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放課後薄暗い校舎裏に私はまた来た
奥には二人の影が先にいた
「来ないかと思ったよ。莉緒菜ちゃん」
兄の方が笑いながらそう言った。甘い声甘い笑顔で
こんなん女イチコロやん。
恋を知らない世界では無い感情かもしれないけどこれはやられる。
「私を読んだのはサンドバッグの為ですか?」「そんなつまんないことしないよ」「じゃ、じゃあ」「俺らとデートしようよ」は?デートそんな単語普通に生きてたら知らないはず。
竜胆と言われていた弟の方を見たらうんざりとした顔をしていた。
どうやら苦労人のようだ。
「ダークウェブで恋愛小説読んでる莉緒菜ちゃんなら知ってるよね?」
「ッどうして知ってるんですか?」
「俺が昨日見た画面その画面だったぞ」
竜胆が冷静につっこんできた。
やってしまっと思った。
あの画面さえなければこんなことには…
「で、莉緒菜ちゃんどうする?俺らとイケないことするか、大人しく政府に引き渡されるから」
「イケないことっていう言い方やめてくれませんか?なんか嫌なので」
「なんでさ?特に意味はないよ。それとも莉緒菜ちゃんは…」
「分かりました。貴方達とデートしますよ。これで黙っててくれますか?」
なんでこんなイケメン達が私なんかと、
他の女侍らせて遊んだ方が楽しいと思うのに
「じゃあ早速町に行こうか」「はい…」
いざとなったらこいつらを警察に引き渡せばいいか。
暴力沙汰起こしてたしきっと何かはあるだろう
来た場所は若者の街、原宿。裏は大人の世界だけと…
「莉緒菜ちゃんはいあーん」いつの間にか兄の方がクレープを買ってきていた。
そして何故か私にクレープを差し出してきていた。
固まっていると、「仮にでもデートなんだよ。恋人と言えばこれでしょ」
ボソッと耳元で言われた。耳がヤバい…
「分かりましたよ」私は乱暴にクレープを奪い取り大きな一口で食べた。
「竜胆さんもどうですか?仮にでもらしいですよ」「あーじゃあ貰うわ」
そう言いながらクレープを受け取っていた
「莉緒菜ちゃんはなんで竜胆の事名前で呼ぶのに、俺のことは名前じゃないの?」
仮にでもといいたそうな顔だった。
「貴方が名前教えてないんでしょ?知らないなら名前呼べないですよ。それとも名無しのごんべいさんと呼べばいいですか?」
「あ、俺の名前は蘭だよ。蘭ちゃんって呼んでね」ウゲっぶりっこかよ
竜胆は吐きそうな顔をしていた。
なんか少し楽しいな…
なんて今までが辛すぎてこんなことでも
楽しいと思えてるだけだよね。