんだ。童磨の指先が、乱暴なくらいに撫でてくる。
「こんなに熱いのに、どうして口では否定するの? 可愛いなぁ……もっと鳴いて、猗窩座」
「な、くか……ッ、んぅ……ッやめろッ、バカ……っあぁッ///」
童磨は笑いながら、猗窩座の乱れた呼吸に耳を澄ませた。
「その声……ずっと聞いてたい。ね、僕だけに聞かせてよ、誰にも見せないその顔」
「くっ……ッうるさい……やめ、やめないと……ッんっ……ッあ、ッ///」
足元から崩れそうな猗窩座を支えながら、童磨はそっと唇を塞いだ。
「ほら、ちゃんと感じてる。嘘つきな君の身体、全部僕が教えてあげる」
「っあ……あぁっ……童磨……ッもう……やめ……んっ///」
「ダメだよ、まだ足りないでしょ?」
「ひっ……ぁっ……あぁあ……っ///」
熱と快楽に溺れていくその声は、無限城の奥で静かに響き続ける。
「壊れていいよ……僕の中で、全部溶かしてあげる──猗窩座♡」
「んッ……ぁ、あ……童磨……やっ……んんっ///」
唇を重ねるたび、熱がどんどん深くなる。童磨の舌が絡みつき、息すら奪われて、猗窩座は必死にしがみつくしかなかった。
「そんな顔、たまらないな……可愛くて、たまらなくなるよ」
「ぅ……っふ、く……ぅんッ……だまれ……童磨……ッあっ……♡」
体中を這う愛撫は甘くて優しいのに、時折くる激しさが残酷なほど気持ちよくて、理性がとけてく。
「もっと鳴いて? 君の全部が欲しいの……逃がさないよ、猗窩座」
「んぁっ……あっ……はッ……や、ばい……ッ///童磨……っ、もう……♡」
「もっと、もっと奥まで……全部僕のにしてあげる」
「ひっ……うあぁっ……!ッあああ♡やだ……っイく……ッ、もう……ダメ……♡♡」
「ほら……まだ震えてる。身体は正直だね、猗窩座♡」
童磨の指が、すでに何度も甘く乱された身体を這っていく。なのにまた触れられるたび、びくびくっと跳ねる猗窩座は、もう言葉もまともに出せなかった。
「やっ……ん、ふ……あぁっ……♡童磨……もう……ムリだ……っ///」
「ムリじゃないよ、ほら……まだこんなに感じてるじゃない?」
舌が乳首を捉えた瞬間、猗窩座の背がぴくんと反った。
「ひっ……ッぁああッ♡だめッ、そこっ……んぁっ♡♡」
「ここ好きなんだ? 敏感で可愛い……全部、僕だけのだよ」
「んんっ……あっ、だれのでも……っ、ない……ッ!はぁ……っ♡」
「じゃあ、証明してよ……僕でしかイけないって、身体に教え込んであげる」
「っああああッ♡やっ……やめッ、童磨っ♡♡そこ、激しっ……あっあっ♡♡♡」
動きは甘いのに、奥まで強く、深く。体内をなぞられるたび、猗窩座の声が堪えきれず漏れていく。
「気持ちいい? 嬉しいなぁ……ほら、声もっと聞かせて♡」
「いくッ……やば……童磨ッ、あぁっ♡♡♡イクッ、イクッ……っあああぁあ♡♡♡」
「……可愛い。そんな声、僕しか知らないでしょ?」
崩れ落ちた猗窩座をそっと抱きしめながら、童磨は満足そうに笑った。
「ほら……まだ奥が甘えてきてるよ、猗窩座」
「や……ッうそ……っそんな……ッんんッ♡」
童磨の腰が深く押し込まれるたび、猗窩座の喉から切ない声が漏れる。涙で滲んだ視界の中、笑みを浮かべる童磨の顔だけがはっきりと見えた。
「嘘じゃないよ……ねぇ、自分で動いてごらん? 僕のが欲しいって、身体が言ってるよ」
「は、ッ……ムリ……そんな、はず……ッあっ♡やだ……ッ♡♡」
「じゃあ僕が教えてあげる、ほら……ここ、好きでしょ?」
「ひぐッ♡んぁぁあッ♡♡やっ……ダメ……童磨じゃないと……ッ♡♡♡」
「言っちゃったね♡ほら、もっと言って。僕のことじゃないと……ダメなんでしょ?」
「だめッ……童磨……童磨じゃなきゃ……っ♡もうやだ……ッ♡他のやつ、無理ッ……ッあぁッ♡♡」
「うん、可愛い……君は僕のものだよ。他の誰にも触れさせない……壊れるまで、僕で満たしてあげる」
「お願い……童磨……もっ……もっと、もっとして……ッ♡♡」
「いいよ……全部僕に委ねて、猗窩座♡僕だけの、可愛い子」
快楽の波に溺れて、名前を呼ぶ声さえ蕩けていく。童磨の熱に焼かれて、猗窩座の中から全部、書き換えられていく。
もう戻れない。童磨じゃないと、何も感じられない──そんなふうに、甘く激しく狂わせられた夜。
「……ほら、もうこんなになってる。僕のが、いっぱい零れてきてるよ?」
童磨の指がとろけた内側をすくい取って、いやらしく見せつける。猗窩座は顔を背けながらも、腰は小さく震えていた。
「や……ッもぉ……もうムリ……ッ♡でも……っ、足りない……ッ♡♡」
「ふふ……やっぱり、可愛い。君、もう僕中毒だね♡」
「ちが……ッあっ、ひゃッ♡やだ……童磨……また奥っ、そこぉ……♡♡♡」
「奥がほしいって言ってるよ……この狭いとこ、僕の形でいっぱいにしなきゃね」
「だめッ♡童磨……っあっ♡♡だめ、イっ……イっちゃ……♡♡♡」
激しく打ち込まれるたび、猗窩座の細い腰がびくんびくんと跳ね上がる。息もできないほどの快楽に、声すら途切れて震える。
「もう僕じゃなきゃ、生きていけないよね? 身体が素直で助かるなぁ♡」
「ッはぁ……ッうん……童磨じゃないと……ッ♡♡ほかのやつ、いらない……ッ♡」
「うん、良い子……そのままもっと狂って。壊れて、僕でいっぱいにして……♡」
「イクッ……イく、ッ♡童磨と……一緒に……ッあぁああッ♡♡♡♡」
「……猗窩座……一緒にイこうね♡」
最後の一突きが深く届いた瞬間、猗窩座の身体がぴくんと大きく跳ねて、甘くて切ない声が響いた。
愛も痛みも快楽も全部、童磨だけに支配されて──もう、抜け出せない。
「動かないで、猗窩座」
低く命令する声が、肌を撫でるよりも冷たくて熱い。童磨の瞳は笑ってるのに、その奥は獲物を狩る猛獣のそれだった。
「ッ……な、に……っひ……♡やめ……童磨……ッ♡」
「やめない。ねぇ、何度イったか数えてごらん? もうわかんないでしょ?」
ぐちゅ、ぐちゅといやらしい音が響く。無理やりに開かれた脚、容赦なく奥を突き上げられるたび、猗窩座の理性は何度も砕けていた。
「ひっ……あああっ♡や、やだっ……奥ッ♡壊れ……ッ♡♡」
「壊れていいんだよ? 君の中、僕のしか知らなくなるくらいに──支配してあげる♡」
「ダメ……ッ♡ほんとに……っおかしくなる……ッ♡♡やっ、やめ……ッうああぁあ♡♡♡」
童磨の腰の動きは止まらない。奥の奥まで突き上げて、猗窩座の喉から快楽の悲鳴を搾り出していく。
「ほら、こんなに締め付けて……嬉しいんだ? 僕に壊されるの♡」
「いくッ♡やだッ♡童磨っ♡イく……またッ♡イっちゃうぅ……ッ♡♡♡」
「うん……もっと狂って、戻れなくなって。君の全部、僕で埋め尽くす♡」
「うぁぁッ♡♡ダメッ♡しぬッ♡気持ちよすぎて……ッ♡♡♡童磨ぁ……♡♡♡」
最後の一撃が、深く、底を穿つように突き刺さった瞬間──猗窩座の身体は跳ねて、限界を超えた快楽に意識が白く飛んでいく。
童磨はそんな猗窩座の崩れた顔を見下ろして、満足げに囁いた。
「ね、もう君は僕のモノだよ……何度でも壊して、愛してあげるから♡」
「ふふ……まだ反応するんだ。ほんと、すごいね……壊れてもまだ僕を欲しがってる♡」
朦朧とした意識の中、猗窩座は身体だけが敏感に反応していた。涙で濡れた頬にそっと唇を這わせながら、童磨の指はすでに新たな刺激を与え始めていた。
「ん……ッや、だ……もぅ……ッ無理……ッ♡♡」
「嘘だよね? だって、ここ……さっきよりもっととろけてる♡」
指を差し込む音がぬちゃぬちゃと響く。すでに何度も達した身体は限界を超えているのに、童磨の手にかかれば、またすぐに熱くなってしまう。
「や……ッッ、あ、あッ♡ひぐッ♡♡ぅあぁッ……っ♡」
「可愛い♡じゃあ、そろそろ……奥、また気持ちよくしてあげよっか」
「だ、め……童磨……ッいれないでッ……おかしく……ッ♡♡」
「おかしくなっていいって言ったでしょ? 君は僕だけのもの……最後の理性まで、全部溶かしてあげる♡」
ずぶっ、と奥まで押し込まれた瞬間──猗窩座の背が跳ねる。
「ッぁああッ♡♡♡やぁああッ♡ムリッ♡ムリッ♡♡意識……とぶッッ♡♡♡」
「うん、飛ばしていいよ。気持ちよすぎて壊れちゃうくらい……全部僕に捧げて」
ぐちゅっぐちゅっと奥を抉られるたび、視界が白くなっていく。
「童磨ッ……すきッ……♡もう……イく……ッッ♡♡♡」
「可愛いね、猗窩座……壊れていいよ、一緒に飛ぼうね♡」
最後の快楽の波に飲み込まれた瞬間──猗窩座はびくんと大きく跳ねて、意識ごと甘く果てていった。
童磨の腕の中で、何度も乱されて、泣きながら縋って、最後は無防備に眠るその顔に……唇を落としながら囁く。
「……ねぇ、次は目が覚めても、僕から逃げられないようにしてあげるね♡」
「……ん、ぁ……」
わずかに動いたまつげに気づいた童磨は、うれしそうに微笑んで、そっと頬を撫でる。
「おはよう、猗窩座。まだ目覚まさなくていいのに……」
「……っ、ど……ま……ッ」
声は掠れていた。息も浅く、身体は熱を帯びたまま。けれど、童磨に抱かれているということだけは本能でわかっている。
「まだ終わりじゃないよ? せっかく起きたんだし……また、気持ちよくしてあげる♡」
「……っや……ッ、もう……無理だ……ッ♡」
「ううん、君なら大丈夫。だって……ほら、もうトロトロになってきてる♡」
ぬるん、と指が秘所をなぞるたび、猗窩座の腰が反射で跳ねる。
「んっ……あ、あ……やめろッ……♡また……おかしく、なっちゃう……ッ♡♡」
「おかしくなろう?♡ また壊してあげる……僕だけで、何度もイかせてあげる♡」
ぎゅぅ、と深く押し込まれた瞬間──猗窩座の瞳が涙で潤む。
「ひっ……あぁッ♡♡奥……いきなり……ッ♡♡」
「この奥……僕の形、ちゃんと覚えてる。忘れられないように、また深く……♡」
ぐちゅぐちゅといやらしい音と、強く打ち込まれる衝撃に、身体が勝手に反応してしまう。
「童磨ッ♡♡あッ♡もうっ♡やだッ♡また……イっちゃうッ♡♡♡」
「いいよ……何度でもイって♡気持ちいいことだけ、考えてて……猗窩座♡」
「イクッ♡童磨っ♡♡♡またッ……とまらないッ♡♡♡♡」
奥まで満たされるたび、猗窩座の頭の中は真っ白になっていく。理性なんてもう、とっくに手放していた。
童磨はそんな猗窩座の熱を受け止めながら、さらに深く、優しく、激しく──
「ふぅん……またこんなに締めて……ねぇ、本当に嫌だったら、こんなふうにならないよね?」
童磨の熱が奥を抉るたび、猗窩座の腰が跳ね、口から甘い声があふれる。
「んあッ♡♡やッ……ッ♡童磨……やめ……ッ♡♡おかしく、なる……ッ♡」
「なっていいんだよ、もうなってるしね……可愛いよ、壊れた君がいちばん」
指が唇をなぞり、熱いキスが重なる。奥を突き上げながら舌まで絡めとられて、猗窩座は完全に童磨の中に溺れていく。
「ひあっ♡ッんん♡♡ッあッ、ああっ♡♡も、ムリ……ッ♡やっ……イクッ♡♡♡」
「じゃあ……イっていいよ、ほら、僕の名前呼びながら♡」
「童磨ッ……童磨っ♡ッああッ♡♡イくッ♡また……ッ♡♡♡ッあぁぁああッ♡♡♡」
深く突き上げられた瞬間、猗窩座の身体がびくびくと震えて、絶頂にのまれていく。童磨はその熱を受け止めながら、優しく髪を撫でた。
「うん、いい子……気持ちよかったね♡ でも……まだ終わりじゃないよ」
「……ッえ……?」
崩れた身体をすくい上げ、再び腰を打ち込む童磨の動きは、今までよりも深くて強い。
「壊れるまでって、言ったでしょ……♡ まだ足りないよね? まだ僕のを、もっと覚えさせなきゃ」
「やぁっ♡ッあッ♡まってッ♡ムリムリムリッ♡♡またッ♡イっちゃうッ♡♡♡♡」
「いいよ……何度でもイって♡ 猗窩座殿の限界なんて、僕が壊しちゃうから♡」
快楽に支配され、涙も声も全部童磨のものにされていく猗窩座。
今夜、終わりはない。欲しいと願った瞬間、ずっと、ずっと与えられ続ける。
「ねぇ……もう力、入らないでしょ?」
童磨は優しく問いかけながらも、その手は容赦なく猗窩座の敏感なところをなぞっていた。
「んぁっ……もぅ……無理……ッ♡♡やめて……童磨……ッ♡」
「ダメ。可愛くてやめられない……ここ、もう僕の形でいっぱいだね♡」
ぬるぬると音を立てるそこに指を押し込まれて、猗窩座は身体をびくんと震わせる。
「ひっ……んああッ♡♡そこ……ッ♡♡また……イく……ッ♡」
「いいよ、イって。でも……ちゃんと僕の名前呼んで、気持ちよくしてくれたの、誰か分かるよね?」
「童磨ッ……♡童磨じゃないと……ッもうダメ……ッ♡♡」
「うん……いい子♡ じゃあもっと……奥の奥まで、覚えさせてあげる♡」
再び深く突き上げられて、猗窩座の身体は限界を超えた快感に震え続けた。涙がこぼれても、声にならなくても、童磨は愛しさと独占欲をこめて優しく壊していく。
「全部、僕のもの……君が壊れるまで、やめてあげないよ♡」
「うあッ♡ッあぁ……ッあぁああ♡♡♡もぉ……ッイく……ッ♡♡童磨ッ……♡♡」
意識がまた溶けかける中、童磨の名前だけが口からこぼれた。快楽も愛も、全部童磨のもの──そう身体に教え込まれるまま、猗窩座はまた果てていった。
「……ねぇ、今日はもう触れなくてもいいかな」
童磨は猗窩座の身体に指一本触れず、顔を近づけて、唇すれすれの距離で囁いた。
「……ッな、に……童磨……」
「僕の声だけで、君の全部、溶かしてあげる……♡」
その言葉だけで、猗窩座の身体がぴくりと震える。すでに何度も快楽に沈んだ身体は、童磨の低く甘い声だけで反応してしまっていた。
「ほら……思い出して? 僕に奥をぐちゃぐちゃにされて、何度もイったとこ……」
「ッひ……ッ♡や……やめろ……ッ♡それだけで……ッ♡」
「可愛いね……ほら、今もここ……熱くなってきてるでしょ? 触れてないのに、こんなに♡」
「ッうそ……そんなわけ……ッぁあッ♡♡」
童磨の言葉が耳に落ちるたび、下腹が熱くてたまらなくなっていく。
「僕の声……好きでしょ? 耳に響くだけで、奥がきゅって締まってるの、わかるよ……♡」
「童磨ッ……やだ……ッ♡声、だけで……ッ♡い、く……♡♡」
「イってごらん……触れてないのに絶頂する、可愛い君を……僕に見せて?♡」
「あッ♡♡やだッッ♡やだ……ッイく……ッいっちゃうッ♡♡童磨ッ♡♡♡」
言葉だけで──耳元に囁かれた甘い愛撫だけで、猗窩座はびくびくと腰を跳ねさせて、果ててしまった。
触れられてないのに、意識を飛ばすほどの快楽を刻みつけられて。
童磨は、満足そうに唇を寄せて囁いた。
「……ね、声だけでイっちゃうなんて……もう君、完全に僕のだよ♡」
「……ね、今から少しのあいだ、君の目を奪うね」
ふわりと柔らかな布が、猗窩座の目元にかけられる。視界が奪われた瞬間、全身の感覚が研ぎ澄まされるのを感じた。
「と、うま……ッ何、する気だ……」
「何をするかなんて……わからないままの方が、感じちゃうでしょ?」
耳元に落とされた声が甘く湿っていて、それだけで背筋がぞくりと震える。
「さぁ……どこを触られるか、どんなふうに愛されるか……全部、僕の好きにさせてね」
「っ……あ……♡」
そっと指先が鎖骨をなぞる。次に唇が、肩先を優しく噛んだ。どこに来るか分からない、その緊張と期待が熱になって、猗窩座の奥をジリジリと焼いていく。
「ほら、声……我慢しないで? 僕の愛撫だけが、君のすべてなんだから♡」
「童磨……ッひ、あ……ッ♡♡」
耳たぶを甘く吸われた瞬間、猗窩座の喉から勝手に声が漏れる。視えない恐怖と期待の混じった興奮に、下腹が疼いてどうしようもなくなる。
「ねぇ、感じる? どこを触られるかわからないまま、全部愛されるの……ゾクゾクするでしょ?」
「んぁ……ッ♡やだ……ッ♡もう……ダメッ……♡♡」
「まだダメだよ、もっと奥……もっと敏感なところ、いっぱい弄ってあげる……♡」
唇が下へ下へと這っていき、突然、最も熱を持った場所にふっと息を吹きかけられた瞬間──
「ひゃッ……♡♡ッあああッ♡♡♡いくッ♡いくッ……ッ♡童磨ッ♡♡」
「ふふ……触れてないのにこんなに感じちゃって……ほんと、可愛い♡」
視えない世界の中で、童磨の声と愛撫だけに溺れて、猗窩座はまた果てていく。何度でも、何度でも。
「ねぇ……声、震えてるよ?」
囁きはもう鼓膜を溶かすほど甘くて、それだけで呼吸が乱れる。視界はまだ、柔らかな布に遮られたまま──
「見えないまま、どんな顔してるのか気になるな……でも、今は声と反応で十分♡」
「童磨……ッお願い……ッ♡どこ、触れるか……わかんなくて……ッ♡♡」
「わからないのが、良いんだよ……♡」
柔らかな唇が頬に、喉元に、胸元に──優しく触れては離れていく。次に来るのがどこかも、何をされるのかもわからないまま、期待と焦らしだけで猗窩座の奥は熱くなっていく。
「触ってないのに……また、熱くなってる。どれだけ僕に欲しがってるの?♡」
「ちが……ッ♡童磨、が……ッ意地悪……ッ♡♡」
「うん、もっと意地悪しちゃおっか♡」
そう言った瞬間──唐突に脚を大きく開かされ、鋭く深く突き上げられる。
「──ッあああああッ♡♡♡ッやぁッッ♡奥ッ♡いきなりッ♡♡♡」
「ふふ……ほら、どこに来るかも分からないでしょ? でも奥、当ててあげる♡ ここだよね?」
「ッうああッ♡そこッ♡だめぇッ♡ッ童磨ッ♡♡やだッ♡イくッ♡♡♡」
「イって、何度でも。君が壊れるまで、囁いて、キスして、貫いて……全部僕で染める♡」
そう言いながら唇を奪われ、腰を突き上げられ、奥を押し広げられ、猗窩座の身体はもう理性も名前も溶かされて──
「もぉッ♡だめッ♡童磨の声でッ、動きでッ……全部でイっちゃうッ♡♡♡ッあああぁッ♡♡♡」
「可愛いよ、猗窩座殿……もう全部僕のものだね♡」
視えない世界の中、激しさと囁きに翻弄されて、猗窩座は何度も果てていった。愛されながら壊されて、壊されながら愛されて……童磨の中でしか、生きられない身体に。
「ん……っ……もう、朝……か……?」
目隠しを取られて、かすかな明かりが視界に差し込む。けれど、身体はまだ熱く、怠く、まともに動かせない。
「おはよう……猗窩座殿♡」
耳元に、またあの甘くてとろける声が落ちてくる。
「もう朝なのに……どうしてこんなに可愛いままなんだろうねぇ?」
「っ……童磨……まだ、続ける気か……」
「うん、だって……終わるわけないでしょ? 君が僕のものでいる限り、朝も夜も関係ないよ♡」
そう言って、童磨は猗窩座の指先を優しく舐めて、それから腰の奥へそっと手を伸ばす。触れた瞬間、猗窩座の身体がびくりと震える。
「ひッ……♡や……そこ……もう……♡♡」
「朝だからって、休ませてあげるわけないよ……まだこんなに、僕を欲しがってるのに♡」
「欲しがって……ない……ッ♡やめろ……ッッ♡♡」
「じゃあ、どうして……ここ、きゅぅって僕の指を離してくれないの?♡」
くちゅ、くちゅと音を立てて指を出し入れされるたびに、猗窩座の呼吸は乱れて、涙が溢れてくる。
「童磨……ッ♡もう……何回……ッいかされて……♡」
「数えてないよ?♡ だって、終わらせるつもりないから♡」
そしてまた唇を奪われ、脚を割られて、奥を満たされる──
「朝になっても、君は僕のままだよ……壊れるまで、いや、壊れても……ずっと♡」
「やだ……ッ♡童磨……もぉ……イくッ♡♡♡またッ♡♡♡やめてッ♡♡♡ッあああッ♡♡♡♡」
何度も絶頂させられて、涙も声も枯れて、でもまだ愛される。童磨の腕の中、朝も昼も夜も、終わりなんて与えられない。
「ずっと一緒にいようね……猗窩座殿♡君が壊れても、僕がずっと直して、また壊してあげるから♡」
「……ねぇ、猗窩座殿」
童磨の声は、囁くよりも優しくて──まるで恋人に語りかけるようだった。
「君の全部……もう僕のものでしょ?」
「……あぁ……おまえ、の……だ……童磨……ッ♡」
何度も快楽に晒されて、猗窩座の瞳は潤んだまま、ただ童磨を見上げることしかできない。
「嬉しい……♡じゃあね、最後に、君の心の奥も壊して、愛して、僕だけにしてあげるね」
童磨はゆっくりと猗窩座に口づけて、指を絡め、そして深く──本当に深く、奥まで一体になるようにゆっくりと挿し込んでいく。
「ッ……あ……ッ♡また……っ♡♡」
「ん、感じて……僕の形、身体に覚えさせたみたいに……心にも刻むから♡」
熱くて、深くて、優しくて──でも逃げられない。快楽じゃない、これは“愛”だと、猗窩座の心が理解してしまう。
「ッ童磨……♡もう……おまえ、しか……♡感じない……♡」
「うん、いい子♡ 僕のことだけ、求めて、泣いて、甘えて……全部見せて?」
「ッあ……だめ……ッ♡♡奥ッ……また……ッ♡イく……ッ♡♡」
「一緒に……果てようね、猗窩座殿♡最後の最後まで、僕の中で、僕のために……♡」
「あっ♡あああああッ♡♡♡童磨ッ♡♡ッすき……♡ッすき……♡♡」
全身が震えて、涙がこぼれて、名前だけを叫びながら、猗窩座は快楽と愛に堕ちていった。
童磨は優しく抱きしめたまま、囁く。
「ねぇ……もう逃がさないよ。君はずっと僕の愛しいもの。心も身体も、命ごと全部……僕だけの、猗窩座♡」
そして──夜は静かに、甘く終わった。だれにも壊せない、ふたりだけの愛で。
コメント
8件
あこれすごい好き
す、すごすぎます!? 文字数どのくらい行きましたか、?
10万はーとありがとうฅ”