こちらは一話完結になっております。
下手ですが温かい目でご覧ください。
俺の甘く儚い初恋。
俺は莉犬。高校一年の春に生まれて初めての恋をした。
背が高く、笑顔がかっこよくて、誰でも好きになっちゃいそうな完璧少年。
彼の名前はさとみ。
席が隣でよく喋るようになり、今では親友と言えるほどに仲良くなった。
好きになったきっかけはいつだったか覚えていない。
でも、ひとつだけ心当たりがある。
俺たちの学校は新入生を迎え入れる会的なことを毎年やっている。
在校生たちは、教室にお店を作ったり、外に屋台を出したりし、新入生は2人1組になってそれを回る、、
いわば、文化祭のようなものだ。
その時のペアがさとみくんだった。
彼は優しくて、人混みを歩いている時は、はぐれていないかこまめに確認してくれたし、
俺がちょっと疲れたなぁと思ったらすぐに気づいてくれて、一緒に休んでくれた。
たぶん、彼のそんな優しさに惹かれたんだと思う。
でも、俺のこの恋は叶わない。
だって、彼には彼女がいるのだ。
隣のクラスのとっても可愛い子。
ペアを組んだ時は同じクラスの人で組んでいたからわからなかったが、後日聞いたのだ。
邪魔しようとは思わなかった。
彼が幸せならそれでいい。
でも、やっぱり2人を見てると心が痛い。
あぁ、、、この恋は叶わない、無理だ。
でも、諦められない。
俺はどうしたらいいの?
神様に願ったら、聞いてくれるかな?
来る日も来る日も好きが増していく。
その度に胸が苦しくなる。
彼と仲良くしていても胸が痛くなっていく。
だって好きなんだもん。でも届かない。
そんなことを考えながら日々を過ごしていた。
そんなある日、彼がいつも以上に落ち込んでいた。
「どしたの?さとちゃん、、、なんかあった?」
「ん、、、実は彼女に振られてさ」
「カレカノ感が全くないって、、、」
「あんたみたいな男、一生彼女できねぇってさ、、、そこまで言う?www」
彼は笑っていたが、目は笑っていなかった。
あぁ、、、彼はまだ、彼女のことが好きなんだ。
振られたって聞いて一瞬でも舞い上がった自分が馬鹿みたいだ。
、、、恋って難しいし、儚い。
楽しいのかもしれないけど、それ以上に苦しい。
俺はその日、家に帰って泣きじゃくった。
彼が好きだ。頭がおかしくなりそうなほど好きだ。この気持ちは止まらない。
いや、止められない。
いくら泣いても、止められない。
この気持ちは、彼に届くことはない。
恋ってこんな感じなんだ。
初恋にしては過激すぎないか?www
俺はもう考えるのも嫌になって、そのまま眠りについた。
今日、莉犬の様子がおかしかった。
朝、俺が振られたって話をしたあたりからだ。
授業中もボーっとしてたし、いつもみたいにじゃれてこなかった。
気を遣ってくれているのか?
いや、だとしたら授業中のは何だ?
悩み事でもあるのか?
心配だなぁ、、、
ん?なんで?なんで、心配してるんだ?
友達としてもあるが、なんか違う。
今まで、莉犬を心配していた感情じゃない。
、、、友達に聞いてみよう。
友達に聞いてみたら、それは恋だ、と言われた。
俺はあいつが好きなのか?
でも、俺振られたばかりだそ?
確かに莉犬のことを可愛いと思ったことはある。
無邪気で、危なかしくて、目が離せなくて、笑った顔が可愛くて、、、
あれ?俺、もともと莉犬が好きだったのか?
だから振られる時にカレカノ感がないって言われたのか?
そんなことを考えていたら一通の連絡が入った。
莉犬 「会いたい」
莉犬からの一言だった。
返信しようと思って、開いた頃には取り消されてた。
俺は、余計に心配になり、莉犬の家へ行くことにした。
気の迷いで「会いたい」なんて送ってしまった。
まぁ、一瞬だったし気づいていないだろう。
そんなことを考えて泣いていたらインターホンが鳴った。
慌てて目を拭い、ドアを開けるとそこには、
彼がいた
「ど、どうしたの、、、」
「どうしたのじゃねぇよ、、お前が会いたいって言ったんだろ。」
あの一瞬のメッセージ、みてたの?
「あ、と、とりあえず入って」
「お邪魔しまーす、、、」
「、、、で、その目、どした?」
「へ?、、、」
「赤い、、泣いてただろ、、、なんかあった?」
「、、、、、」
「、、、俺、ちょっと話したいことあんだけど、、、いい?」
「、、、うん、」
「俺さ、、、莉犬のことが好きだ。」
「え?、、、、」
「家に帰ってからずっと考えてたんだけどさ、」
「まだ、別れたばっかだからあれかもだけど、、、俺と付き合ってほしい。」
俺は涙が止まらなかった。
ずっと聞きたかった言葉。
「好き」って言ってくれた。
「お、おい、、、どうした?、、、
そんな嫌だったか?」
俺が泣いていてあたふたしている彼をみて、
思わず笑ってしまう。
「違うの、嬉しいの、、、」
彼の表情が明るくなる。
「じ、じゃあ、返事は、、、」
「よろしくお願いします!」
俺の初恋は、一時は苦しすぎて諦めようとしたが、段々と甘くなっていった。
俺の甘く儚い初恋
コメント
2件
最高です〜👍 フォロー失礼します!
恋が叶って良かったね〜😭