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49 - 「朝」❤️💙

♥

522

2025年04月29日

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「翔太、起きな。今日早いんでしょ。」


翔太がもぞもぞとベッドの中で動く。

半分顔が枕に埋まってて、髪もぐしゃぐしゃ。

布団を引き寄せながら、伸ばしてきた手が俺のTシャツの裾をくいっと引っ張る。


「ん〜……むり、、眠すぎ。」

「起きないと間に合わねーぞ」


そう言いながら、ちょっと笑って、ベッドに腰掛ける。

翔太が見上げてくるその目が、眠たそうで、甘えてて、ちょっとだけ拗ねた感じで――ずるいくらい可愛い。


「……キスしてくれたら起きる、」

「……は?」

「だめ」

「……いや、だめじゃないけど」

「じゃあ早くして」


俺は少しため息混じりに笑って、翔太の顔を両手で包む。

軽く唇を合わせて、それで終わるはずだったけど。


「ん……」


つい、もう一度。

今度は少し深く唇を重ねて、舌先を滑り込ませてしまう。


「……ちょ、まって……っ、」


ぺしっと軽く叩かれて、涼ようやく唇を離した。


「なに?」

「いや、なにじゃなくて。朝からそういうのは違うって」

「キスしてって言ったのは翔太じゃん」

「そうだけど、そーじゃない。舌とかいらないから、朝は」

「……じゃあ、夜はいいってこと?」

「涼太、しつこい」


そう言いながらも、翔太の耳まで赤くなってるのを見て、口元を緩めた。


「起こすためのキスのはずが、怒られちゃったなー」

「怒ってはないから……ありがと。頑張るわ」

「うん、気をつけて。帰ってきたらまた……な?」

「なにを“な?”だよ、バカ」


そう言いながら、翔太は小さく笑って出かける準備をしに部屋を出ていった。

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