第2話
どうもアールです。
やっと2話が完成しました。前の話からどれぐらい経ってるかなと見てみたところ、2ヶ月ちょいいってました。時間がかかり過ぎているところをどうにかしたいですね。
***
ワースが失踪した。寮の部屋にワースの物はほぼすべて無くなっており、痕跡も手掛かりも見つからないという事だ。
「は、ワースが失踪…だと?」
「ああ、昨日の夕方頃に連絡が入った。同室者が部屋に帰ってきた時に気付いたと証言している。」
「手がかりは、何も無いのか?」
「今のところ、何も見つかっていないらしい。部屋も確認したが、もぬけの殻だったそうだ。」
一体ワースに何があったんだ。痕跡も一切見つからないだと?
頬に冷や汗がつたった。
「オーター、焦る気持ちは分かる。だが落ち着け。今、学校の教師や彼の友人たちに話を訊いている最中だ。救助隊の手配もしてある。」
「一度、彼の部屋に行ってみるといい。」
「っ、…。分かった。」
短くそう応えると、少し力無い足取りで執務室を後にした。
***
オーターはイーストン魔法学校に着くとワースの寮室へと向かおうとした。そこで気づいた。
ワースの部屋の番号がわからない。
校内で遭遇する事は何度かあったものの、言葉を交わす事など一度も、本当に一度も無いまますれ違うだけだった。部屋の番号などわかるはずもなかった。
最後に見かけたのはいつだっただろうか。
自分は兄だというのに、ワースについて何も知らなかった。兄として振る舞えた事など、幼少期頃しか無い気がする。だが、ワースはまだ幼かったのだ。記憶も曖昧なのであればきっと意味はない。
そう考えるのはさておき、ワースの寮室はどこだろうか。ライオに訊いておくべきだったか。
向かおうとした矢先、ある1人の生徒がオーターに話しかけた。
「あの、オーター・マドル様ですよね?」
声のする方向へと振り向くと、髪を後ろで束ねている長髪の男子生徒が立っていた。その隣にはレアン寮の監督生、アベル・ウォーカーが並んでいた。
「ワースの件についてここにいらしたのですか? それでしたら私達から話したいことがあるんです。」
***
オーターは2人に連れられ、自習室へと案内された。ここの自習室はあまり人が来ないらしく、話をするのに丁度いい。
長髪の生徒の名前はアビス・レイザーといい、ワースと同室だと話した。
「ワースはここの自習室によく勉強しに来ていたんです。静かで集中しやすい言っていました。」
此方の椅子にどうぞ、と指し示される。
「…話したいこととは何だ?」
「この前、ワースに一通の手紙が届いた時の話です。」
「ワースがその手紙を受け取った時、一瞬暗い顔になったんです。」
「その手紙の差出人は?」
「訊いたところ、家からだと言っていました。多分父親からのものだと思います。」
「…あの人からか。それの内容は知っているか?」
「いえ、そこまでは知らないです。ですがいなくなる前、来週一度、家に帰ると言っていました。」
「あくまで僕の憶測にすぎないが、ワースは何かの出来事があって呼び出されたんじゃないかな。」
家からの手紙。ワースがいなくなったことになにか関係があるのか?
手紙が届いてからワースがいなくなったので、父親がワースの失踪に関わりがある可能性も考えられる。
「最近、ワースは前より顔が暗かった気がする。恐らく、ワースは家に呼び出されるのを分かっていた。ワースは頭の回転が速いからね。」
「あと、ワースが部屋に1人でいる時、独り言を聞いたんです。私がドアを開けようとしたときに、卒業した後旅にでも出ようかな、と。」
「今回ワースがいなくなったのは、それも兼ねているのかと私は思っています。」
「今知っている情報は以上だ。」
「…そうか、礼を言う。また、有力な情報があるならいつでも呼んでもらって構わない。」
「大切な友人のために協力するのは当然だ。」
「私達だけではワースは見つけられません。」
一つだけ、ワースがいなくなった理由がわかった気がした。考えられるとしたら、あの父親だ。あいつはワースに対して厳しく当たっていた。ワースは父親が期待を向けすぎたが故に、自身を追い詰めてしまっていた。
(まずはあいつの事から調べるのが先か…。)
ここでまた区切ります。次はもう少し早く書けるように頑張ります。誤字やおかしいなと思ったところよかったら教えてください。
ちょっと雑かもしれません。
そういえばもうすぐで中間テストなんですよね。頑張らなければいけません。嫌だなぁ…
♡の数ちょっと上げちゃいます。
next▶︎▶︎▶︎♡⤴︎1000
タピオカ飲みたい。
コメント
4件

アールさんお久しぶりです!更新楽しみにしてました。兄弟でありながら何も分からないというのは今回の件のような時に大変だし、寂しいなと思いました。アベルとアビスがいて良かったと思いました。 続きが楽しみなので多めにいいね押しときました👍