テラーノベル
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身体が鈍く空気を切る音とともに、星華の喉にカッターが突き刺さった。
「星華!!」
梨々花は目の前で倒れる星華の身体を支えようとしたが、そのまま力なく崩れ落ちていく彼女を抱えきれず、地面に膝をついた。
星華の喉からは鮮血があふれ出し、白い肌を朱に染めていく。血は梨々花の腕を伝い、地面に広がりながら暗い染みを作った。
「嘘でしょ……星華……」
必死に手で傷口を押さえるが、止血などできるはずもない。
赤黒い液体は梨々花の指の間からあふれ出し、温かいはずのその感触が、むしろ冷たい絶望となって彼女の心を締め付けた。
星華の顔はみるみるうちに青白くなり、瞳の焦点が徐々に合わなくなっていく。
「星華! 星華、お願いだから……死なないで……! 死なないでっ!!!」
梨々花の叫びは震えていた。目の前の親友の命が、自分の手の中で消えようとしている。その事実に、身体が震え、頭が真っ白になりそうだった。
しかし、星華はもはや声を発することすらできない。ただ、苦しげに口を開き、何かを伝えようとしていた。
「だめ、話さないで……お願いだから、頑張って……!」
だが、梨々花の願いも虚しく、星華の手が力なく地面に落ちた。
「星華!!!」
梨々花の悲鳴が響き渡る。その声はあまりにも切実で、あまりにも絶望に満ちていた。
雫は震え、肩を上下させながら梨々花を見つめていた。血に濡れたカッターを持つ手が、微かに痙攣している。
「なんで、星華……」
梨々花の涙が、星華の頬を濡らした。もう彼女が応えることはないとわかっていながらも、梨々花は必死に呼びかけ続ける。
その時、兵士たちが黒い布を持って現れ、無言で星華の遺体にかぶせた。
「やめてえええええ!!」
梨々花は抵抗しようとするが、虚しくも星華の身体は布に包まれていく。
「うああああああっ!!!」
梨々花は子供のように泣きじゃくりながら、星華を抱きしめた。
その光景を見ていた雫は、ふと動きを止めた。そして、震えていたはずの指が、ゆっくりとカッターを拾い上げる。
「……今度は、あんたよ」
低く、感情を押し殺した声だった。
梨々花は涙に濡れた顔を上げた。
「……え?」
「……あんたたちがいると、サークルの雰囲気が変わるのよ……我慢してたけど……」
雫は冷ややかな目で梨々花を見つめながら、再びカッターを振り上げた。
しかしその瞬間……
「やめろっ!!」
鋭い声とともに、ハルキが勢いよく飛び込んできた。手には適当に掴んだ剣山が握られている。
彼は梨々花と雫の間に立ちはだかり、剣山を突きつけるように構えた。
「よせ、ハルキ……」
背後から、源喜が言った。
「お前に、できるのか?」
その言葉に、ハルキの動きが止まる。
源喜の言葉を聞くだけで、ハルキは自然と震え、動きが止まる。
ハルキは迷う。震える手で剣山を構えるが、足元がふらつく。
その一瞬の隙を見逃さず、雫が梨々花の前に立った。
「……邪魔しないで」
冷酷な囁きとともに、カッターが振り上げられる。
「梨々花!!」
ハルキの叫びが響いた、その時――
「うああああっ!!!」
「きゃぁあああああっ」
鈍い音と二人の叫び声とともに、雫の身体が崩れ落ちた。
コメント
1件
うわあああ星華が…!?😭💔 あまりにも壮絶すぎて言葉がでないよ…梨々花の絶叫が胸に刺さりすぎて読んでるこっちまで苦しくなった。。雫の「あんたよ」の冷たさも怖すぎるし、ハルキが飛び込んできた時は一瞬希望が見えたのに源喜の言葉で止まっちゃうもどかしさ…!最後の展開、どうなるの!?続きが気になって仕方ないよ〜麻木香豆さん、この感情の振れ幅やばすぎます😭✨
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