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【二年後】


・:.。.・:.。.



「高山和樹」はその年の4月に、その学部では日本一と言われている大阪は「近畿大学理工学部 ・機械工学科」に入学した



それも【金型3Dキャド工学】で有名な父の名声のおかげですんなり入れたのだが、和樹に父ほどの才能がないとわかると、教授達の目は数か月もすると冷たくなった、



「3Dキャド工学の高山隆二の息子」と言うレッテルを貼られていなかったなら、それなりに将来性のある優秀な学生として認められていただろうけど、いかんせん、あまりにも周囲の期待が大きすぎた



同じ授業を取っているクラスメイトも最初はライバル視していたが、やがてそれが同情にかわり、ついには好意を示すようになった



和樹は父が嫌いだった、二年前に脳梗塞を10年も患って死んだ母に、父はとても冷たかったし、とてもではないが母の話で二人は学生結婚で22歳の時に熱々に愛し合って自分が出来て結婚したとは信じられなかった



特に母が脳梗塞を患ってからは、手脚を引きずる母を、父はどこか毛嫌いしているようにも感じた、幼い子供の目から見ても若くてハンサムな父が金型工学で名声を浴び、世界中を飛び回り出したのも、その頃からだ



なので、幼い和樹と5歳離れた妹の鈴子と父、母と四人で家族旅行に行った記憶もなければ、誰かの誕生日を祝った経験もなかった



家の中は常に殺伐としていて、母が亡くなってからは、父は酒浸り、幼い鈴子の世話は家事代行の子守り役の仕事になった



和樹は早く一人前になりたかった、父と比べられるのもまっぴらだし、あの父は世間では優秀な理工学者で有名かもしれないが、変な陶器を集める趣味があるし、世界中に金型の工場を持っていて、いつも出張で家にいない、和樹の目から見ると夫や父親としては失格だと思っていた



それでも大学にも沢山友達が出来て、それなりに楽しく過ごしている、ある夏休み前



近大通りの学生レストランの通りに駐車している自分の車の前で美しい少女が立っていた




和樹はハッとしてその場に固まった・・・




とても綺麗な女の子だった、すらりとした体つきに、茶色の艶やかなロングストレート、きめの細かい肌、卵型の輪郭、そして・・・吸い込まれるような大きな茶色い瞳、ノースリーブのコットン地のワンピースを着ている



彼女はあまりにも透明感があってこの世のものとは思えなかった

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