テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ほっかい広産🧂
36
スノーホワイト内にある最高司令官が座するとある一室。そこにリーマルと司令官兼基地の代表『ハーマルト・アイアンハート』が二人話をしていた。
「代表…。先日のアレン訓練員とルーシュ隊員の二人による近辺のエネミュウ掃滅作戦ですが、グリーンベル出身のルーシュ隊員の独り言、及びアレン訓練員に付けたカメラの映像からエネミュウの活動が活発になってきております。」
「そうか…。『マザー』による災厄も近いかもしれないということか。」
「再び『スターダスト事件』が起きるかもしれません。そこに向けて訓練員を多く呼び込みじっくりと育てる予定でしたが、スノーホワイト付近ですら既にセプライアが生まれるセプルアが湧くことも確認できてます。少し危険ですが訓練員をこのままじっくり育てるのではなくアレン訓練員と同じように上級隊員とツーマンセル、スリーマンセルで組ませて実践を積ませる方がよろしいのではないでしょうか?」
「そうじゃな。『スターダスト事件』はアラン隊員とその仲間たちのおかげで最小限の被害で、最大限の成果を挙げた事件じゃ。英雄と慕われるような出来事であると同時に私達はそんな貴重で優秀な人材を失ってしまった恥ずべき出来事でもある。同じ過ちは繰り返させてはならない。あの時と比べて私達は力を付けた。安定した『BS』も開発に成功し、簡易的なものであれば量産もそろそろ出来ると聞いた。これがあればマザーを倒すことは難しくは無い。更に先日緊急で使った新型BS名を確か『ケンプファー』と言ったか?彼もいる。この星に落ちてるのは確定なのだから彼を見つけることさえ出来ればマザー討伐も目の前だろう。」
「…あとはアラン隊員が最期の無線で残した彼女の存在です。」
「この寒波に襲われた世界でも生き抜いていた『雪族』その種族の一つ星詠みの一族『星族』彼らを見つけ手を取り合うことが出来ればだな。」
「サクシャス含む偵察隊を組んで既に探索に出てもらっています。あとは彼らからの報告を待ちましょう。その間に訓練員を実戦に慣らすカリキュラムも組んでおきます。」
「あぁ頼んだぞリーマル教官。ほか基地の教官にも私の方から伝えておこう。」
「ありがとうございます。では、私はこれで失礼します。」
一礼し部屋を後にするリーマル。それを見送ったあと机の引き出しからタバコを取り出し火をつけ背後にある大きな窓から空を眺め、一服し『スターダスト事件』について少し思い出す。
「アラン隊員……。本当に惜しい人を無くしてしまった。当時の私に技量がなく君を生かして帰還させることが出来なかった。同じ失態はせぬ…。お主が残したその希望の闘志は今の若者にも引き継がれ、お主の勇気ある行動は伝説となり英雄視されておる。いつまでも記憶の中にお主は生き続けておる。今度こそ私はマザーを討つ。」
静かな部屋に一人の老人の決意が小さく響く。
「あっ!いたいた!アレン君!!」
食堂で昼食を取っていた彼の元に以前共に作戦を共にしたルーシュが現れる。
「あれ?ルーシュ先輩どうしたんすか?」
「実はリーマル教官から呼び出しがあったから探しに来たんだよね。」
「俺も呼び出しなんすか?」
「僕も呼ばれてるしこの前の一件についてじゃない?」
「飯食ってるんで遅れるって言ってくれます?」
「まぁ、昼休憩後だからまだ時間あるよ。」
「そっか。そんじゃあ呑気に飯食ってるわ」
「飯食った後どっか行かれても困るし僕もここで君がご飯食べ終わるの待ってるよ。」
「別にどこにも行きはしないけど…。まぁ、そこにいるならなんか話してよ。」
「うっわ!最低なフリだねそれ!?まぁ、じゃああんま興味無さそうだけどエネミュウの親玉とも言われてるマザーについて少し話そっか?」
「マザー?」
「まずエネミュウがなんなのかって言うのは知ってる?」
「バケモン。」
「そうだけどそうじゃないでしょ…。まぁアレン君でも分かるようにざっくり言うと地上にも宇宙にも適用してるとんでもない生物でその種類は多種多様ってこと。」
「何その僕が考えた最強の生物みたいなの。」
「そう言われても事実だからこれは仕方ないね。もちろんみんながみんな宇宙適性がある訳じゃないよ?例えばセプルなんかは地上での活動をするけど、水中や空中にいることはできないしね。あくまで『エネミュウ』ていう生物の種類によって活動できる場所が違って、その中に宇宙も入ってるってだけ。」
「そんで?エネミュウ自体がなんなのか分かったが肝心のマザーについてはなんも分からんぞ?」
「マザーと呼ばれるそのエネミュウは名の通りこの地球にいるエネミュウを生み出した諸悪の根源と言われており、超大型エネミュウということが分かってるんだ。彼女は宇宙からこの星に降り立ちここを根城にしてる生物であり、僕達の目的はそのマザーを倒すこと。人間のエゴを全面に出すなら彼女との共存をしたいところだけど、どうだろうって感じ。」
「討伐ってのはまぁ理解できるが、共存って事は和解でもできるのか?」
「過去に『アラン隊員』がマザーと言葉を交わしたという記録が残ってるから少なくとも人と同じレベルの知能は持ってると言われてる。」
「くっそデカくて人と同じ知能を持つ、か。そんな奴と俺ら戦おうとしてるのあまりにも無謀すぎるな。」
「けどエネミュウをある程度倒したりしないと僕達の生活圏内は広げることができないからね。」
「まぁ、人のエゴは今に始まったことじゃねぇからなんとも言えねぇが、お話できるなら共存の道もあるのかもしれんな。俺ら末端はその現場に向かえるか分からんけど。」
「……だね。」
「そんじゃあ飯も食い終わったし、鬼教官のところに向かいますかな。」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!