この作品はいかがでしたか?
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1 その絆は固く
1-1学校生活
1-2ためすぎた思い
1-3友達は少なくても、一人でも
1-1 学校生活
「大丈夫」
聞きなれない声が響く。少し低い声が安心ではなく緊張をもたらした。「大丈夫、大丈夫って言われてるから大丈夫」そう思っても焦るばかり。慣れない学校。引っ越してきたから友達も知っているひともいない。勇気など無い。失敗が怖い。嫌われる気がする。声をかけて成功する気がしない。出来るわけが無い。ネガティブ思考がめぐる。
「私一人だから一緒に遊んで!」
どこが暖かい声が身体に染みる。今なんて言った?「一緒に遊んで」って言った?なんで?「いっつもつまらなそうだよ」て家族から言われるのに?前の友達も言ってたのに?同じ一人だからかな…あ、それならつまらなそうにしてる人のほうが話やすか。
「いいよ。何で遊ぶ?」 そう聞くと即答で言われた。
「もちろん鬼ごっこ!」
「弱いよ?それでもいいの?」
「いいのいいの!遊ばないよりもまし!」
言葉がすみずみまで響き渡る。嬉しい。誘ってくれた。星一つ見えない心に綺麗な星が映ったような気分。朝にはならない。なぜなら綺麗な星のほうがずっといいから。結局何にしろ負けた。鬼になったら、ずっと追い付けないまま終了、逃げたら即つかまるという連続。
「ね?友達だよね?親友だよね?」
友達?こんななのに?こんなにショボいのに?「いいの?」って聞きかけたら、「そういう茶番は要らないの!友達は友達!親友だから!」っていう言葉でさえぎられた。
学校生活に慣れてきたころも、二人とも友達はお互いしかいなかった。それでも、お互い同士で助け合ったり、給食を食べたり、色々なことをこの一年間したのであった。
1-2 ためすぎた思い
とある男子は怒りっぽい性格だ。些細なことでもすぐにおおごとかのように怒る。些細なことで泣く、とある女子よりも困ることだ。ものに良くあたるため、ものが飛んできて怪我をしてしまうような子が出たりする。みんな、その子を止めようと必死で手を押さえたりする。
その問題児のとなりの席の子は物が飛ぶと、当たるため直撃し、怪我をする。うんざりだと言う顔をしながら保健室へ行く。おかしい話では無いはずなのに、問題児の男子は「なんでそんな顔すんだよ!お前が避ければいい話だろう!」といつも発狂している。口に出す前に手が動くんだからどうしようも無いのに。まさに問題児だ。
いつしか、となりの席の女子が耐えられなくなった。問題児が怒った時、物がまた直撃した。男子が「お前はなんで避けようとしないんだ!それなら怪我しなくてすむだろ!俺が怒られずにすんだのに!」と叫んでいる。その時だった。「問題児!黙ってろ!」と怒りに満ちたどす黒い声が聞こえた。「はあ?黙るのはお前だろ」と返事が帰ってきた。二人とも戦闘モードだ。「黙るのはお前だろ」と言う言葉に女子はガチになった。
「はあ?お前が口で色々という前に物を飛ばすのがいけないだろ!そもそもそんな些細なことで怒ってんじゃねえよ!この我儘が!毎回毎回そうなんだよ!物が飛んできては怪我をしてるの誰だよ!うちだろ!お前はいつになったら謝るんだよ?当てられてる被害者出そうちは!お前は加害者なんだぞ!謝れ!」論破で打ちのめされた問題児は謝ると共に、些細なことでは怒らないということを身に付けた。そして、その女子への憧れと好意を抱いた。
1-3 友達は少なくても、一人でも
友達は悩みを聞いてくれた。「友達は少なくても良くない?二人で深い絆を築けばさ~」友達が少ないこと。みんな五人以上は友達いるのに友達一人っていうのが悩みだ。「こんなんでいいのか?」って思ってしまう。「だってさ、みんなと違うのってなんか嫌じゃんか~」そういうと、「私だけが友達ってダメなの!?」と言った。「いや、そういう訳じゃないし、逆に一人とか少ない方が八方美人になりにくいからいいんだけどさ…」続きを言おうとしたら「じゃあ!じゃあ!私だけでいいよね!私前に友達から虐められてたの!話したりはしたけど一緒に遊ぶことは少なかったから…だからきっと虐められたの…でも君は違うでしょう?目でわかる!君は違う!優しい!だから私は貴方を親友にするの!友達…親友は一人でもいるだけ嬉しいの。一人でも、他の人は何十人友達がいて、自分だけ一人でもいいの!嬉しいの!どんなに少なくても、それだけでいいの!」
信頼してくれていることが嬉しかった。「嬉しいよ。頼ってね?悩みとか今みたいに聞くから。前みたいに溜め込まなくていいからね?」
「うん!勿論!」
このとき、本当の友達…親友のいる嬉しさを知った。親友と言う言葉の意味を初めてちゃんと知ったような感じがした。
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