テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
1,038
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
大型エネミュウパランザに襲われてから数日。訓練をする日々は変わらず毎日楽しく過ごしてきたとある日の出来事。
突如リーマル教官から呼び出しが入り司令室に足を運ぶアレン。
「お呼びでしょうか教官殿?」
「うむ。貴様に少し協力してもらおうかと。」
「自分がですか?」
「貴様はあの日自分勝手な行動から良くも悪くもエネミュウとの戦闘を経験した訳だが、それを活かして新入隊員目線での映像が得れると思ってな。」
「つまりこの後自分は外に出てエネミュウとの戦闘をするってことですか?」
「その通りだ。装備に小型カメラを付けるのでそれでとある任務に着いて欲しい。もちろん貴様一人ではなく付き添いはいるから安心しろ。」
「分かりました。ちなみに付き添いの方ってどなたですかね?」
「第一陣訓練兵輸送宇宙船で先に降りた人物だ。エネミュウの研究を主にしてるらしいが最低限の実力は持ってる。彼を見て奪える技術は奪っておくといい。いずれお前やほかの訓練兵も外に出る機会が増えるからな。」
「了解しました教官殿!」
その後施設の外に行き指定されたポイントに着くと先に一人誰かがいた。
「あぁ、君がアレンくんだね?」
「そうですけど、あなたは?」
「ごめんごめん名乗るのが先だったね。僕は『ルーシュ・サンタリア』つい最近こっちの基地に配属されたんだ。前は『グリーンベル』て基地にいたんだ。 」
そう話す彼はメガネをかけ腰にメモ帳のようなものを装備した如何にも非戦闘員のような見た目をしていた。
「えっとぉ……初対面でこういうこと言うのは良くないって分かってるんですけど言わせて貰ってもいいですか?」
「ん?」
「ルーシュ先輩…本当に戦闘できるんですか?」
「あっはっはっ!まぁ、そういう感想が出るよね!大丈夫大丈夫!よく言われるから特に気にしてないよ!」
「てことはじゃあ実力は…!?」
「あぁそれは本当にない!」
「えぇ………。」
「僕が最初にいたグリーンベルって基地はエネミュウ達を捕獲し研究することを目的とした場所だからそこにいる隊員の半分くらいは戦闘はあんまり出来ないんだよね!僕もその一人なんだけど、エネミュウに詳しい人が各基地にいた方が戦闘がスムーズになるって言うことで、異動してきたんだよね僕。だから戦闘に関しては正直中の下くらいの腕前だと思ってくれていいよ!」
「ほんとうに申し訳ないんですけど頼りないって言葉がピッタリ過ぎないです?」
「だからこの話を受けた時僕でよかったのかをリーマル教官に聞いてみたんですけど、僕自身の腕を上げるのも兼ねてるとか言われて来てるって感じです!」
「実質訓練兵二人で死地に向かうようなもんじゃないスか!?」
「大丈夫大丈夫!戦闘の腕前が無くても僕が知識でカバーするから!」
「いや先輩なんですから戦闘でも活躍して欲しいんですけど!?」
「そうは言ってもこのミッションの内容としては基地周辺にできたセプルアを破壊するだけのものだから活躍も何もないと思うよ!」
「なんでそんなケロッとしてるんです!?」
「いや〜、エネミュウを近くで観察できる機会なんて今の僕じゃそうそう無いからねぇ?見れるってだけでワクワクが止まらないんだよね!恐怖心よりも好奇心の勝ちみたいな感じ!」
「サイコパスかなんかでしょ先輩……。」
「まぁ、とにかくリーマル教官から今回のミッションのポイントは聞いてるからそこ行くよ!」
「えぇ……。」
不安ながらも先輩にあたるルーシュと共に雪道を警戒しながら歩いていくがルーシュは警戒と言うよりも双眼鏡を片手にエネミュウを見つけに行くような動きをしていた。
「あのー?ほんとにこっちであってます?」
「大丈夫大丈夫!リーマル教官が教えてくれたポイントと周辺見てる感じの状況的に巣は移動してないからね!ただちょっと不安要素はあるけど。」
「えっなにそれこわい…」
「まぁ、僕の杞憂だと思いたいから言わないでおくね!」
「情報の共有って大事だと思うんですよ先輩?伝えておいて損は無いんじゃないですかねぇ?」
「例えばそれを伝えたとしてその情報が頭の中をグルグル回ったらいざエネミュウとの戦闘になった時集中できる?ちょっと判断が遅れたら命を失うかもしれないんだ。だからなるべく余計な情報になるかもしれないものは僕個人の判断で省くようにしてる。さっきの杞憂に関してもそれで済めばいいし、そうなったらそうなったでその時に対処を教える。僕もそうだけど、訓練兵君たちは学ばないといけないことが山ほどあるのに更に追加の情報で頭をパンクさせるのは頂けないからね」
「あぁ……意外とちゃんとした解答が返ってきてビックリした。」
「さて、そんなこと言ってたらまず最初の地点に着いたよ。構えて!」
『アレン・ハーネスダインの視点録画開始します。』
「うぉ!?戦闘態勢入ったらカメラが勝手に起動した!?」
「こっからは君の動きが録画されるから何考えて行動したのか後でリーマル教官やなんならほかの生徒にもバレるから、説明求められた時ようにちゃんとこの時何を思ってたのか説明できるようにしておいてね!」
「その余裕が俺にあったらの話ですけどねそれ!?」
以前も戦ったセプルとその巣であるセプルアだが巣の数は3つ早急に巣を叩かないと永遠とセプルを倒す羽目になるので一番近いセプルアを破壊しに行く。
「俺真正面の巣を壊すので先輩はカバー頼めます!?」
「大丈夫よ!僕は君を襲おうとするセプルを倒していくからね」
その言葉を信用してセプルを全て無視してセプルア目掛けてブースターを吹かしその勢いを殺すことなく蹴りを入れる独特な弾力があるがダメージがないわけでない。蹴りを入れたことでそこに穴が開き弱点と化したそこに鉛玉を撃ち込み、更に追い打ちで速射ミサイルも入れる。これだけ銃火器を喰らい耐えれるはずもなく一番近くにあったセプルアは爆散。これによりセプルの数も少なくなってより戦闘がしやすくなった。
「ルーシュ先輩!まずは手前のセプルアを破壊しました!」
そう嬉々として報告して後ろを振り返るとプラズマガンで痺れさせスケッチしたり、蕾のような箇所に触れて触感を確かめたりと戦闘員ではなく研究員としての姿がそこにあった。
「な、何してんすか?」
「決まってるでしょ?セプルの調査。グリーンベルにもいたけど強化ガラス越しでここまでじっくり見れなかったからね。」
「あ、あぁ……そうですか。」
「それより残り二つの巣も破壊しないとダメだよね!」
「いや、破壊しますけど先輩を手伝ってください!?」
「わかってるよ大丈夫!」
そう言いスケッチに使っていた本を腰のホルダーのようなところにしまい、右の太もものガンホルダーからハンドガンを取り出すや否や容赦なく蕾部分に撃ち込んでセプルを倒す。
「僕非戦闘員みたいなもんだから逃げやすいようにハンドガンにしてるんだ!単発の威力ならサブマシンガンよりも強いから安心してね!」
「まぁ…はい。分かりましたけど、セプル撃った時に飛び散った液体は拭ってくださいね?頬についてるんで。」
「これは失敬。それじゃあ同じように僕がセプルを引きつけるからアレン君はセプルア破壊を頼んだよ!」
その後最初に倒したセプルアと同じような流れで他二つの巣を破壊し、セプルもみな討伐完了したのであった。
『戦闘終了。アレン・ハーネスダインの戦闘録画終了します。』
「録画は戦闘終了後に勝手に止まるのね。それは手間かからなくて助かるわ。」
「………。うん、なるほどね。この感じだと恐らく。」
「ん?どうかしたのか先輩?」
「まぁそうですね、事が起きた方が自力を試せそうですし特に言わないでおきましょうかね。」
「え?」
「あぁ。こちらの話です。セプルの体液サンプルを得れたのでこれを持ち帰って教官を通し研究材料にできないかって話です。」
「とことん思考回路はエネミュウの事でいっぱいなのな?」