テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
翔太の声は、小さく震えていた。
「……ぼくに、生きてる意味なんてない」
点滴の管がかすかに揺れる。
「だから……どうせなら、死んじゃいたかった」
その言葉の途中で、息が詰まったように喉が震えた。
そして初めて、涙がこぼれた。
ぽろ、ぽろ、と。
止め方が分からないまま落ちていく。
病室は一瞬、音を失ったみたいに静かになる。
辰哉は言葉を失い、
照は拳を握ったまま動けず、
康二は目を伏せて唇を噛んだ。
大介も蓮も、呼吸の仕方を忘れたように立ち尽くす。
亮平だけが、ゆっくり一歩近づいた。
でも、すぐには触れない。
怖かった。
今触れたら、もっと壊れてしまう気がして。
「……意味なんて、なかったんじゃない」
亮平の声はかすれていた。
「見えてなかっただけだよ」
翔太の涙が止まらない。
「でも……だれも……」
言葉が途切れる。
胸が苦しそうに上下する。
「だれも、ぼくのこと見てなかった……」
その一言に、辰哉の目が揺れた。
否定できなかった。
亮平は唇を噛んで、それでも続ける。
「見てたつもりだった。でも違った」
「ごめん、翔太」
その“ごめん”は軽くなかった。
言い訳でもなかった。
ただ、事実として落ちた言葉だった。
翔太は涙でぼやけたまま、亮平を見る。
まだ怖さが残っている目。
でも、どこかでずっと求めていた視線でもあった。
辰哉がようやく声を出す。
「翔太」
「生きてる意味なんて、今すぐ分からなくていい」
「でも、お前がいなかったら……俺らは今こうやって立ってられなかった」
照が小さく続ける。
「本当に気づけんかった。本当にごめん」
康二も震えながら言う。
「お前のこと、ちゃんと見れてなかった」
大介も、やっと言葉を絞り出す。
「ひとりにしてた……」
いろんな後悔が、病室に落ちていく。
翔太はただ泣いていた。
ずっと我慢してきたものが、
今になって溢れているみたいに。
亮平はそっと手を伸ばして、
今度は逃げられてもいいと思いながら、
翔太の指先に触れた。
「ここにいるよ」
「もう、ひとりにしない」
その言葉が届いたかどうかは、すぐには分からなかった。
でも、翔太の涙だけは、
少しずつゆっくりと落ちる速さを変えていった。
なんか、切なくてすみません!!
#BL
kaede🍁
36,344
#いわふか
雪月❄️
3,099
1,554
コメント
18件
続き😱 💙が幸せそうに笑える様になる 続きが読みたい😱
😭ガチ泣きしてます。。。続き待ってます😭😭😭