待ち合わせ場所へ行くと、既に篠原先生の姿があった。
すぐに声をかけたかったのだが、ジーンズに首元がやや広めに開いたニットというコーディネートが新鮮で、すっかり見入ってしまう。学校でも先日のお見合いでも、私はスーツ姿の先生しかこれまでに見たことがなかったのだ。
連絡をもらったあの日から、なんだか夢のなかに入り込んでしまったように、私の気持ちはずっと浮ついていた。本当に自分は篠原先生とデートをするのだろうか。いまいち信じ切れず今日という日を迎えてしまったわけだけれど、私服姿の篠原先生を目の当たりにしたことで、これは現実だと突きつけられたような気がした。
私は呼吸を整えるため、慌てて深呼吸を数度繰り返す。
「……お待たせしてすみません」
覚悟を決めて声をかけると、篠原先生はいつものように笑って私を迎えてくれ********
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