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107 - 第59話:家庭のサイコパス動画

2025年11月26日

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第59話:家庭のサイコパス動画



夕暮れどき。

リビングの照明がやわらかく灯り、水色のパーカーに短パン姿のまひろは、ソファに寝転がってヤマホを操作していた。


隣では、ラベンダー色のブラウスにベージュのスカート姿のミウ。

イヤリングを揺らしながら、コップに入ったエターナルシェル水を手にしている。


「ほら、また“おすすめ”に出てきたよ」

まひろが画面を見せると、タイトルには大きく「サイコパスとは?」と表示されていた。


再生を押すと、明るい音楽とともに協賛エンターテイナーの映像が始まる。

緑のスーツを着たさんかくという男性のキョウテイが、満面の笑みで語りかける。


「サイコパスは危険な言葉を使う人たちです。たとえば──」

直後に画面はぼかされ、ピー音が流れる。


「こうした言葉を口にすると、安心が壊れてしまうのです」


まひろは首をかしげながらヤマホを持ち直す。

「でも、なんでぼかしてるの? ちゃんと教えてくれたほうがいいのに……」


ミウはふんわり笑い、エターナルシェル水を一口飲んだ。

「え〜♡ ぼかしてあるから安心なんだよ。

危ない言葉を知らなくても、サイコパスは悪いってわかるでしょ?」


動画の最後には、明るいナレーションが響く。

「サイコパスを避けて、安心の未来を! 今日もアンズイでしめくくりましょう」


画面に「オワリ」の文字が流れた瞬間、まひろとミウは自然に声を合わせて言った。

「アンズイ!」


小さなリビングに、安心の呪文のような声が響いた。


カメラの赤いランプが、二人のやり取りを静かに記録していた。


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