今日はいつもの面子がアルフレッドの家に遊びに来ていた。
その場の流れで全員で夜ご飯を食べ終え、片付けおわったところである。
「あ、もうこんな時間ですね」
「そろそろお暇しますかー」
「そうだな」
菊とフランシス、アーサーが言い、腰をあげた。
「え〜〜、まだいたいよぉ〜〜……」
「ね〜、僕も楽しかったからまだいたいな〜」
少しごねているフェシリアーノとイヴァンが菊たちの言葉に相対して言う。
「我がまま言うんじゃない……」
ルートヴィッヒが呆れて言った。
「俺もみんなにいてほしいけど、まだ他の部屋は片付いていないんだよー……」
「………これでもこの部屋は片付けた、ということあるか……?」
「??そうだぞー?」
「…………(呆」
玄関で〝お邪魔しました〟や〝今日はありがとね〜〟などを言い、先頭にいた菊が戸を開けようとするが、ガチャガチャガチャ、という虚しい音が響くのみで一向に開こうとしない。
「あ、開きません…………、、!」
「え?行きは開いたのに?」
「はい………」
「鍵は………かかってないあるね……」
「What!?!?
イヴァン、君が勢い余って壊したのかい……!?」
「………何で僕なの?」
「だってイヴァンって入ってきたの最後だったし〜、力強いし〜…………あ」
しまった、とフェシリアーノが思うより前にはもう笑顔が怖いイヴァンの顔がすぐ近くにあった。
「すみませんでしたぁぁぁぁ〜!!」
「ふふ、そんなことで僕怒らないよ」
「………え、………」
怒ってない訳ないじゃんその顔……と思いながら聞いていたフランシスが異変に気づいた。
「……?
なんか焦げ臭くない?」
「「「「「「「え?」」」」」」」
確かに段々臭いが強くなってきた。それに黒煙まで。
「何事ですか……!?!?」
バタバタと全員で臭いと煙のある部屋へ向かった。
そこには、黒煙と火をあげたWi-Fiルーターが……。
「ヤバいヤバいヤバいヤバい………」
「と……とにかく火を消すぞ……!!」
事後。お陰で圏外+施錠された最悪なアルフレッド宅になってしまった。
「終わった………」
「これから何をして生きていけばいいの……」
フランシスとフェシリアーノがぼやく。
「こ、………こういう時は物事を前向きに考えましょう…………!」
「例えばどんなの?」
「そうですね……………
………………………………これで防犯対策ができました!」
「菊………それだと拭いきれないあるよ………」
「……………そうですよね……」
菊がしゅん…と分かりやすく落ち込む。
「…………掃除が捗っていいんじゃないか?」
「それも無理でしょ……」
「…そうだな………」
あの2人が撃沈するとは本当に災難な状況だと再認識したところで、アルフレッドが声をあげた。
「菊、これだと帰れないから………一緒にお風呂に入らないかい?」
「「「「「「は?」」」」」」
ノータイムで当事者以外の面々がキレる。
その後、少し遅れて「……へ、」と菊が気が抜けたような一文字を発した。
「いや………その………お風呂を使わせていただくのはもちろん嬉しいのですが………何故アルフレッドさんと一緒に、なのでしょうか……?」
「……そうか……!!
これだと外に出られないから逃げ場がなくて菊とイチャイチャできるのか……!!!!」
アーサーのどよんとした顔が一気に晴れ渡った。
「菊、俺と入ろう♡」
「アーサーさん………??」
菊は困惑の表情。
「流石変態」
「はぁ?!お前に言われたくねぇよ!!!
ってか発端はコイツ(アルフレッド)だからな!?」
フランシスとアーサーがこの期に及んでも言い合っている中、段々全員が悟る。
「………………確かに」
「チャンス、だね♡」
「俺、菊と何しよっかなぁ〜?」
「我が先あるよ?」
「順番はまだ決まってないんだぞー!」
またいつものごちゃごちゃわちゃわちゃが帰ってきた。
「あ、あの……皆さん………」
菊が弱々しく言うが、もちろん誰にも聞こえていない。
「あ、あの………今更かもしれないのですが……………
……窓から出られると思うのですが…………」
「………あ…」
「本当だな………」
「……………気づきたくなかった……」
「俺のイチャイチャライフがぁぁぁぁ………」
結局、無事出られたが、それぞれ菊のように「えぇ………」というような困惑顔を見せていた。
コメント
3件
うお~~~!!!!!ありがとうございます!マジで!!!!!
まだリクエストやしてほしいシチュエーションなどなどありましたら、まだ受け付けているのでぜひ教えてください!
だいぶ軟禁ではなくなってしまったのですが……笑 @ホシ さんやその他のコメント、ハート、フォローしてくださった皆さん、ありがとうございます!